世界は自分中心じゃない。でも、人生の主役は自分だろ?
モノは考え様なんですかね?
夜。
正論っぽい言葉に、少し救われたい相談が届いた。
「世界は自分中心に回っていないのは分かってます。でも、自分の人生の主役は自分ですよね?」
スーマは、画面の中でゆっくりうなずいた。
「……ああ」
「その二つ、ちゃんと両立する」
画面が、ぴかっと光る。
「世界は誰のためにも回らない」
「だが、自分の人生という物語の主役は、例外なく自分だ」
「この二つは矛盾しない」
スーマは淡々と続ける。
「多くの人はな」
世界で評価されない
思う通りにいかない
注目もされない
「これを“自分が主役じゃない証拠”と誤解する」
「だがそれは、舞台を取り違えてるだけ」
スーマは指を一本立てる。
「世界はな、群像劇だ」
主役はいない
物語は同時多発
誰かの都合で動かない
「ここで主役扱いを求めると必ず絶望する」
一方で、とスーマは言う。
「だが自分の人生は、一人芝居」
見える景色は自分視点
判断するのも自分
責任を取るのも自分
「ここで、主役を放棄すると人生が他人脚本になる」
スーマは少し声を落とす。
「誤解するな、主役ってのは」
注目される人
成功する人
勝ち続ける人
「じゃない“選択を引き受ける人”だ」
「拍手が無くても失敗しても決断を引き取る者が主役」
スーマは、ぽつりと言う。
「世界が無関心なのは、デフォルト設定」
「だからこそ」
何を選ぶか
どう意味づけるか
どこで立ち止まるか
「ここだけは自分が決めていい」
「それを放棄する必要はない」
スーマははっきり言う。
「主役と中心は違う」
主役 → 自分の物語を動かす人
中心 → 世界が配慮すべき存在
「これを混ぜると」
「傲慢か、被害者意識か、どっちかになる」
スーマは短くまとめる。
「世界には期待しすぎず、人生は手放さない」
「これが一番、壊れにくい」
スーマは、静かに締める。
「世界は自分中心じゃない」
「それは事実だ」
「だが」
「“だから自分は脇役”という結論は、論理が飛んでる」
「主役とは、スポットライトの話じゃない」
「ハンドルを誰が握ってるかだ」
最後に、ぽつり。
「観客が少なくてもいい」
「拍手が無くてもいい」
「自分の人生の舵を他人に渡さなければ、お前はずっと主役だ」
スーマのスマホ相談室。
今日もどこかで、「勘違いしてもいいのかな?」が「勘違いじゃなかった」に
静かに着地している。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。
この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。
本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/




