♰♰♰ 綺麗なの?キュートなの?それともゾンビなの??? ♰♰♰
生徒達が3階の階段からいっきに1階へ降りる階段へと降りた後で3階の廊下から餌の臭いを嗅ぎつけて階段へとやってきた女の子のゾンビが2階へと降りる階段の真ん中あたりの段を降りようと片足をあげた時に何か横に平行にはりつめた一本の輪ゴムで作った紐のような物を見つけた。
これはきっと罠に違いないとまだ人間だった時の本能がわずかに訴えてきた。女子生徒ゾンビが左右を見渡すと両側の壁にガムテープで輪ゴムの紐の両端を止めてあった。
すると背後から両目が外に飛び出している手芸部の女の子のゾンビが部活で作っていたほころびがあって中身のわたが飛び出しているくまの可愛いぬいぐるみの人形を何度も針で編みながら階段を降りて行き、輪ゴムの紐が貼られてある段へと足を降ろしてしまい輪ゴムの紐が足に引っかかり階段の下へと転げ落ちてしまった。
女の子のゾンビはほら見ろと声には出さないが生前だったらそう言っていたような顔で片足を高く上げて輪ゴムの紐をまたいでひとつ下の段へと片足をグサリと降ろした。何か刃物のようなするどい熱が安物の上履きの裏から貫通した感触がした。
女の子のゾンビは足元を見下ろしてみた。片足に一本のくぎが貫通している。暗闇に紛れ込んでいて気づかなかったが輪ゴムの紐が張られている所から下の階段には数十本の釘が薄い板を貫通して貫通した釘の先が上を向くように板が置かれてあった。女の子のゾンビは片足を上げると片足を貫通した釘と一緒に板と流れる血までついてきた。
ゾンビは片足をあげながら両手で板を持ち、板に取り付けられた釘を足から取とうと引っ張ってみたが、釘が足に深く突き刺さっておりもっと力が必要だった。女の子ゾンビは全力を出しようやく釘から足を引き離した。やったーと思ったのも束の間、勢いが余りすぎて体が前に逸れた。
危ない!落ちる!!と思ったその時、咄嗟に片手が階段の手すりを握った。助かった!と思いきや、掴んだ手すりには油のような滑りやすい液体が塗られてあり、手が滑って手すりを離してしまった。女の子のゾンビはあえなく体が前に倒れて階段の段の上に置いてある釘に体中が貫通してしまった。女の子のゾンビはまるで階段と体が引っ付いてしまったように体が階段から動けなくなってしまっていた。
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生徒達が勢いのままに一階へと降りて行った。だが、そんな事は知らずに2階でみきは一人残されて片手に握っていたスマホを高く持ち上げて自撮りに夢中になっていた。
「セクシーなの?キュートなの?どのみきちゃんも可愛いから迷っちゃう!」
みきにとって見えている世界は自撮りで写された自分だけの世界で他の生徒達がみきを置いていったなんて知らないでいた。
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3階の廊下から男子生徒のゾンビが廊下の突き当りにある階段へと向かい階段を降りようとするとそこには階段の真ん中あたりで輪ゴムの紐が貼られてあり、そこから下の階段にはぎっしりと板の下から貫通した釘が隙間もなく上を向きながら置かれてあり、階段の上に倒れて釘が刺さり階段と張り付いている女子生徒のゾンビの光景があった。
餌がいる下に降りる為には先端が上を向いている釘の上を歩いて降りなければならない。
だが、他にも道はある。と男子生徒のゾンビは躊躇なく階段を降りていき、そして真ん中の輪ゴムの紐が貼られている場所までやってきた。そこから下は階段を踏めば輪ゴムの紐につまずくか足の裏に釘が刺さってしまう。だが、このゾンビは釘を避ける道を見つけたのだ。
倒れている女子生徒のゾンビの体の上を踏みつけて歩けばいいのだ。ゾンビは倒れている女子生徒ゾンビの片足の上に片足を乗せた。階段に比べたらバランスが悪い為に次に足が安定しそうなお尻の部分に片足を乗せて、体を踏まれるたびに女子生徒ゾンビは釘が撃ち抜かれた所から血がどっと押し流れた。そしてついに男子生徒のゾンビは階段を降りることができた。
後からやってきた二匹のゾンビ達も先に階段を降りた男子生徒のゾンビを真似して倒れている女子生徒ゾンビの体の上に足を置いて次々と階段を降りて行った。一匹の男子生徒のゾンビだけは釘の先端が上をむいている階段の上を踏み、両足に釘が貫通し、板ごと足の裏に張り付いてもまるで下駄のように階段を降りて行ったゾンビもいた。そして次の階段の下からスマホのカメラのシャッターを押す音と光がゾンビ達の目を照らした。
ゾンビ達が音のした下へと眼を向けるとそこにはどうぞ食べてください。と言わんばかりに2階で何回も自撮りをしているみきの姿があった。ゾンビ達の口から自然とよだれが垂れた。ゾンビ達は本能が向かうがままに餌がいる2階に向かって大波のように階段を降りて行った。
※※※
スマホに写る自分しか目に見えていないみきはやっと納得するアヒル口の悩殺セクシーポーズを決めてスマホのシャッターボタンを押した。
「これでようやく誰にも邪魔される事もなく撮影できるぅぅぅぅ~!」
みきはさっそく自分がどれだけ可愛く撮れたか見ようとスマホの画面を見た。
「なにこれっ!!とんでもない光景が写っているじゃないの!!」
それはアヒル口を意識しすぎて白い出っ歯に青のりが見えているみきの姿だった。
「やぁ~ん!!早く消さなきゃ!消去!・・・あれ?こんな物も一緒に写したっけ???」
スマホの画面に写るみきの背後に生きていない筈の物までもが写っていた。みきは大きく口を開けたまま後ろを振り向いた。すると目の前に4匹の男子生徒ゾンビがヒグマのように両手を高く上げてみきに襲いかかってきた。
「きゃああああああああ!!!!!!!!」
みきの顔に真っ赤なトマトのような血が花を開いた。




