第十五話 虫の魔女
とりあえず入ってみるしかないか。
私は今、館の前に立っているが、少なくとも鍵を使って入るつもりはないということだ。
ピッキングツールを無から取り出し、鍵を開ける。
少なくとも人が起きているようには思えない。
とりあえず懐中電灯のような物を取り出し、家の中を調べる。
この建物は、一階と二階があるようだが、それだけではない気がする。
やはり、可能性があるとすれば、地下があるぐらいか。
一階、二階には部屋が足りないなんてことは無かった。まあ、そんなミステリーじみたことを考えるつもりはない。
機械を使って場所を探し、床を壊すだけだ。
案外すぐに作業は終わった床にそれほどの厚みが無かったからだ。
下りた先は廊下のようだ。扉もいくつか見つかる。
地下には、月の光が届かない分暗いな。
いや、廊下の奥の方から光がわずかに漏れている。
灯りのある部屋は、床に魔法陣のようなものが描かれている。
部屋の隅には、血がついている、それもかなりの量だ、出血した人間はおそらく死んでいるだろう。
足音がする。その方向へ顔を向けると、そこにいたのは、人間と虫が混ざったような、確かに体の右半分は人間だが、左側には、蝶の羽のようなものがあり、体が正常なことには、なっていない。
「ここに住んでる住民かな?」
反応は、あった。
そう、私を殺そうとしている。
強風が吹き荒れる。私は咄嗟に壁を取り出し、風を防ぐ。
とにかく、廊下の奥へと逃げる。その際に爆弾を仕掛けながら。
凄まじい音と同時に壁に傷がついているおそらく風の刃のようなものだ。体を逸らして躱すが、足に風の刃が掠める。血が流れ落ちる、前回の洞窟なんかより、数倍は死にそうな状況だ。
ここで電話から、音が鳴る。
「リーチェ、今どこにいるの?」
その時、風の追撃が迫ってくる。
「例の依頼者の家だ!早く来い!襲われている!」
私はすぐ近くの扉に入り、扉に重しを付け、爆弾を仕込む。
ここで、レイナが来るまで耐えるしかない。
それこそ、数分もかからず、扉は壊されるだが、それと同時に、天井が切り裂かれる。
赤い髪に赤い翼を持った少女、レイナが下りてくる。




