初クエスト
亀裂内では、不穏な影が見られた…
ガラム「クソ…逃げられてしまった…。」
フラム「ガラム、そこでの任務は終わりだ、こちらに帰ってくるといい。
あと少ししたらお前では勝てないレベルの者たちが、複数名訪れる、お前はまだ成長途上だ、今ここで死ぬことは許さない。」
ガラム「はっ!すぐに帰還致します。」
らいが目が覚めて最初に見たのはあまり見ることのない真っ白な天井だった
らい「ここは…病院?えっと、確かあの時…」
らいが考え込んでいると、ドアが開いた
協会員1「らいさん、目を覚ましたんですね、早速で悪いのですが、事情聴取をさせてください。」
らい「事情聴取?」
協会員1「はい、あなたが報告してくださった亀裂なのですが…あなたと荒木さんのパーティが倒れていた場に、亀裂は確認されませんでした。」
らい「!?ど、どういうことですか!?」
協会員1「記録としてはそこに亀裂はあります、しかし、誰も攻略していないのに亀裂が消えています、荒木さんたちはあなたが命懸けで助けてくれたといっているのですが、具体的に何をしたのか教えて貰ってもよろしいですか?」
らい「俺は…」
らいはシステムのことのみを黙ったまま事の顛末を伝えた
協会員1「ありがとうございました、では、私達はこれで。」
らい「…システムのことはさすがに黙ってた方がいいよな…。」
荒木「よう、らい!起きたか!」
らい「荒木さん!無事だったんですね!」
荒木「あぁ…ありがとな、お前のおかげで俺たちのパーティ1人もかけずに生還できた…本当にありがとう。」
らい「あ、頭を上げてください、俺も、今まで亀裂に連れてってもらってありがとうございます!」
荒木「今回の件で俺たちのパーティは解散する、数名トラウマで攻略者として活動できなくなっちまったからな…」
らい「そうなんですか…」
荒木「お前優しいな、これやるよ。」
荒木は、かなりの厚さの封筒をこちらに渡してきた
らい「これって?」
荒木「今回の報酬だ、200万、今回の成果全部だ。」
らい「え!どうしてそんなことに!?」
荒木「お前が居なかったら俺たちは生きていなかった、その礼だ、受け取っとけ、メンバー全員が納得してる。」
らい「あ、ありがとうございます!」
荒木「俺の助けが欲しかったらいつでも連絡しろよ、またな、らい!」
らい「はい、荒木さん、ありがとうございました!」
そうして、荒木さんは病室から出ていった
らい「あれは…認めてくれたってことかな?」
封筒を握りしめ、手を震わせる
らい「…やった… 」
誰かに認められることなんて…今まで一度もなかった。
この瞬間、今までの努力が初めて実ったと実感した
そして、らいは、少し涙を浮かべるのだった
空「兄ちゃん!」
らい「空!?」
空「兄ちゃん大丈夫?怪我とか…」
らい「大丈夫だよ、もう明日にでも退院できるさ」
空「そうなんだ…。」
らい「…ほら、もう帰りな、明日も学校だろ?」
空「…うん、それじゃあ兄ちゃん、また明日ね!」
らい「あぁ、また明日。…ふぅ…まさか、空がここまで来るとはな。
はぁ…で、夢じゃなかったんだな…このシステム。」
眼前には、システムのウィンドウが開かれていた…そこには…
らい「クエストか…えっと、内容は、モンスターを一体討伐せよか、もう体は…うん、動くな、それじゃ、今日の荒木さんたちと行く予定に入ってた亀裂のところに行こうかな。
荒木さん達が挑まないってことは、最低でも2日は誰も来ないはずだ。
恐らくクエストは複数回あるはず…だから早めにクリアしていかないと!」
そうして準備をし、亀裂に向かった
らい「6級亀裂か…。
システムを手に入れる前の俺だったら1人で来ようなんて、絶対に考えないな…。
さぁ…行くか!」
そして亀裂に入り、モンスターを探した
洞窟のような見た目とは裏腹に、妙に明るく、不気味な声と気配を漂わせている
