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獣人の少女アルテナの冒険譚 ~神様との出会いが私の運命を変えた~  作者: 天津滝三五


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7-1

ジャンヌは魔剣を机から投げ出した


「こんな物があるから!こんな物のせいで!アルテナを!」


ジャンヌが泣き出すと、途端真顔になった。そして魔剣を拾い大事に抱えた


「うん、うん、ミスリは本当にあの本が好きだね、今読んであげるね。そうだ、この間頼んだドレスが出来たみたいだよ、次のお休みに取りに行こう」


そう言って祭壇の様に花で飾られたチェストに魔剣を置いた、そこにはアルテナがあの空間で見たドレスとぬいぐるみが供えられていた


◇


アルテナは目を覚ました、女性メイドが何やら薬を持っている


「アルテナ様目覚められましたね」


「看病してくれたの?」


女性メイドでちょっと良かったと安堵した


「看病と言いましても、魔王様とトウリ様が居ない間だけです、さあこれを」


アルテナは薬を渡された、ジャンヌが買ってきてくれる薬はいつも苦く飲みずらい思い出だ、そう思い今回の薬はどんなかなと口に含んだ瞬間吹き出した。薬研ですり潰していないのかやたら葉っぱ状で気道を塞いだかと思えば、今まで飲んだどの薬よりもとびっきりの苦さで草の味を通り越して毒だ


「な、なんですかこへ!」


「回復薬が無いので私が適当に摘んで参りました」


「薬草でも無いの!?」


「やくそう?」


アルテナは危うく殺められそうな事に動悸がした、そこで気が付く


「トウリ様達が居ない?」


「はい、アルテナ様は3日寝ていらっしゃったのでその間にクエストを進行しに行っておられます」


「3日!」


「昨晩ようやく熱が下がったところです、毎日トウリ様が何やら魔法みたいなの掛けておられましたがあんなの効いたとは思えませんね」


「えええ」


アルテナはメイド達とはどこか住んでる世界が違う様な気がしてきた


「なんか体ベタベタするからお風呂入ってくる」


アルテナはベッドから立ち上がるが、3日寝てたのは本当なのかフラフラとまっすぐ立てなかった、よろけたところをメイドが支える


「アルテナ様、聞きたかったのですがその体毛はシャンプーで洗うのですか?ボディソープですか?」


「へ?えっと、獣人用シャンプーがあります、リンスも入っているので便利ですよ」


「見てもらっても良いですか?」


「あ、はい」


アルテナは壁に掛けられた圧縮ポシェットからシャンプーを取り出しメイドに渡した、メイドは表記を良く読んでいる


「これ、ペット用ですね」


「え!でも商人さんが獣人用だって」


「よく読まずにお買いになられたと、騙されましたね」


「私とした事がァ」


「ペット用高いですから、良ければ代わりに買って来ましょうか」


「良いですか?お願いします」


メイドはしばらくの間買い物に行っていた、その間アルテナはジャンヌの事を考えていた


「恨むのをやめるっていったけど、簡単じゃないな」


ぽつりと言い側に置かれた自分のクローを撫でた


「あれ?魔物に寛容な神様って」


(目が覚めたかアルテナ)


「ルクト様!」


(この間の龍鉄鉱のは上手くいったね、いっっっしゅーんだったけど)


「はい、もう一度やるかもっと大きいのなら可能性あるかもですね」


(それで思ったんだけど、龍鉄鉱って核の回りに出来る荒い鉄鉱なんだよ龍鉄鉱の核ならいけるんじゃないかなーって思うけど)


「核ですか?それはどこに」


(んーそれがね、僕達龍鉄鉱しか欲しく無かったから売っちゃったんだよね、なんか好きで集めてる人が居たんだけど)


「ではその人のところに行けば」


(いやー二千年前に寿命でね、それからは核がどこなのか分からないんだよ、僕達も気にしてなかったし)


「探さなければいけないと言うことですね」


(そう!なのでアルテナとトウリに神託を与えるよ!)


--ティロリーン--


軽快な音が頭の中に響く


「なんですかこの音?」


(さあ?なんか子供達がゲーム?で神託とか辞令とかこの音するから付けたらいいよ!って言うから)


「あーなんかタルタロスに居た時やらせてもらったかも」


そこへドアのノック音がし、メイドが入ってきた、その両手に大量に入った袋を持っていた


「どうしたんですかその量」


「安かったので沢山買ってきました」


「や…すくてもそんなに買ったら意味ないのでは」


「アルテナ様、ご覧下さい」


メイドはそう言ってシャンプーのラベルを見せてきた


「のん、しりこん?」


「トリートメントも配合です」


「それは?どういうこと?」


「毛並みが、めっちゃくちゃサラッサラのツヤッツヤになりいい香りがします」


「そんなの必要ないよー」


アルテナはもどかしそうにジタバタしたが、メイドに背中を押され風呂場まで直行した。


しばらく後、びょ濡れのアルテナが出てきた


「いい匂いはするけど、旅にこんなの必要ないよ」


「アルテナ様」


メイドは椅子をポンポン叩きドライヤーを携えている、匂いに慣れないアルテナは鼻をヒクヒクさせながら椅子に座り大人しくドライヤーを浴びた。


しばらくすると今まで感じたこともない毛ざわりが顔や体を撫でる


「これは!」


「これがノンシリコンです」


「のん、しりこん」


挿絵(By みてみん)

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