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名前を失う異世界物語  作者: きなこもち
1章・生存競争
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ヴィヴィの提案

「『鎌鼬(かまいたち)』!」

白い刃が、蔓の腕を切り裂く。

「ッ!ダメです、これは受け止められません!」

蔓(つる)とはいえ仮にも腕だ、痛そうに顔を歪ませる。

次々と飛来物を叩き壊しながらも、それに紛れて飛んでくる空気の刃を重い腕では避けきれず、かすり傷が増えていく。

「クソッ!このままじゃまたジリ貧だ!」

「そうでもないと思いますヨ☆」

こんな状況でも、ヴィヴィは冷静だ。

「木や岩はサイズが大きすぎて無理がありマスが、ライムさん以外は、その刃をコスト0で受け止めきれる素晴らしいアイテムをお持ちでしょう☆」

「素晴らしいアイテム...?」

そんな気の利いたもの、僕やルーアンは持っていただろうか。

「...そっか、枝よ!燃やしても消えないってことは、きっと刃も受け止められるわ!」

「ちなみにキビスケさんはその腰の剣です☆なまくらとはいえ剣は剣。空気ぐらい受け止めてくれないと困ります☆」

「そうか、なるほど。それなら受け止められる!やるぞルーアン!これで敵の隙を伺おう!」

「ええ。アイツが浮いてるのは、多分風の力。こうやって持久戦してれば、MPが先に尽きるのはあっちよ!」

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