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♰♰♰ ここで新キャラ登場!!吉田君と田中さん ♰♰♰

神宮西がぶつかった物の正体とは体の半身が人間でもう半身が人体の内部構造となっている生徒達から勝手に吉田くんと呼ばれて親しまれている人体模型だった。


吉田くんは隣にいる生徒達から田中さんと呼ばれて親しまれている骸骨模型といつも隣同士で並んでいた。上社と恭一とみきがどっと笑いだした。久々に明るい笑い声が聴こえてきたが、相変わらず黒川はふさぎこんだままだし、名城は皆と離れて仲良くする気はなさそうだ。


悲惨な状態で笑えるのは実に健康的で結構だが、神宮西の顔ははずかしさのあまり顔を真っ赤に染めていた。特に一番ひどく笑って神宮西を傷つけているのがみきだ。


「あっー!はっ!はっ!ハァッッ!!ひゃひゃひゃ!人の事をお荷物呼ばわりしておいて!自分が一番足をひっぱっているじゃないのぉー!あっきゃきゃ!!」


神宮西はもう穴があったら入りたい心境だった。


「もぉーやだぁ!笑いすぎて涙がでちゃった!!!!」


死ぬまで止まらないのじゃないかと思える笑い声だったが、みきの背後にある隣のベッドの敷居のカーテンから二つの握りこぶし程の大きさの黒い影がカーテンから突き出て背中を見せているみきに向かってきているのを神宮西と上社と恭一が見て、笑い声は突如止まった。


神宮西は先程のように自分に恥をかかせた人体模型とかではないかと慎重に疑ってみたが黒い影の二つの突き出ている物の上にもう一つ風船の大きさをしている黒い影がカーテンから飛び出てきた。そしていきなり歌声が部屋中に響き渡った。


『愛している~お前の事を愛している~愛している~世界で一番、愛している~愛している~愛している~愛している~愛している~』


「ったく誰よぉ~!着信音を消し忘れているのは~!!」


目の周りにアイラインを塗りながら文句をぶつぶつ言ってくるみきの背後で3つ目の影に鼻や目のような輪郭が現れてきた。恭一が叫んだ。


「後ろだっ!」

「えっ!?なに??後ろ????」


恭一の声を聴いたみきは何事かと後ろを振り向くと自分の背後にあるカーテンから飛び出している二つの突き出た手のような窪みにもう一つの人間の顔の形をした物まで突き出してまるでこれからみきを捕まえようとしているかのようだ。


「きゃあ!!!!!!」


みきは慌ててベッドの上から立ち上がって上社や恭一に神宮西がいる場所まで逃げてきた。みきがベッドから起き上がった拍子にベッドの上に置いたままのかばんの中にかたづけていない化粧品の数々が床に落ちて転がった。


『愛している~世界で一番、愛している~愛している~愛している~世界で一番、愛している~愛して~ピッ!』


その歌声は黒い影があるベッドの敷居の中から聴こえて来た。恭一はいきなり聴こえてきたメロディに聞き覚えがあった。


「この安っぽいメロディのポップミュージックに覚えがあるぞ!」

「なによ?あんたの変人友達???」


みきは化粧をしている途中にゾンビに襲われそうになったせいもあって目の周りがパンダ目のように黒くなってしまっていた。上社が敷居の中にいったい誰がいるのか正体を確かめようと隣のベッドの敷居のカーテンを開けた。


「やっぱり!」


カーテンが開くと池下が保健室で寝ていた時に自分の隣で寝ていたゾンビと化したギャル男がベッドの上に立っていた。


ギャル男ゾンビは独自の寄生をあげるとベッドから餌がいる方へとダイビングした時、神宮西がキャスター付きの椅子を手に持つとギャル男ゾンビの頭を椅子で殴りつけた。ギャル男ゾンビは後ろへと吹き飛び、ベッドの上で動かなくなった。池下が乱れた前髪を片手で整えてから言った。


「そう言えば僕は今日、保健室で寝ていたのだけど、隣のベッドにいたギャル男がゾンビに噛まれていたっけ。」

「そういうのはここに入る前に言えっ!!」


危うくまた恥をかくかもしれなかった神宮西が今度は本物のゾンビで安心したけどまた恥をかいたかもしれないと無駄にドキドキさせられた事に腹を立てた。


「保健室に入る前に見た時はゾンビがいなかったから入っても安心かと・・・。」

「僕らはもうとっくに保健室に入ってしまった。入ってしまった以上は仕方がない。ひょっとしたらまた保健室のどこか隠れる場所でゾンビが潜んでいるかもしれないな。」


上社が保健室の周りを見渡すと神宮西とみきと池下もつられて保健室を見渡してみた。


「だったら怪しいのはここね。」


神宮西は廊下側にあるもうひとつの敷居が開けられていないベッドに注意深く近寄るといっきに敷居のカーテンを開けた。


「あら、いない。」


危険な可能性がひとつ減らしたことで上社とみきと恭一はほっと胸をなでおろした。


「でも、ここならどうっ!????」


神宮西は次にベッドのかけ布団をどかしてみた。


「あら、ここにもいない。」


これで3つのベッドにはもうゾンビがいない事を確信する事が出来た。神宮西は心から安心すると皆がいる窓際にあるギャル男ゾンビが寝ているベッドの前へと来た。


「よかった!どうやらゾンビはもう保健室にはいないようね!きゃっーーー!!!」


いきなり神宮西が床に倒れた。倒れたと言うよりも倒さという感じだ。皆が唖然として見ている間に神宮西がベッドの下の闇の奥へとずるずる引きずり込まれて行った。神宮西は何者かに片足を掴まれている感触がして引きずり込まれている自身の片足を見た。ベッドの下に男子生徒のゾンビがもう一匹いたのだ。


「だれか助けてっ!」


黒川を見た。だが、神宮西の悲鳴にも黒川は反応せずに神宮西がベッドの奥へと引きずり込まれそうになった束の間で上社が間一髪で神宮西の手を取った。


「ふぅーなんとか間に合った・・・」


その時、先程、倒されたハズのギャル男ゾンビがいつの間にか復活してベッドの上から上社に覆いかぶさって来た。


「うわあああっ!!!!!」


上社はギャル男ゾンビを避けようようとして思わず体が後ろに下がってしまい、せっかく掴んだ神宮西の手を離してしまった。後ろに下がった上社は勢い余って背後にあった人体模型の吉田くんとぶつかってしまい、吉田くんは体の中身を床に撒き散らして倒れた。神宮西はまたベッドの下に引きずり込まれ頭までベッドの下に引きずられそうになったその時、目の前にみきの片足が目に入った。神宮西はみきの片足に捕まった。


「いや!いや!いやああああああー!離してよぉぉぉぉお!!!!!!」


みきは掴まれた片足を引っ込めて片足にしがみつく神宮西の手を追い払おうとした。


「離すものかッ!さっきはよくも人の事を笑い者にしてっ!どうせ地獄へ堕ちるのなら私も金山先生のようにあんただけは道連れにするっ!!!」


二人が言い争っている間にベッドの下のゾンビは着実に神宮西の足首に牙を向けていた。

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