接敵
「『電撃』!『電撃』!『電撃』!」
「くっ、コイツ、見えないからって闇雲に─!」
ルーアンが忌々しそうに唇を噛む。
『電撃』を当てられ、ライムとルーアンが怯んだ隙に煙が消えてしまった。
「このままじゃ、キリがありません!」
「えぇ...でもこれなら!『爆炎』!」
だが、その攻撃は軽々と避けられてしまった。
「その攻撃は弱いよ。なにせ当たらない。ボクのように射撃技で攻撃する者からすれば、詠唱後に何も出ない攻撃が自分の位置に直接来る攻撃であることなどお見通しなのさ。」
「クッ...」
「おっと、打つ手はないようだね?ならこちらから行かせてもらうよ!『静電気』!!」
バチィッ、と音がして、奴は青白い電流を纏った。
そのまま接近してくる。
「『ウィップアーム』!」
蔓の腕で、ライムが応戦する。
「フン、『静電気』を纏っている時点で、ボクの勝ちなのさ!」
そう言って、ライムの両腕を掴む。しまった!
「ライム、危ない!下がれ!」
だが、ライムはニヤリと嗤い、逆に奴を掴み返した!
「今です!ルーアンさん!!」
「いいのね─行くわよ!『爆炎』!!」
奴は青い顔でライムを引っ張って身代わりにしようとするが、蔓の腕の力は強く、そう簡単には引っ張らせない。
「仕方がない─『電撃』!」
「ああああああああああああああ!!!」
至近距離で放たれた『電撃』は、ライムの腕を芯まで貫く。
その隙に奴は拘束から逃れ、また距離を取ってしまった。
僕は咄嗟に硬直しているライムを背中から掴み、『爆炎』の発生地点から引き剥がした。
「大丈夫か、ライム!」
ライムの呼吸はまだ荒い。
「大丈夫、です...この蔓を解除すれば、ダメージは残りませんので...それより今は!」
先程まで青い顔をしていた奴は、一転して余裕綽々、といった顔で、
「フッフッフッ、どうやらさすがに3対1では不利なようだ。今度会う時は狼煙をあげる。正々堂々と行こうじゃないか。あの御方に仲間をお借りして挑ませてもらうよ!今のは負けだが、この『雷』のアルバ、命だけは絶対に取らせん!そして何より負けたままでは終わらん!では、さらばだ。」
長々と捨て台詞を吐いて去っていった。




