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夢の中の蟲毒な学園  作者: キャシヨ
第2章 開戦

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第13話 キザシ

「この世界って何なんだろうね?皆が能力でやり合うなんて、デスゲームかよってね!知ってるかな、クラスのヤンキーの鬼頭と中条さぁ、今日みたら廃人になってんのよ!多分この世界で誰かにやられたんだよ。あんな凶暴な2人もヤラれるぐらいなんだから、1人じゃ心細くてさぁ〜」

 えっ、鬼頭と中条……私がやったなんて言ったら引かれるかな?でも、隠すのも意味ないし。

「あ、あのー、ヤンキーの2人?やったの私なんだ。もちろん正当防衛だよ!襲われたから、仕方無くやっただけで……」

 私が躊躇いながら話すと、棚加 理瑚は驚いて声を上げる。

「マジでぇ!?スゲーじゃん!さっきの剣でやったって事?ヒーローじゃん!」

 良かった、なんか喜んでくれてる。

 目を見開いて尊敬の眼差しを向ける棚加に調子に乗って話す。

「ち、因みにバスケ部の2人にも襲われたので、それもやっつけたんだ……」

「ウワッ、スゲーよ、えっ?1人で4人もって事?向かうところ敵無しってわけ?」

 興奮した理瑚が、私の右手をまじまじと見つめる。

「さっきの剣さぁ、出し入れ自由なの?ちょっと見せてもらってもいい?」

「えっ?いいけど」

 私は軽く右手を振って「ズギャン」と剣を出現させる。

「うーわ、カッケ〜!これはモノホンだわ、切れ味も良さそうだね」

「ま、まぁね、何でも斬れると思うよ」

 実際、イグアナだって、バイクだって斬れたしね。


「何でも斬れるか……もしかして、アタシの何でも防ぐ盾と合わせると、ちょうどいいんじゃない?良かったら、アタシと組んでくれないかな?」

「えっ!?」

 思ってもみない提案だった。ボッチな私と組みたい人が現れるなんて。

 でも、この棚加 理瑚って子、悪い子では無さそうだけど、私の能力を利用したいだけかもしれない。他の漫研の人達から狙われてるみたいだし。

「棚加さんは……攻撃手段がないから、私をあてにしてるだけなんじゃ……」

 私が言いかけると、大袈裟に手を振って、口を挟む。

「誰でもいいってわけじゃないよ!もちろん、攻撃はお願いしたいけど、信用出来そうな人じゃないとさ!その代わり防御は任せてよ、必ず役に立ってみせるからさ!

 そういえば、さっき私が夢の世界を制覇するんだー!とか言ってたよね?」

 テンションが上がって、そんな事を口走った気がする。今になって恥ずかしくなってきた。

「アタシは夢の世界を制覇して望みを叶える?とか、正直あんまり興味が無いからさ、舞がその気なら協力するよ!ねっ!?」


 う〜ん、なんか調子がいい気がするけど、ホークも仲間を作れって言ってたしね、ここは乗ってみるか。しかし、もう名前呼び捨てなんて、やっぱ馴れ馴れしい。

「わかった、仲間になろう。でも、漫研の友達が来たら、本当に戦うの?」

「次会ったら敵だって、宣言されてるし、あんなイっちゃってる奴等、もう友達じゃないよ。私の盾をバカにしてさぁ。こっちから返り討ちにしてやろうよ!」

「返り討ちって、攻撃するのは私だろうけどね。棚加さんは……」

「アタシの盾を信頼してくれていいよ!未海の連続パンチも紗里弥のエネルギー弾だって弾いたんだから!あと、呼び方、理瑚でいいからね、仲間なんだからさ!」


 こうして、私にこの土地に引っ越して来てから、初めての仲間が出来た。夢の中だけどね。


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