↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の中の蟲毒な学園  作者: キャシヨ
第4章 激闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
28/33

第28話 絶体絶命

「だいぶ、ピンチだったみたいだねぇ」

 東翔宮が周囲を見回し、呆れた表情を浮かべる。

「あぁ、オレの可愛いお友達が全部ヤラれちまった。ギリギリ、ボルソンだけ残ったか」

 そう言うと、頭と短い胴体だけになった大蛇が戻ってきて、再び西園寺を頭に乗せた。

「しかし、凛に起こしてもらって助かったぜ、そうじゃないと、自覚する前にボルソンもやられてたかもしれねぇ」

「フンッ、なかなかその蛇が妖さんから離れなかったからね」

「お陰で間に合ったぜ……コイツらだ、コイツらがオレのお友達を殺ッたんだ」

「フフッ、私が手伝ってあげるわ」

 東翔宮はそう言うと、ノールックで右手に持った槍を私に向かって投げつけた。

「ガイーン!」すかさず理瑚が間に入り、激しい衝突音が響く。

「危なっ!助かったよ理瑚」

「うん、せっかく仲良くなった瑠奈ちゃんもやられちゃった。コイツは油断ならないよ」

 理瑚は東翔宮を睨みつけた。

 こんな時、理瑚は頼りになる。それにしても、流石自称何でも防ぐ盾だ。東翔宮の槍にも有効みたいだ。

 しかし、東翔宮は余裕があるのか、上空で冷たい笑みを浮かべている。

「あら、良い盾持ってるじゃない。でも、いつまで持つかしらね」

 盾で弾いた槍は消え、東翔宮はもう、右手に槍を持って構えているのだ。

 建物の4階ぐらい?10メートルほどの上空にいるので、飛び道具でもなければ、攻撃する事ができない。

「ちょ、お前ズルいぞ、そんな上から」理瑚が大声を出す。

「フンッ、能力の格の違いよ。あなたの能力は、その薄汚い盾なの?下民にはお似合いの能力ね」

「ガイーン!」再び投げつけた槍を盾で防ぐ。

「あなた達、邪魔なのよ。クイーンの理想世界の為に大人しく死になさい」

 東翔宮は三度槍を構える。


「ちょっと待った!あんた達、夢の中でもクイーンの手下になってんの?悔しくないわけ?」

 私の言葉に東翔宮が明らかに不愉快な表情を浮かべる。

「何も知らないよそ者がぁ!格が違うのよ、私にも到底及ばない差があるの。なにせ、クイーンは時を止められるのだから!誰にも敵わない高次元の存在なのよ!」

 理瑚が堪らず叫ぶ。

「エッ?時を止める!?そんなのズルすぎる!規格外の能力じゃん!?」


 時を止める――よく漫画とかである時間を止めて、自分だけが動けるとかいう、その時を止める!?

 そんな事が出来たら誰も敵わない。東翔宮や西園寺も凄い能力だけど、時を止められたら、対処のしようがない。こいつが大人しく従ってるから本当のことなんだろう。確かに格が違うみたいだ。


 蛇の頭の上で休んでいた西園寺が話し出す。

「おい、凛!おしゃべりは、もういいだろう。オレはコイツラを早いとこぶっ殺したいんだ。なんなら、あの壊れた小屋の陰にもう1匹いるから、そいつからやってやろうじゃないか」

 委員長の事だ、無防備な委員長を狙うなんて!

「や、やめろ!」私の声を聞くと、西園寺は嬉しそうに小屋の方へ向かう。蛇は頭と短い胴体だけなのに、依然素早く動き、小屋を破壊し始める。

「キャア!」

 柱の影に隠れていた委員長が転倒する。東翔宮は、その真上に立ち委員長を見下す。

「委員長……いつも教室で正論を振りかざして、あなたがとても嫌いでしたわ。さようなら」

 東翔宮が右手に槍を構え、狙いを定める。


「やめろー!」

 私の声も虚しく、槍が放たれようとした時。

 あれ?委員長の姿が段々薄くなっていく。

 いや、委員長だけじゃない、東翔宮や西園寺もだ!

「舞!消えてくよ!」

 理瑚の言葉で自分の手足を見る。

「エッ!私も?!アァ――」


 けたたましく鳴り響くスマホの音と大きな揺れの中、現実で目覚める。

 地震だ。現実世界で地震が起きたのだ。そのお陰で目が覚め、夢の世界から抜け出せたんだ。

「助かった……」胸がまだドキドキしている。地震が起きてるのに助かったというのも変だけど。

 枕元のスマホを手に取り、地震警報を止める。

「5時15分……」

 暫くすると揺れは収まった。スマホで検索すると、私達の地域は震度4だったようだ。これだけ揺れれば、皆んな起きてしまうだろう。幸い特に余震は無さそうだ。


――今日は月曜日、普段起きる時間より1時間以上早い。もう一眠りするか?いや、寝たら、あの場所で目覚めるってことだよな?四天王の2人も、あそこで目覚めるのだろう。もし、待ち伏せされてたら終わりだ。

 そんなことを考えていたら目が冴えてしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。