第三十六話 全武装
周りが爆発した瞬間に加速します。
一気に近づき、竜を断ち切ろうとしますが、恐ろしく硬い表皮です。炎の刃が全く通りません。
骨の翼は自由に形を変えていき、私に向かってくる、水平方向への移動が速い私ですが、それでも間に合わないほどの広範囲で不規則な攻撃です。
翼がぶつかりますが、空中にいる私が弾き飛ばされ、相手の翼はわずかに焦げただけです。
空中で体制を整え、壁を蹴り再び突撃します。
炎の翼をで切りつけ、炎の尾で追撃、炎のかぎ爪でさらに連撃を加えます。
が、それでも本体に明確な傷を与えられたようには見えません。
リーチェも詰め寄って使えるものをありったけ使いますが、それでもほぼダメージはないように見えます。
このままじゃ間違えなく死にますね。
「何をしておるのだ、小娘」
「ドラゴンさん?」
間違えなくドラゴンさんの声がします。
「ドラゴンさん、寝ているはずじゃ」
「こんなドラゴンが暴れているというのに我が眠っている訳にはいかんだろう」
竜が暴れているので目覚めた、ドラゴンは引かれ合うということですか。ジョジョで同じようなものを見たことがあります。
「それに、この地は少し特殊なようだな、我の力がほとんど回復しておる」
「それなら、限界まで行くよ」
炎の兜である炎の顎、炎の鎧となる炎の鱗、さらに炎の翼、炎のかぎ爪、炎の尾、五つの炎を展開します。
私はこれを勝手に全武装と呼んでいます。
今までに無かったほど、安定しています、この地がそれだけ特殊ということでしょうか。
「行くぞ小娘」
「うん!」
凄まじい速度で加速し、骨の翼とぶつかりますが、骨の翼の先端ならこちらが一方的に切り落とせます。
今までに無い上下運動を加えることで、骨の翼を躱すこともできます。
爪、翼、尾ありったけの力で連撃を加えます。
相手の爪も向かってきますが、翼で機動力を得ている私にそんなものは当たりません。
相手も本気を出したのか、死の瀬戸際で火事場のバカ力というものが出たのか、地面や空中から無数の骨が私に向かって飛んできます。しかし炎の鱗はそんな攻撃を通しません。
確実にダメージを与えていますが、この巨体が相手だとなかなか難しいですね。
「ドラゴンさん、力が戻ってるならいけますよね」
「当然だ」
炎は私から分離して、竜の形になります。
「やっちゃえドラゴンさん」
全長数十メートルはある赤い竜が現れます。体格的には、骨の竜とほぼ変わらないですが、おそらくドラゴンさんの方が強いです。
、




