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獣人の少女アルテナの冒険譚 ~神様との出会いが私の運命を変えた~  作者: 天津滝三五


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8-3

大釜が揺れたかと思うと、途端静かになりその中に手を突っ込みなにか取り出した


「これをアルテナちゃんに」


2人がそれぞれ上下の衣服をうさぎに渡し、うさぎは頷いてアルテナの元に行った。


しばらくしてもアルテナは戻って来なかった


「アルテナちゃん遅いね」


そんな事言いつつみんなは泉に足をつけていた、神聖な泉とはいかほど。


そうこうしているとアルテナが凄い勢いで戻ってきた


「なんで!こんな服なの!私の服返してよ!」


アルテナは憤慨している様でみんなは驚いた


「アルテナちゃん落ち着いて」


キッカが立ち上がり抑えるが反抗的な態度のアルテナに皆たじろいだ


「あの服じゃなきゃ嫌なの!」


「どうやら体が成長して反抗期が来たようだ」


エルフが感心したように言う


「僕なら脳を直接弄れるよ」


トウリがなんて事ない様に言うのをうさぎがトウリの頭をこついた


「親は子供の意思を操る事しません」


トウリの脳内に電撃が走った


「そうか、親は見守るのが仕事だな、お父さんとして失格だな」


キッカとヤチョウは唖然としていた


「いや、トウリさんは本当のお父さんじゃないのでそこまで深刻にならなくても」


「と、言うか直接脳を弄るとは?」


「さあ親としてこの場を収めなさい!」


うさぎが声を張りトウリにけしかけた、トウリはアルテナのところまで歩いて行くと、アルテナの頭を殴りアルテナの半身は地面に埋まった


「みんながアルテナの事を思って作った服なんだ、気に入らないのかも知れないが大事にはしなさい。本当に気に入らないならみんなと話し合って新しい服を作ろう」


「みんなが、私の事を、キッカもヤチョウも?」


キッカとヤチョウは頷いた


「デザインを考えたのはみんなだけど、作ったのはキッカとヤチョウだよ」


エルフの言葉にアルテナは途端泣き出した


「私、キッカとヤチョウが作ってくれたの知らなくて、酷い事言っちゃった」


「強く殴り過ぎたかな?」


トウリは焦っている


「と、言うか女の子に何してくれてるんだ」


うさぎはトウリの顔を引っ叩いた、周りに居た人は吹き飛ばされたが、トウリはピクリともしなかった


「アルテナ、僕やり過ぎたみたいだ、反撃したいならしなさい」


「では遠慮なく」


アルテナは穴から這い出でるとクローを装着した、そこをエルフが止めた


「この森で戦闘は禁止されています」


「と言うか本気の喧嘩はダメです!」


焦るキッカの手をアルテナは掴み、ヤチョウの手も握った


「キッカ、ヤチョウ、私この服大事にするから」


アルテナはまた泣き出した


「女の子の頭って脆いのかな、殴っちゃダメだったかな」


「いやこれは思春期特有の情緒不安定です、ていうか脆い脆くない以前に女の子殴らないで下さい」


パニクるトウリにうさぎは冷静になる様忠告もした


「ところで先程トウリから用があってこの最果てに来たかったと聞いたが、どんな用かな?」


エルフは本題を切り出した、いつもならアルテナが話し出すところだが、アルテナはどこか素っ気ない


「龍鉄鉱の核についてなにか知ってないか聞きに来たんだ」


トウリが話し出すのをアルテナは見ていた


「龍鉄鉱の核?それはどんな物かな」


「ほら昔僕ら龍鉄鉱をいっぱい集めてて、残った丸いヤツを要らないか?って聞きに来た事あったよね?あの丸いヤツの事」


「あったね、正確に言えば聞きに来たんじゃなく置いていったじゃなかったかな?」


「そうだったかな」


「なんだか君らから買い取ったその核と言うやつをいたく気に入って、君らがあちこちに置いていった分まで探し回ってる人がいたよ」


「それってまさかカッツィって人?」


「そんな名前だったね、東の国の発展に必要だとかなんか言ってて何に使うのか聞いたけどよく分からなかったよ」


「一応なんて言ってたか聞いていいかい?」


「国中の地下に核を埋めて地上に電気とやらを生み出すとか何とか」


アルテナが前に出る


「電気ってドライヤーとか扇風機とか動かしてる動力源ですよね、私達太陽とか風とか色々使って電気を作ってますけど、核からも電気が出来るんですか?」


「私にはよく分からんが、正確には電気に近い力だと言ってたよ」


アルテナはトウリを見た


「東の国の発展と関係ありましたね」


「国中の地下にあるのか、掘り起こすしか無いね」


「多分黙って掘り起こしたら捕まります」


「誰に?」


「聖騎士団です、東の国にも居るか分からないけど、国や住民の警護は彼らが行っています」


「僕を捕らえてたのも聖騎士団だったな」


「トウリ様、一言いいですか」


「なんだい?」


「先程のお返しに一発殴らせて下さい」


「いいよ、気の済むまで殴りなさい」


アルテナはクローを構えた、そこをうさぎが止める


「この森の中は戦闘禁止なので外に出ましょう」


「戦闘じゃないさ、気持ちの整理だよ」


トウリがアルテナを庇う様に手で制してきた、そこをこれ幸いとアルテナが一発殴るが、手応えが無い。そこで連打したがトウリはピクリともしなかったので飛び上がり頭上から強烈なパンチを叩き込んだ、すると頭が切れたのかトウリは出血した


挿絵(By みてみん)

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