怪物・解説6 「魚人間」
「魚人間」
作中では魚クンと呼ばれている怪物。たぶん、インスマス面をした深き者。
変化の術を使って変装し、近隣の人間や、御し易そうなもののけを集め、邪神復活の生贄としていたに違いない。
話は飛ぶが、浦島太郎の物語は意外に古く、
原話とされるものは、700年代(奈良時代)にまで遡ることができる。
今のような、よく知られたストーリーライン、
「亀助けて竜宮城行ったら、最後はお爺さん」
みたいな流れになったのは、実は鎌倉~江戸時代にかけて成立した、「御伽草子」によってである。
この御伽草子版も、現代版とはまた少し違う。
例えば乙姫は存在せず、浦島はなんと、助けた亀と竜宮城で結婚する。そして竜宮城といえば、鯛やヒラメの舞い踊り、みたいなイメージだが、そんなものは出て来ない。竜宮城には四方に庭があり、それぞれに四季がある。つまり、春夏秋冬が同時に存在する不思議な庭である。
かつ、最後にやっぱり浦島は箱を開ける訳だが、
その煙に当てられた彼は、なぜだか知らんが鶴になる。
浦島は鶴になり、結婚相手は亀だった。
つまり、二人は「鶴亀」だった。あなめでたし!
──そう、なんとこのバージョンでは、「ある種のハッピーエンド」として描かれているのである。
個人的には、不思議な世界へと渡り、そこで綺麗なねえちゃんと結婚までしているので、「これほとんど現代の異世界転生じゃん」などと思ったりする。(あるいは異世界転移?)その意味で、時代は変わっても、どうやら日本人のメンタリティは変わらぬものであるらしい・・・




