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♰♰♰ 信じる仲間 ♰♰♰

「あのばかぁ~かっこつけやがって~!!俺たちの居場所がバレちゃうだろぉ~」


堀田が今にも潰れてしまいそうな弱々しい声で嘆いた。夏樹はゾンビ達の注目が車を取りに行った豊田達よりも自分に集まっているのを見てまずはひとつ目的を達成したとほっと胸を撫で下ろすと手作り火炎瓶をこっちに向かって来ているラグビー部員達にめがけて投げつけた。


投げられた試験管は先頭を歩くラグビー部ゾンビ集団の一匹の胸に当たり、試験管のガラスが割れて上空を登る龍のように炎が舞い上がった。


「うっしっ!!!!」


ラグビー部員のゾンビは身につけている防具ごと火だるまとなり、慌てだしたゾンビは動き回り、それは横にいたラグビー部ゾンビや後ろにいたラグビー部ゾンビにも被害の炎を周囲に撒き散らして大迷惑だった。数が多ければ多いほど被害も大きく広がっていく。


だが、人海戦術で攻めて来ているゾンビ達は誰かがやられてもまた次のサッカー部と陸上部のゾンビ達が夏樹に迫ってきた。夏樹は次の火炎瓶を用意しようとスカートのベルトに挟まっている試験管を手に取った。


広い場所で大勢の敵を倒すのに火炎瓶は有効だが、火を付けるまでに時間がかかりすぎると夏樹が思ったその時、夏樹の横から別の火炎瓶をもった手が野球部ゾンビに向けて火炎瓶を投げつけた。


火炎瓶は野球部ゾンビの一匹に当たらず地面に叩き落ちてしまったが終え上がる炎の壁が次にやってきた両肘だけで動いている陸上部ゾンビの行く手の妨ぐ炎の壁となった。


夏樹が横を見ると隣には麻子がいた。麻子は隣にいる夏樹に微笑んだ。すると、背後で誰かが倒れたような音がしたから夏樹が後ろを振り向くと真由が血に染まったこずえ先生から貰ったカミソリを手に持って夏樹と麻子の背後から忍びよっていた一匹の男子生徒ゾンビにカミソリでゾンビの鼻を削ぎ落としてゾンビを倒していた。


「すっごーいっっ!!最近のカミソリって鼻の毛穴までもぎ取れちゃうんだねっ!!」


久々に真由の顔に明るい笑顔を取戻していた。麻子と真由だけではなく、職員室用玄関の前で待機していた生徒達が次々と夏樹の周りへと集まって来て手に持っている火炎瓶を投げたり手に持っている武器でゾンビ達と応戦し始めた。囲碁将棋部の少年も職員室玄関から夏樹がいる所へと向かおうとしていたのだが、なぜか腰が重く感じた。もしやゾンビか!と嫌な予感を感じて自分の腰元を見た。


「こわいよぉぉ~どぉするのだーあんな数の多い化物に俺はどうすればいい!!!」


堀田が自分の腰にしがみつき親にだっこをねだる子供のように泣きついていた。


「堀田・・・お前いつまでしがみついている?」


囲碁将棋部の少年は片足だけで堀田を振り払うと堀田に目も向かずに一目散に夏樹や仲間たちがいる元へと向かって行った。


「ま、まってくれよぉぉぉ~頼むからオレを一人にしないでくれぇぇぇえー!!」


堀田も慌てて皆の元へと向かって行った。



 駐輪場では家庭科部の副部長がゾンビ達に囲まれてしまった夏樹や他の仲間の元へと向かおうと足を一歩伸ばした。だが、副部長の行く手を部長が掴んで阻止した。


「気持ちはわかる。でも、皆は私達が車で早く迎えに来てくれるのを待っている。」


「うんっ!そうだね!早く車を取りに行こっ!」


豊田と家庭科部の部長と副部長の3人は駆け足で斜め上の急な坂になっている駐車場の入口を走って駐車場の中へと入った。


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