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もう最初ははしゃいでた学校の夜も今は無言で、朝も無言だ。そろそろ疲れてきてるか。俺も下駄箱へと向かい少女と落ち合って。
おっ!?
1真理【ハーンザブ】1/1
祈りや詠唱などを儀式の最中に忘れさせる、結構激烈に嫌われてるジャーン、下位悪魔だ。
呪文とかを忘れさせてくるので面倒、多分、相手にチャントタイムつけるな、こいつ。
育てるべき案件で、「結構やっぱ、イタズラ妖精は多いよな~、人里でも結構いるんだよ」
その生徒会所属の朝礼する予定だったのが耳を撫でてるが、カードを2人して覗き込み「妖怪さんが実態あって、それなのに透明ってなんだかおかしいですよねぇ……、ふふふ」
その気配のない煙のようなモンスター心象にうなずく、俺と加島は靴を履きながらも朝礼を流してて。
「ねぇ、そう言えばキミー、召喚士だったよねぇ? だったら面白い話を聞けたよー。どうやら南の方でねー、召喚士による合同探検が行われるらしいよー」
その言葉には耳がうなる。
「この世界ではよくあるらしいのー。お金持ちが新たに目指す時はぁ、その時に任命と言うか……そういう儀式があるらしいのよー、あとレリックっとかいうのが関係あるってぇ――」
その言葉にグッと来た。もうなんか生徒会が毎朝張り付くようになったが初めて良い情報だ。直ぐに走り出した青空の下。
「あぁ確か勇さん、レリック、それって召喚術師さん用の……、特殊装備?そんな感じの物でしたでしょうか」「あぁそうだな、象徴品って言われてるんだわ、自分の召喚術を象徴するんだっ……。色んな事を助けてくれるらしい、召喚術師はそれしか装備しない、ただ……」
かなり色々あると聞いた。特殊な加工品やそれ専用で作られたのはもちろん、あと動かせない物とか天然の物、古来からの理解不能な存在。伝説の武器防具がそれを兼ねてたり、ましてや団結の部族や貴族のレリーフを結晶化したものまで。ありとあらゆる効果を発揮する、それは弱い物だと押し花程度でも発動するらしいと。
「でも加工が超絶特殊らしいんだよな……、そういう情報もほぼ秘匿されてるから。それで手札が増やせたりカードを変化させられたり、戦場を一気に変えたりまで、かなり強烈らしいんだよっ、その情報だけでも何万もするとか聞かされた!」
二人でうなずく、だからこれは是非とも参加しなければならない、走って行く。まずは森の検問へ。
「あぁ……、それならさっき出発したばっかりだよ、なんだ寝坊か~? まぁ頑張れよぉ」
それに全力でダッシュして、なんとか追いついた、それは……。
「ハァ……、ハァ……!? こんな――」
猛る炎、剣を持って追いかけ回すそれは人を斬り殺し、引きずっていく。
「よっし、コッチ仕留めたぜぇ、10ポイントだぁ!」「おぃ、もうカードが色づいたぞ、これもう良いんじゃないのかぁ?」放り投げられる人々の残骸が、それはもう百を超えてて。
「ウヒヒヒ、大量大量、もうコンプリートか? ここら一帯はすぐだな~」
血にまみれ、内臓を垂らして果てている。他の魔物たちが今も戦ってはいるが……、もう手慣れた姿だ、全くもって寄せ付けない。レベル1なんて相手じゃないのだから、レベル2のヒト型でももう駄目。
猫族とかなのか。生きたまま爪を剥がれ、容赦なく持ってる物を奪われ家を燃やされて、アッチでは一撃が微妙に心臓まで届かなかったから、苦しむ断末魔。そのまま放置して、血が……心臓の脈動が、その体がまだ生を――。
「でもさ~、あんな奴らは先代さんのカード使うんだろぉ、普通はさぁー」「よっせぇ! 俺はなーんか継承権がどうのって聞いたな~。まぁでも、新しいのが自分の息子なんで嬉しいんだろう、良い金になるから良いけどさぁ」
にゃーにゃー鳴くのを囲んで殺してく、正に蹂躙、モンスターの死骸をひたすら回収してく様子も。その場であっさりと解体するのもいて血が匂うし、クビを幾つも幾つもぶら下げるんだ、内臓をも。
「あぁ……、こんな……ヒドイ――」「本気かよ、ここまですんのか。これが召喚の……」
袋叩きも良い所だった、これが貴族の所業かと。下働きの者がひたすらに殺してくだけの現実、怨嗟の声が聞こえ続ける……苦しみ悶えているケモノの声が。友や家族を叫ぶ悲痛、その姿に加島が――。
「……――」「おぃ加島……?大丈夫か?」「え、えぇ――はい」はぁ……はぁ……。
