第十二話 船酔いが一番つらいと思う
ドラゴンに乗って数時間、休憩をはさみながらもようやくたどり着きました。港町です、着いた時刻は夕方、ほとんど落ちている太陽がまぶしいです。ここまで、十時間近く飛んだと思いましたが、私が酔っていないのを考えると例の薬の効果はちゃんとあったみたいです。
「全員大丈夫?」
「ずっとドラゴンに乗るってのは思ったより疲れたぜ」
「私もですね、少し休憩したいです」
「私だけ仕事をこなしていくから、みんなは先に宿をとっておいてくれないかな」
「まあ、それでいいですか」
「我はもう寝るぞ」
「今日は酷使してごめんね、ドラゴンさん」
私達を下ろして、すぐにドラゴンさんはマントに変わって寝てしまいました。
まあ、町の中にいてドラゴンさんの力が必要になることはないでしょう。
「それじゃあ、レイナちゃんこれ持っておいてくれないかな」
そう言って私に四角い何かを渡します。
「リーチェ、これは何」
「トランシーバーみたいに考えていいかな、電話替わり使うってことで持っておいてくれないかな」
こんな物まで持っているとは、一体誰に作らせているんですかね。
「仕事終わったら連絡してよ」
リーチェは手を振って、目的地の方へ向かっていきます。
「私達も早く宿を見つけましょうかね」
「そうですね、どんなところにしたいとかありますか」
「私は特にないぜ」
「安くて十分綺麗だったらどこでもって感じで探そうか」
海沿いの道を歩きながら、宿を探したりしています。せっかくなら景色が良い所にしたいですね。それにしても海の臭いというのは、私はどうも好きになれませんね。船も苦手ですし。
その後数分ほど宿を探すと、それなりに良さそうな場所を見つけたのでそこに泊まることしました。
リーチェからの連絡はしばらくこないでしょうし散歩でもしますかね。
「おーい、レイナちゃん聞こえてる?」
いや、よくわからないタイミングでかかってきました。
「やけに早いけど、どうしたの?」
「受け取り人が昨日からいないみたいかな」
「こんな時期にどこに行くっていうんですかね」
「なんだか不思議じゃないかな」
「そういうのは明日やりましょう、私も疲れてるし」
「そうだね、今から場所を教えてくれないかな」
「わかった、まずは……
こうして、今日は何ごともなく終わるはずでした。




