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堕落した英雄

らいは驚愕していた、今まで攻撃がすり抜けるといったことを経験したことがなかったからだ


らい「な、なんですり抜けるんだ?ゴースト系のモンスターは、3級以上の墓場にできた亀裂以外では無いはずなのに…」


???「まさかこの場所が見つかるなんてねぇ…壁を壊さないと見つからないようにしたのに、魔法の試し撃ちでバレちゃうなんてね。」


らい「あ、あんたは誰だ!」


カシス「ふふ…私はカシス、あなたは らいね?フラムから聞いているわ、ガラムに殺されかけた弱い人間よね。」


らいはこの時、カシスが制覇者だと確信した


らい「なるほど…カシスは制覇者か…」


カシス「あら、分かっちゃう?

私は第五制覇者 カシス・レイ・フォロンよ。」


らい「制覇者はみんな、あのガラムやラガンみたいに、即戦闘するようなやつばっかりだと思ってたよ、あんたみたいに普通に会話できる存在だったんだな…」


カシス「あら、配下の者たちと同列に見られるのは嫌よ?

私たちは単独で、あなた達の世界の超級と同レベルかそれ以上の強さを持つのよ?

それに、私は元々、あなたに興味があったから話をしてみたかったのよ♪」


らい「興味?」


カシス「そう!ガラムは確かに今はまだまだ弱いわ、

でも、いずれ私たちに到達するポテンシャルを持っているわ、

なのに、そのガラムよりも圧倒的弱者であるあなたが、ガラムを翻弄し逃げ延びた!

気にならない道理が、どこにあるって言うの?」

と、らいの目を見据えて話す


【SYSTEM】

〈精神汚染を確認、対抗スキルを獲得〉


〈スキル獲得:精神強化:Lv.5〉


らい「!?今、何しようとした!」

と、言いながらカシスと距離を取った


カシス「あら、私の精神支配が効かないなんて…面白いわね。」

と、カシスは妙な笑顔を見せる


らいはその顔を見て、背筋が凍るような感じがした

らい「その顔やめろ!気味が悪い!」


カシス「気味が悪いなんて酷いわね…けど、この体じゃさっきのが限界か、それじゃあね、また会いましょ。」

と、言うと、カシスの身体は霧散し、気配もしなくなった


らい「…もしかして、霧で作った仮の体だから、実力を発揮できなかったのか?…てか、精神強化がいきなりLv.5って、どれだけあいつの精神支配やばいんだよ!」

そんなことを考えていると、亀裂の出入口が元に戻った


らい「!?出れる、今は調べないと…カシス…記憶通りなら【聖女】の名で知られていた人がそうだ!

顔は見た、偽装してるかもしれないけど、資料と同じなら!」

そうして、急いで帰宅し、過去の超級やS級の写真を探し続け…見つけてしまう


らい「…お、同じ顔…てことは、本当に…」

この時、レオンとの会話を思い返していた


らい「【炎帝】フラム、【聖女】カシス、【水龍】カルバ…3名が…“測定不能亀裂”により、死亡…

ここには、死亡って書かれてるけど、死んだかどうかは誰も知らない…測定不能亀裂は、超級でも生き残れない亀裂…

そりゃ、確認すらできないよな…でも、死んだんじゃなくて、モンスター…いや、制覇者に変わってしまったんじゃ…」


らいは考え込んでいた、測定不能亀裂の不可解さを…制覇者とは何なのかを…



翌日、らいは昨日、カシスと出会った亀裂に来ていた


らい「…会えない方がいいんだろうけど…会えるなら、聞きたいことがたくさんある…」

そうして、亀裂の中に入ったのだが…前回とは、全く違うものだったのだ…

読んでいただきありがとうございます!


ついに“制覇者”との本格接触。

そして、らいは“測定不能亀裂”の真実へと近付き始めました。


今回のカシスは、今までの敵とは違い、

“会話が成立する恐怖”を意識して書いています。


そして最後――


【炎帝】

【聖女】

【水龍】


過去に“死亡”したはずの超級たち。


制覇者とは、一体何なのか。


次回、更に深く“向こう側”へ踏み込んでいきます。

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