第四十七話 氷竜
あの針のせいもあって戦いは膠着してしまいます。
早くしないと、アイリスさんの方が数で押され切ってしまいます。
かといって無暗に行動すれば、それこそ悲惨な結果が待っているでしょう。
私は飛び続けることで、翼の先端で相手を切ろうとしますが、当たっても相手に大きな損傷を与えられているようには見えません。少しくらい焦げているのですかね。
これ以上は戦えますかね?
少し息が切れて、体勢が崩れたところに針がかすります。さらにまずくなりました。
どうしましょうかね、私が死んだら他の全員も死んでしまうのですか、ならここで死ぬわけにはいきませんかね。
背筋が凍ります。毒が回ってきたのでしょうか、
「まだ、死ぬではないぞ小娘」
「ドラゴンさん?なんで?」
「前に言ったであろう、他の竜がいれば目覚めると」
後ろを見ると、居ました青い竜とその上に乗った人間が
「ドラゴンさんあれは……」
「まだ動くな小娘、解毒しきれておらん」
「ごめんドラゴンさん」
青い竜の乗り手が飛ぶと空中に道ができて、その上を滑っていきます。
あれは氷でしょうか?そして、その人の周りには、氷像の騎士がいます。
私の目の前を通り、蜂に突っ込んでいきます。
飛んでくる針を滑りながら躱していきます。足場は細くなり、足一つ分もないですが、足が固定されているようで、接近していきますそのまま氷が武器の形になります。
双剣、大剣、両刃剣、ハンマー、槍、とにかく武器を出し続けて、攻撃を重ねます。
さらに、その周りを囲む五体の氷像によって、蜂は地に叩き落されます。
「あれほどの強敵を一瞬で……」
「我も本気を出せる場ならあの程度はできる」
「ドラゴンさんが本気を出せるのって、前の洞窟くらいじゃん」
無視しやがりました。
叩き落された蜂の上には、青い竜がいます。そのまま竜の一撃で勝負は決まります。
助かった?
いや、リーチェ達のもとに急がないと
「お前大丈夫なのだか?」
青い竜に乗っていた人がすぐ隣まで来ています。
ぱっと見て、一番印象に残るのはつけている謎の仮面ですね、そして背は私より低いですね、遠くで戦っている分を見ただけではもっと大きく見えたような気もするのですが、それにしても水色の髪なんてこの世界でもあまり見ない色をしています。
「他の仲間もいるのでそっちに……」
「分かったのだ」
そういうと空中に道を作り滑っていきます。
大して人の話も聞かずに飛び出すとは……
「ドラゴンさん私達も出られる?」
「当然だ」
「よし、行くよドラゴンさん」
炎の翼を広げ飛び立ちます。




