第二十八話 黒の剣
まさかポーラさんとアイリスさんが来るとは思いませんでした。
私は疲れているので説明は全部リーチェに任せましょう。リーチェが説明をほとんど終えると
「レイナちゃん、扉開け閉めしといてくれないかな、空間の法則を見つけられるかもしれないから」
扉を開けると、別の部屋につながります。もう一度開けても同じ部屋です。しかし、何度か開けていると別の部屋になります。
「リーチェ、部屋が変わったよ」
「一定時間で部屋が変わってるってことでいいかな」
私は部屋を変え続けると、全く雰囲気の違う部屋が見えます。そして……
「この短時間でこの部屋を見つけるとは、運が良いんですかね」
大きなフクロウがいます。フクロウは手に黒い何かを持っています。炎のように揺らめきまるで実体がない。私はそれを見た時、直感的に危険だと感じた。
「全員伏せて!」
その言葉の直後部屋の中のすべてが切断される。部屋一面の壁がきれいに切断されている。どんな物質であっても砕けることはなく、切断されている。後ろを見ると、全員伏せていたようで誰も切られていなません。
空間を切り裂いたとしか思えない斬撃、ドラゴンさんがいても直撃したら死ぬでしょう。
フクロウの手を見ると黒い何かはもう握られていない。一撃で相当な体力を使うのでしょうか。
フクロウは無言でこちらへ迫ってきます。
「レイナちゃん扉閉めて!」
急いで扉を閉める。扉が開かないのを見ると、あちらからはつながっていないらしいです。
ここでさっきまで見えなかった夕日が見えます。時間感覚がずれていましたね。夜だと思っていました。
それにしても、なぜこのタイミングで空間を解除したのでしょうか。
扉を開くと元の廊下になっています。そして階段の一番上にフクロウの姿が見えます。握っているのは黒い剣です。さっきと違って、明確な形を持っています。




