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しかし非常に悲し気なゴブリンたちは「お尻が、勝った」「尻しか勝たぬ、やはりお尻だったから負けた――」「ヤツの名はお尻―――ぃッッ!」
なんかすごく嫌な気持ちになる。だがまぁ勝ちは勝ちだ。その大量のカードから引いて。
「どうダ、我らは増えタか?」
何故か嬉しそうに聞いて来る。残念だがマジックの方だよ。実は奴らが育てたモンスターを引ければそのまま使えるし、能力もそのまま。あの2コストはコンボ無しでも使えそうだし魅力的だが。
青 0真理:【一攫千金ウサギの夢】次の手札補充は2枚ドローして良い。そうして1枚を選んでディスカードする。
「いや、良いカードだと思うぞ。ただ……、俺のデッキに加えられるのが妙に嬉しそうなのが怖い」
デッキに種付けされそう、いや、怖いわぁぁ。
「じゃあ、よっし――」
加島のウデを、その液体を繋げたんだよ。なんとか大丈夫か、ほっと胸をなでおろす。
そのまま成長したゴブリンのカードを入れデッキを改造。轟軍か……。モンスターが枯渇しないって良いな。種族とかのコンボ見てるとやっぱ完成系のデッキ使いたいって思うよなぁ……。
「まぁ、カードゲームってのは普通そこまでが長い、頑張るしかないよな、頑張るか!」「俺っちカードはもう良い……、戦いたくないぜ。強い人格はもう良いよぉ」
笑う3人で。
そして森の外までゴブリンが案内してくれ、ボロボロの3人で帰って行く。
「今日はでも儲けはまぁまぁかなぁ……、肉はイマイチだけどさぁ、本とかお金の方が儲かったんじゃね?」「あと、それでです……、魔石は持ち帰るよう言われてるんでしたっけ。売るのは交渉すると聞きました、生徒会さんが。販路は足しになるかもですね」
笑顔でその言葉にうなずき、ふと彼は兜を取って、そして――。手が震え、動転して兜ソレを戻しかけて、慌てて腕に担ぐ。
触れてやるまい。
帰ればまただいぶと学校が改造されていて。
「はい、ただいま~~」
そうして不吉な夜。お腹が空いた、なのにバタバタと慌ただしい教師たちに不快と共に嫌な予感を催す。またあの見た風景だ、火の列。息まいた者達の行進。
「おぃおぃオィ、あいつ……横峰じゃねえのか」「エ、また、今度はなにィ!?」
その言葉に全員が窓へと向かう、見てはいけないのに。
お願いします、おやめください! 悪気はなかったんです、お話合いをっ……、まだ子供なんですよォ!
ドケ……どけぇエ――「さぁさぁ村の者たちよ、こやつは我らの教義に反する行いをしたぞっ。悪魔の書を用い姦淫となし、我らが神への忠誠を凌辱したのだ、これは暴虐と呼べる行為なりぃ!」
俺はなんもしてない! なんもしてないってェ!? ただ漫画持ってただけ、それだ「よってッ……よってだ! この異端の者を今火あぶりとするのだァ!」
オォオオオオオオオオ!「今はどうか不死鳥よ、安らか成りて。惑わさざりて、さぁ苦しんで食われよ、残忍なる炎よぉ!」
魔法が方々から発射され「あぁァ助けてくれぇええエ!?」
バカが――。そう誰かがつぶやいた、そうだ、馬鹿なのだ。
粛々と魔法で火がつけられていく、なんとなく見た事ない火だ白い光。絶叫。ココでは俺たちが持ってる歴史書や図鑑、娯楽までもが禁書にあたる。絶対的な禁断の書。
何も書かれていなくても、特に理由はなくともそれは「貴様らがこの世界に毒をもたらすのであれば、容赦はしない! 見ヨ……、奴らめは穢れた心をもって大地を蹂躙しているのだっ、この異様な建造物は正に悪の権化ェエ――!」
ギャァ、ギャアャアああ!?