明らかに動揺してるな、髪を撫でる、何かを抑えるような姿。まぁ当然だろうか、ココまであからさまに人型への狩りが行われると。ただ魔物ではあるが……いや。
「お? お前らも早くヤレよぉ~、取り分は狩った分だけしか出ねえぞぉ!」それは血を獣人の髪でこすって捨ててて、すると見た事あるのが混じるのだ、アレは……。
「ニンゲンたちよ、おやめなさい! この聖域はお前達にとっても神聖のはずです、このような事は見逃せないのよ……っ」
あのクイーンだ、スライムナイトやその手下たちも。かなり強いスライムだったがそれにも増しての迎撃、すさまじい攻撃がなされてしまい。
2コスト帯最強ではかなり厳しいだろうに、こっちは手練れが何人もいるようで。森の中でも何度か上級ギルド員を見たが、それでもすさまじい動き、彼女はそれでも抗って仲間を逃がして必死に。
「ぐぅぅ……!? なんという――。はぁ……はぁ……、ならば王としてカードで勝負しましょう、そうすればよいだろうっ、私の願いは救済です! これ以上の殺戮はよすのですニンゲンよっ……」「フヒヒヒ、カードってのはなぁ、獣とするもんじゃねえだろう、身の程を知れぇえ!?」
「グぅ――」
槍が突き刺さった、四方八方から攻撃を加えてく。そうしてそのクイーンは数十本の剣を刺され、魔法を穿たれて。
なんとかあのレーザーでやり返すがそれでも無駄か――。
「アナタたち、大丈夫……ですか――」
そのまま沈んでいく仲間たち。あの魔法を使ってたのもスライムリッパーも、まだ見ぬスライムですらも。そうしてその一撃はクイーンを――。
「ぐアァ――!? あ……、あぁ、やはり……っ、やはりニンゲンとは相いれないな、自分の弱さが……憎い、憎いぞ――」
カードを握りながら涙して、あっさりと殺されたんだ。その配下たるカードたちは炎として燃えて、誰一人として顧みる事もなく。
「よっしゃぁ! やっぱ称号ゲットだぜぇ!」「良いなぁ~」「おぃ、コッチも、これは良いんじゃないかぁ、珍しい種族だぞぉ」
その声に振り向くと、この期に乗じて逃げようとした未熟な者たちが「フゥ……フゥ……、おぃ、オィそれはいくらなんでもだ、その子達を離せっ!」
「あぁ……? なんだぁ、オマエ。変な格好しやがってぇ、難くせかぁっ?」
「いや……、少しやり過ぎだろうって、それは子供だし人型だぞ、さすがに子供は駄目なんだよ!」「おぃおぃ何言ってやがんだよぉ~? ガキだろうとなんだろうとこの汚ねぇ姿を見ろよ、第一この匂いも――」
うぇェ……「これは正に聖典どおりだぜ、罪の香りだ。イブンカは殺すべきなんだよ……あのドラゴンの臭いがするんだわ。これが正に汚染されたバケモノだっ!」
ミゥ、ミゥぅぅ……「お父ちゃん……お母ちゃん」
指で釣り下げられて必死にもがく子供たちは恐らく猫種だろう3匹。まだまだ子供だ、必死に母を呼び父を望むが。すでに剣を向けられてて。
「お!? 確かにレアだろうな。でもよぉ……コイツの母親はネコの為にケツ振ったんかねぇ? 汚ねぇ汚ねぇ」「あぁなんとも汚ねぇよぉ……幻獣なぞ生きてて良い訳ねえわ、さっさと殺しちまえよっ」
笑う者達。でも向こうのは相当良いポイントになったよなぁ? ただでも女の顔が見たかったが……フヒヒ。まあ良いさぁ、まだいるだろう。
カードとして献上したら一攫千金もあるぞ、探せ探せェ!
カードを具現化する為のチカラを集める者達は手当たり次第に嗅ぎまわる。まるで何も考えていないようなんだ、ここまでヒトと酷似しているのに。
それで奥へ奥へと。
「どうだよ? こんなの召喚士ならだれでもするんだぜ? 徒弟ならまず初めに行かされる依頼だよ」
唇を噛む俺は。
「いや……、それでもだよ。そいつらはまだ幼い、虐殺が過ぎるぞ、大した力にもならないんだろうっ」
「お……、オィオィ、冗談だろう?こいつ等はあの文明喰らいだぜぇ? 生きてるだけで罪だわ」
その言葉にイマイチ分からない、未だ調べられてない情報。すると邪魔になったのか一瞬だが光りカードを宿し。
カードを光らせただけで突然の魔法、その速度は目を剥くほどの。召喚士の十八番と言える行動だよな、冷や汗がすごかった。恐らくこれ以上の説得は無理だろうし。
「じゃ、じゃあ買い取ろう……、ソレで良いだろうよ」
「へへ――、良いねぇ、こーんなゴミを買ってくれんのか、マジかよ……っ」
その男は実は後々に尾を引くのだが、首をひねって笑い。だがなぁ~「無理だなぁ~……、何せそれがお仕事だからだよ。それならよぉ、勝負しようか――」




