表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NEVER END ONLINE〜少女、終わりなき世界の攻略者〜  作者: 無色


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/40

39.大賢者

「なんだったんだろ……」


 キュウ、と目を回すダイナミックホグの上で、アリスは困惑しながら剣を収めた。


「倒すのは倒しちゃったけど、よかったのかな……?」


 このモンスター、これでもれっきとしたユニークである。

 硬く重く、また膨大なHPを有するのが特徴だが、反面動きは鈍重なため、アリスが苦戦することはなかった。

 その上【魔剣ダークヴルム】の【ディープイノセンス】が発動。

 低確率で即死状態を与えるこのスキルはLUK値に依存するわけだが、アリスのLUKはほぼ最低値。

 ほとんど発動することがない即死が、この場で発動してしまった。

 それ故に、ダイナミックホグはユニークモンスターながら、これ以上無いまでに呆気なく、光の粒子となって消えたのだった。


「あ、アイテム。それにスキルも」




 《ドロップアイテムを取得しました》

 《ユニーク装備【飽食のショートダガー】を取得しました》

 《ユニークスキル【大喰らい】を習得しました》

 《称号【美食家】を取得しました》




「【飽食のショートダガー】……【HPドレイン】と【MPドレイン】付きのナイフかぁ。スキルは強いんだけどなぁ。ユニークスキル【大喰らい】……こっちは、お腹がいっぱいになっても食べられるようになるスキル? どうやって使うんだろ……」


 慣れず頭を使ったせいか、アリスのお腹がきゅう……と可愛らしい音を鳴らした。


「変なスキル手に入れたからかな。お腹すいちゃった。一回ログアウトして、何か食べてからまた考えようっと」


 と、アリスは電脳世界から身を離した。




『プレイヤー名アリスの要請を受諾しました。これよりスキルの分解、統合を開始。プレイヤー名アリスの食欲を外殻形成、クリア。食欲のアルゴリズムを計算、構築。構築想定時間三十秒。クリア。世界に新たな叡智が誕生しました』


 


 ――――――――




「あれェ?!!」


 おにぎりを咀嚼中、行儀悪くもスマホを眺めていたアリスが目を丸くした。


「【化け蜘蛛の盾】の【捕食】、【飽食のショートダガー】のドレイン……それに【大喰らい】が統合されて新しいスキルになってる?!! なんで?!! 私【大賢者】使ってないよね?!! あれ、あれぇ?!!」


 もぐもぐと食べかけのおにぎりを飲み込み、穴が空くほどスマホのステータス画面を見つめる。

 しかし何度見直しても同じ。


「これ、もしかしてバグ……? 一度志郎さんに……」


 prrr……


『もしもし?』

「あ、志郎さんゴメンなさい急に電話して。あの、今大丈夫ですか?」

『ああ。どうかしたか?』

「あの、それが」


 かくかくしかじか。


「ってことなんです」

『【大賢者】が勝手にスキルを統合した……か。それでバグを疑っているということだな』

「はい……。NEOはバグもグリッチも無いっていうのはわかってるんですけど。やっぱり気になっちゃって」

『メインのスキルや装備が消失したり、プレイに不具合が出たわけではないんだな?』

「はい」

『おれの方で確認してみよう。問題があれば修正し連絡する。取り立てて問題が無いようなら、そのままプレイを続けて構わない』

「わかりました。でも、スキルが勝手に発動することなんてあるんですか?」

『普通は無い。だが、知ってのとおり【大賢者】は普通じゃないからな。何かしらのイレギュラーを起こしても不思議じゃない。とにかく、お前は気にしなくていい。【大賢者】はお前の力であり、お前の味方だ。それはおれが保証する』


 心配するなと言い、通話は終了した。

 訝しむところはあったもの、アリスは志郎の言葉を信じ、改めてステータス画面に目をやった。


「強くなるのはいいけど、あんまり変なことされると困っちゃうんだからね。【大賢者】」


 画面を軽くタップしたとき、スマホに着信が。


「わっ?!」


 驚いて床に落としてしまったスマホを拾うと、アリスは通話の相手にまた驚いた。


「も、もしもし?」

『おつかれアリス』

「黎果さん、こんにちは。おつかれさまです」

『ゴメンね急に。なんかアリスの声聞きたくなっちゃって。今平気?』

「はい、大丈夫です。ちょっとログアウトしたところで」

『そっか。今から時間ある? デートしようよ。今って志郎の家に住んでるんだよね? 最寄りの駅で待ち合わせしよ。一時間後くらいでいい?』

「あ、はいっ。わかりました。それじゃ」


 一時間か……と時計を見る。

 服を選んで軽く髪を整える時間はあると、アリスはベッドから足を下ろした。

 鼻歌を歌いつつ部屋の扉を開けようとしたところで。


「…………デート?!!」


 レイこと七峰(ななみね)黎果(れいか)の戯けた文句に、顔を真っ赤にしたのであった。


 日頃愛読いただきありがとうございますm(_ _)m


 もしおもしろいと思っていただければ、リアクション、ブックマーク、感想☆☆☆☆☆評価にて応援していただけましたら幸いですm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