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スーマのスマホ相談室  作者: 神北 緑


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チコタンって、そんなに鬱な歌なのか?

初めて聞いたときは衝撃でした。


何となく耳にした不穏なワードから、相談が届いた。

「関西に“チコタン”っていう、

めちゃくちゃ鬱展開な歌があるって聞いたんですけど、

本当なんですか?」


スーマは、画面の中で静かに頷いた。

「……本当だ」

「ただし」


都市伝説ほど誇張でもないが、

軽く聴ける内容でもない


結論:実在する。しかも、ちゃんと重い

画面が、ぴかっと光る。

「『チコタン』は実在する合唱曲で、

学校でも歌われてきた」

「そして内容は」


子供向けとは思えないほど重い


チコタンって何の曲?

スーマはまず整理する。


作詞:蓼科三郎

作曲:南安雄

日本の合唱曲

特に関西圏の学校で歌われることが多い


「ジャンルとしては」


児童合唱・学校音楽


「なのに内容が

かなり攻めてる」


ざっくりストーリー

スーマは少しトーンを落とす。

「大まかな流れはこうだ」


主人公の少年が女の子(チコタン)に惹かれる

ちょっとした恋心の話かと思いきや

突然、事故でチコタンが亡くなる

主人公はその事実に耐えられず

心が壊れていく


画面が静かに光る。

「つまり」


“子供の初恋と死別”を扱った話


なぜ“鬱曲”と呼ばれるのか

スーマは指を一本立てる。


展開が急すぎる

「普通は」


楽しい → 不穏 → 悲劇


「と段階を踏むが」


チコタンは

急に現実を叩きつけてくる


「この落差が強すぎる」


子供視点で“死”を直撃する


戦争でもない

病気でもない

ただの事故


「これが逆に」


リアルすぎて逃げ場がない


ラストが救われない

スーマははっきり言う。

「重要なのはここだ」


解決も成長も用意されていない


乗り越えない

前を向かない


「ただ」


壊れたまま終わる


「これで後味が残る」


じゃあ、なぜこんな曲を子供に?

スーマは少しだけ真面目になる。

「ここがこの曲の本質だ」


子どもに“現実”を見せるため


命の終わり

取り返しのつかない出来事

感情の崩れ


「当時の教育観は」


“きれいごとだけにしない”


「今よりかなり直接的だった」


都市伝説的に誇張される理由

スーマは少し苦笑する。

「ネットではな」


トラウマ曲

精神崩壊ソング

聴くとヤバい


「みたいに言われるが」


完全な作り話ではないが、

少し盛られてる


「ただし」


普通に重いのは事実


スーマは短く切る。

「チコタンは」


実在 → 〇

学校で歌われる → 〇

内容が重い → 〇


「つまり」


“子供向けの顔をした、

かなりガチな現実系の歌”


スーマは、ぽつりと言う。

「チコタンが怖いのはな」


フィクションなのに、

現実に起こりうる距離にあるからだ


「怪物でも戦争でもない」


“ただの事故”


「だから逃げ場がない」


スマホの中の悪魔は、今日も現実的だ。

トラウマを煽らない。

だが、なぜ記憶に残るのかは説明する。


今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。

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