♰♰♰ 後のゾンビハンターである ♰♰♰
火の粉が夜空を舞うホタルのように飛び散っては星のように消えていく。
自衛隊員達は校門に群がるゾンビ共を蹴散らし、傷をおった生徒達の救出活動を行っていた。
校門の外では数多くの道路の脇に止まってある自衛隊が利用する車のヘッドライトが眩しく光っていた。深い傷を負った生徒達は自衛隊の救急車の中に入り応急手当を受けてもらっていた。一部の動ける生徒達は校門から外側で自衛隊の邪魔にならないように車と車の間で燃え尽きる学校を見ていた。
毎日学校に通うのが嫌だった夏樹も燃え尽きようとしている校舎を見ている生徒達に混じって初めて自分の中で学校に対してどこかしがみついていた愛着が湧いていた事に気がついた。麻子が燃える校舎をぼんやりと見つめている夏樹に歩み寄ると麻子はいきなり夏樹の片手を握り、夏樹の手の上に自分の片方の手を置いた。
「夏樹、今日は酷い事をいっぱい言ってごめんね。」
「ううん。全然、気にしない。もっとひどい事がいっぱい起きたし。私の方こそひどく当たってゴメン。これからもずっと仲良くしようね。」
夏樹も空いている片手を麻子の手の上に乗せた。二人の近くにいた真由が手元のスマホの画面から目を離し、夏樹と麻子の元へとかけよると何もかもふっきれてすっきりとした笑顔を浮かべて麻子と夏樹にスマホの画面を見せびらかした。
「夏樹!麻子!私、コーズィーと別れちゃったっ!なんだか落ち込むと言うよりずっと肩にのしかかった重りをようやくいっきに取り払ってすっきりしちゃった気分!」
「よかったじゃん!やっと人でなしの男と別れられてさ。」
麻子が真由の肩を大げさに叩いて真由は痛がったが麻子にとっては褒めたつもりだ。
「真由もようやくダメ男から目を覚ましたか。」
夏樹がからかうように言うと真由は怒らずに友達同士でからかうように反論した。
「そりゃあ~ダメ男にひっかかってばかりの人達から学んだから!」
3人は同時に笑いだした。笑い終えた後で夏樹が自分が言いたい言葉を二人に言った。
「ダメな男にひっかかる所まで私達一緒だね。次こそ三人で一緒に本当にかっこいい男を彼氏にしようねっ!」
麻子も言いたい言葉を口に出した。
「そうだね。私達を職員室から助けてくれたあの男の人達のような素敵な人を彼氏にしようね。」
夏樹と真由も同意見だった。
※※※
麻子と夏樹と真由の3人がいた所から近くの校門の横にある桜の木の下にいる恭一は燃え尽きている学校を見ながら何か強い決意を硬めた恭一が目に真っかな情熱の炎を燃やしていた。
「ねぇ・・・これから私達、どうするの?」
いきなり声がした後ろを振り返ると背後にはみきが立っていた。みきは恭一の前だとまるで初恋をしたばかりのうぶな中学生に戻ったような愛らしい可憐な女の子に変わっていた。
「学校の仲間たちがゾンビになっていくのを見て僕は決めた。僕は世界中の弱者の為に戦うゾンビハンターになるっっっ!」
恭一は拳を胸の前に上げて近いのポーズを取った。
「勿論、みきも一緒に連れてってくれるよね?」
みきはわざとらしく首を横にかしげて自身の手を恭一の腕に濃厚に絡ませた。
「果たして僕についてこられるカナ!?」
「何言っているの?みきはもうこの腕を一生離さないのだからっ!」
みきは恭一の腕をぎゅっとしがみつきながら二人は校舎が燃え尽きる前に人知れず暗闇の中へと溶け込んで消えていった。
その後のみきと池下の消息を知る物はいない。
だが、二人が暗闇の中へ入って行ったとしてもそれは闇に飲み込まれたのではなく、闇に光を灯らせるために二人はあえてもっとも深い闇へと入って行ったのだ。
のちに自称<ゾンビハンター>と名乗る謎の男女二人組がゾンビに襲われたか弱い善良な市民を救ったという噂が風に乗ってちらほらと耳にするようになった。
ここまでお付き合い頂き有難うございました!!
読みづらく感じてすみません。
とりあえずエピローグでこの話は完結していますが
話の内容は変えませんが、少しづつ編集をしていきたいなと思っています。(2020/8/31)




