第十七話 ひとまずの休息
アイリスを探せと言われても……
私はどうするべきか迷っている。
とにかく、せっかくできそうな友達は失いたくありません。
いや、失いたくない
心の中で言い直す、どちらが本当の自分かは分からない……どっちでもいいか、今はそんなこと考えてる場合じゃない。
とりあえず火事の起こっている方へと向かうが、人がごちゃごちゃしている上、炎の音と悲鳴のような声で、アイリスを呼んで探すのは難しいようだ。
よほどのことが無い限り、宿に戻ってくるとは思うが、荷物も置いたままだった、今はその最悪のケースを考えないといけないか。
三十分後、アイリスはなにも無かったようにひょっこり出てきた。
「どこに行ってたんだぜ?」
「火事が起きたの気が付きまして、それで窓を開けたら変な集団が歩いているのが見えまして」
「追いかけたってことか?」
「まあ、そんなところです」
「危ないだろ、もっと私達を頼ってくれてもいいんだぜ」
「はい、今度からはそうします」
「というか、酒の臭いがするぜ、どこかで飲んでたんじゃ……」
「いえいえ、そそそんなことありませんよ」
驚いた様子で言う。図星なんだろうな。
少し遡りまして
「リーチェ、はしご見つかった?」
「ようやく見つけたかな」
そう言ってリーチェははしごを取り出し、私が開けた穴にはしごをかける。
こうして、私達は手間取りながらもこの建物から出られました。
「あれ?今、誰か地下にいなかったかな?」
「そんなことないと思うけど……」
リーチェに言われて穴を覗き込みますが誰もいません。
「気のせいじゃない?」
「そうだったのかな」
とりあえず宿に向かって歩き始めました。
町を見ると火は一通り消火されていました。水を使える魔法使いでもいたのでしょう。海も近いですし。
それで、宿に着いたのは良いんですが、アイリスとポーラが見当たりません。まだ帰っていないのでしょうか?
宿の周りをうろつくこと十分ほど、ようやく二人が帰ってきました。
とりあえず、全員休まないといけませんね。
ということで、まずは寝ることになりました。




