38/82
対価
「フッ、どうやらこれで、お主らもまとまったようだな。」
「えぇ。アンタのおかげよ、ありがとう。」
さっきまでの敵意はどこえやら、美しい笑顔で、ルーアンは答えた。
「よろしい。では、今度は儂の為に働いてもらう。」
「いいわ。何をさせようっての?」
男は、ここからが本題とでも言わんばかりにほくそ笑んで、
「無論、敵一派の討伐だとも。」
最強の難題を提示してきた。
「敵一派って、僕ら以外にもグループが?」
「左様。尤もお主らとは違い、『鬼』の恐怖に支配された剛き者達だ。数もあちらの方が多い。そのへんの若造には負けない儂でも、数で押されると少々危ないのでな、敵の構成、現在の居場所などは分かる範囲で教える。代わりにお主らには、儂が負けないための駒となってもらおう。」
「願ったりだ。アンタ強そうだし、一緒にいれば死ぬことはない。」
仲間、とは言えなかった。この男を信用してしまうと、なにか取り返しのつかないことになるような、そんな気がしたからだ。