らい「いた、ゴブリンだ…そうだ!試しに「鑑定」!」
鑑定を使用したらいの前に、ゴブリンの鑑定結果が出される
らい「ある程度協会が出した情報と同じだな、違うところといえば…ゴブリンにも、スキルがあることかな。パッシブスキル:ゴブリンの体臭…なんだこのクソみたいなスキル…まぁ、さっさとゴブリンを狩って、次のクエストを受けるとするか!」
ゴブリンに向かって走り始める
するとゴブリンもこちらに気がついた
ゴブリン「キシャシャ」
ゴブリンは棍棒を振りかざしたが、振り下ろす直前にらいは後ろに1歩引き回避した…が
遅れて風圧が頬を掠め少し血が滴り落ちた。
システムを手に入れる前の らいなら確実に死んでいたような威力の攻撃だ
らい「これは…6級のゴブリンじゃなくて5級ゴブリンか!…だけど!」
らいは全ての攻撃を最小限の動きで避け続け
らい「!ここだ!」
ゴブリンの首を狙い剣を振った
そして瞬時にゴブリンの首を切り落とした
らい「すっご、感覚しか上げてないのに動きが今までと段違いだ。」
【SYSTEM】
《レベルアップ》
《個体名:天月 雷》
《Lv.2》
《HP:140/140 MP:75/75》
[現在のステータス]
筋力:10 速力:7 感覚:20 体力:28 魔力:15
[所持SP:0]
{スキル}
〈第六感:Lv.2〉〈鑑定:Lv.1〉
【SYSTEM】
〈クエストクリア〉
〈報酬を以下の中から受け取ってください〉
画面には3つのことが書かれていた
らい「えっと、ステータスポイント10、レア度2のアイテム、ランダムボックス?この3つの中の1つだけ貰えるってことか。
うーん……ランダムボックスは運が良ければ高レア度のアイテムや武器も出るのか…なら、ランダムボックスにしよう!」
【SYSTEM】
〈ランダムボックスが選択されました〉
〈インベントリにランダムボックスを追加しました〉
らい「インベントリ?」
【SYSTEM】
〈初めてのアイテムを入手しました〉
〈これよりチュートリアルを行います〉
〈ステータスウィンドウを開いた状態でウィンドウを右にスライドしてください〉
らい「えっと、右に…お、出来た。
で、どうやって取り出すんだ?」
【SYSTEM】
〈インベントリのアイテム確認は現在のように行い、取り出す際はそのアイテム名を頭に思い浮かべながら取り出したいと思えば具現化されます〉
らい「えっと、ランダムボックスを取り出す…」
ランダムボックスがらいの手元に現れる
らい「うおっ、これがランダムボックスか…と、とりあえず開けてみよう。」
らいはランダムボックスを開く
【SYSTEM】
〈【暴食の短剣】を獲得〉
らい「暴食の短剣?えっと、レア度が…レア度5!?高!えっと、なになに…与えたダメージの5%を回復…強!攻撃力は…100!た、高すぎるだろ。」
今までに使っていたものとは比にならない武器を手にし…思わず息を呑んだ…
そして、その見た目にも恐怖を感じた…
禍々しい紫黒の刃に
今にもこちらに牙を向けてきそうな強烈なオーラ
見ているだけで悪寒を感じるものだった
そして色々見ていると後ろから矢が飛んできたのだが…
らい「!?」
間一髪のところで、らいは矢を躱し、反撃に出る
らい「まだ居たのか!なら、この武器を…試す!」
すると、先程とはまた違った動きをした…なんと防御を崩そうとゴブリンの盾を弾くために盾に向かって短剣を振ったのだが…
らい「えっ…」
なんと…盾ごとゴブリンを真っ二つにしたのだった…
第2話を読んでいただきありがとうございます!
初クエストをクリアし、謎の短剣を手に入れた らい。
ここから物語はどう動いていくのか、楽しんでいただけたら嬉しいです!
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