『二代目の収穫と、お隣への「勇気のバトン」』
『二代目の収穫と、お隣への「勇気のバトン」』
### 1. 収穫祭の共同オペレーション
「ユウくん、みて。ここを、こうやって……ポロッてやるんだよ」
庭には、新一年生のユウ君が招待されていました。ハル君は、去年自分がサチコさんや僕に教えてもらった通り、優しく、丁寧に種の外し方をレクチャーしています。
「局長、指揮官による技術指導が非常にスムーズです。ユウ殿のバケツも順調に埋まっています。……あ、チビ殿! こぼれた種をサッカーボールにするのは、今は控えてください!」
チビが、転がった種を追いかけて庭を縦横無尽に駆け回っています。
### 2. アーサー先輩の「継承」の眼差し
縁側では、アーサー先輩が目を細めてその光景を眺めていました。
「ハル。お前が去年植えた一粒が、今、これだけの数になった。それはお前がこの一年で出会った『嬉しいこと』の数と同じなのだよ」
生垣の向こうでは、ルークがフェンスに鼻を押し付けていました。
「コタロウ、これこそが『陽だまりの警備保障』の真髄だ! 守るだけでなく、育てる。そして、分かち合う! ハル君、私の分も……いや、ユウ君にたっぷりと分けてあげたまえ!」
### 3. 事件:半分ずつの「秘密の封筒」
ハル君は、収穫した種を二つの封筒に分けました。
一つには『らいねんの ぼくへ』。
そしてもう一つには、ハル君が一生懸命書いた文字で、『ユウくんへ。いっしょに さかそうね』。
「はい、これ。……ぼくの、おまもりなんだよ」
ハル君がユウ君に封筒を渡すと、ユウ君は顔を輝かせて、大切そうに胸に抱きしめました。
「ギィーッ! 友好条約の更新、および物資援助完了! 空域、異常なし。最高の夏休み最終日だ!」
ソラが夕焼け空を旋回し、秋の気配を運ぶ風が庭を吹き抜けました。
### 4. 僕とハル君の「約束の握手」
ユウ君が帰った後、ハル君は僕の隣に座り、残った種を一粒、僕の鼻先に見せました。
「こたぅ、……ぼく、二年生になって、ちょっとだけ『おにいちゃん』になれたかな?」
(ああ。お前はもう、僕が守るだけの小さな子じゃない。立派に誰かの背中を支える、最高の後輩思いの指揮官だよ)
僕はハル君の手に、そっと自分の前足を乗せました。それは、言葉を超えた「これからもよろしくな」のサインです。
### 5. 陽だまりの警備保障、七巡目の夏・任務完了
翌朝、ハル君は真っ黒に日焼けした顔で、二学期の教科書を詰めたランドセルを背負いました。
「こたぅ、いってきます! ……また、ひまわり、植えようね!」
陽だまりの警備保障、夏季総力任務・全行程終了。
ハル君の足取りは、一年前の「不安」を蹴散らすように、力強くアスファルトを叩いていました。
七巡目の秋。
庭にはひまわりの姿はなくなったけれど、ハル君の引き出しの中と、ユウ君の宝物箱の中には、来年の夏に咲き誇る「黄金の太陽」が、静かに、でも確実に息づいているのでした。
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