こんな異様な建物は見た事がないだろうな。それだけで良い、恐怖と畏怖の目が。そして戦う気概を存分に見せつけると高らかに宣言して消えて行く者達。火を消し止めるもむしろ最悪かもしれない、このまま彼を焼かせた方が……。
あぁ……、見ただろう?「然りだよ、あれがこの世界だよ。まだ隠し持ってる人間がいるなら早く出したほうが賢明だね? 生徒会は君らの事を思ってるんだ、もし次に検閲で見つかったら何されるか分からないよぉ……?」
そうして校内放送が。
その後漫画やイラストやたくさんのエロ本までが集まったらしい。異端審問は王の範疇でないので誰も責められないし、教会を敵に回すのは得策では決してないし道端でスマホを弄るのは死につながる。
「はぁ……っ、はぁ……っ、ギルド、王様、貴族、そして教会さんもネっ……、こいつら全部全部別個だからね、絶対間違えないで――!」
あと先生、そこらの住民の自治もですね。
交渉すべきタイミングを見計らうしかなかった。
そして寝る前に約束の地へ一人。
「ほーれ、ただいま~。じゃあライム太郎、ご飯だぞ~」
スラ太郎にしないのが個性か。なんか色々上げてるらしいな。あの森では結局はご飯になる物は少なかった、3人で少しだけ魔物の鳥を食べただけで。
まぁでも……。「あぁ~~ぁ………………」
「はぁ……、はぁ……、マジでさぁ……」「なんで……肉にしないんだよぉ、金へ換金しちまうんだ……」
うずくまり、腹を空かせた者が多いな。何か学校とは思えないような様相、激甚震災とかがあったらこうなるだろうか、いや、もっと悪いかもな。
かじる物すらなくて雑草を噛むしかない姿は見たくなかった。
Green hands there。緑指の物たち、一言で言うと最下層の者たちだと。何度か聞いたな、放たれた。
そうして俺は光へ……。
「よし、じゃあ良いぞ。かかって来いよ加島」「はい……っ、嬉しいです。やっと本格的にあの剣聖に教えを受けれるなんて、私は――」
帯をギュッと締め、しっかりと剣道着を装った加島と、未だ制服の俺とで模造刀での戦いだ。どうやら練習用に美術部が作ってくれたらしい重さ、打ちあう2人は。
「ハァ……、ハァ……、これが、本当の才能、あの日見た私の光」
彼は真剣に打っては来るけれど、それはもう剣道ではないのだ、相手を斬り殺す為の戦術で本当の死合いの動き。乱打だ、いかに斬られずに相手を嬲れるか殺せるか。最小限の回避からあえて回転し、軌道を読ませない斬り。かと思えば素直な豪打、体格を生かした一撃。
死んだ「ぐ――、私の方が前線にいるのになぜこれ程」そうして彼女はまた死んだ。
「一撃すら……、駄目っ」
彼は右手がほぼ使えずとも、少しの練習だけでも十分な剣技を為す。今までみたいな剣道の常識ではないのに既に物にし始めているソレに。
「やっぱり足りないな……、加島。俺は片手だぞ、これが両手になってしかも恩寵まであるんだよ、お前の倒すといった女はなぁ……」めぇぇエエエ!
一閃。それにはさすがに驚愕す、きちんと受けて返した、それなのに負けたと自分でも思わされるから。有利を取られ背中を斬り殺される。
「あいつはこういうのも得意だぜ」昔から2人は戦い続けて来た、その勝率はほぼ互角。それはあくまで恩寵の無い状態で。
今なら最悪召喚を整えてあの呪いを開放した状態でもイーブンも怪しいよな、これでやっと舞台なんだぞ、加島――。
「あぁー……、アレは噂だけだったのだが、本当に才能あったのだなぁ……」
いや、本当にあれは――。
苦笑い。剣道部の部長が驚嘆している。動きがたった数日で競技から戦技へ、そして磨かれる速度も特急に早く「まず目線で殺せてる、コイツの剣はマズいと本能で感じるんだ、ただ――」
すぐに歪み始める、やはり痛みで止まる。5分も戦えれば御の字といったレベル、その後は左手一本に切り替わるから。
そうして剣を自主練しているのは増えていて道場は光がつき続けてる数少ない場所。あっという間に部員が増えたが、そのすごさには。
「フゥ……フゥ……、すごい、アイツなんだ」「左手だけでも……、それでも強いんですよ、全然かなわないんですよね。あれってあの少女が弱いとかじゃ」
「めぇぇエエエ! どうだ、顔へは怖いか。それが戦場だ加島ァ!」
加島が何度か自分の射程に入るが捉えられない、激しい1時間。俺にとっても必要になり出した戦いのキバ、そのレベル差を誰もが目の当たりにし。




