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召喚中は立ったままだ、捨て札にはいかない。スライムさんとの会話を楽しみながら和樹が高い高いしてるんだ。
ちなみにあのついて来たのは学校に置いて来た。なんとなくだが生きてるから鑑賞生物とも、あと門番としてもちょうど良い気がして。
「それで勇? この召喚ってさぁ、どれくらい持つもんな~ん?」「あぁ……、一応だが、基本的に召喚すると魔物固有のエネルギーが発生してて、それって普通は回復させれないんだとよ、モンスターが走ったり寝たりとかだけでも消えてく」
その造形された器の強さや、そうして召喚者の魔力、あと想定した戦闘能力によって変わるようだ。だから召喚時間は一概には言い切れない、だからあのクモツヒゥラーのすごさを感じる。
ただし例外は。
「召喚戦だけだな~、あんなスライムが無限に増えてくのはさぁ。アレは普通にやらせると半日はかかるってな。隔絶した空間、王の命令という名の領域に達した者のみの、そういう箱庭らしいぜ」
かっくい~~、ひひひ。だから真理という力を利用しているとの話。
あのクモの爺さんはかなり博学で経験だけではないな、ソレは研究者たるを感じて。
来始めたカードを見やる俺はまだ初心も良い所。
1真理【インプ】2/1
挿し木という種から育ったわけでもないのに実をなすので魔術的だという、そういう妖精のチカラだったが、悪魔にされて。お腹ぽっこりさせられハゲさせられた、悪魔というだけで中年化されたアレな奴……。
カラダは10センチくらいから子供まであって鉤がある尻尾持ちでコウモリの羽を背負い、彼には悪いが哀愁を感じるんだよ。
妖精だったのにな……、人間に役立ってるのにな……。お腹ぽーんぽん。
1真理【シュリーカー】1/1 暗行。
金切り声を上げる者の事。それは目と足が大きくゲームとかで見る3頭身キャラにも見え、絨毯にも思える毛を背で背負って、頭に何かを乗せて擬態していた。くるっと丸まると確かに色々見分けがつかなくなるな、キノコが多い。結構可愛いんだ。
「加島――Garden Of The Mare!」「はい」
なんとなくちびっこのお遊戯会を思い起こすな、その割に頭のキノコがリアルなんだが元が良いのでそれはそれでいける。Max地味でロリ巨乳になるのがまたなんか、そっち路線でいけそうだし。ただ暗行と言う名のステルスで見えにくいがな。
真理1【クエロ】1/1 水中
悪霊のなめし革と呼ばれてる。牛皮っぽい見た目と薄さ、カギ爪を持ってて、覆い被さって人を引き裂く。恐らくタコとかマンタだろうという悪霊だな。
水中X――この場合は水陸両用であるとされ、段階は3つしかなく。水中・水中特化・水の王。これを能力として見ると、水中で行動可能/水中になると+1/1される/水中では+3/3され俊敏2を得る。
となる、また水中での行動力だがカードであるならば生物ではない為攻撃は可能、ただし、-2/1されてしまう。
ちなみに断っとくがこのカードは肉弾戦なので明確な魂までの数字は出ない、だからこれは全てオレの所感であると。
手札を見ながらうなずく俺は、とりあえずまだ手札にリン・サーチは良いだろう、籠に虫の死骸を入れ終えて担
「ぐぉ――!?」
突然の鈍痛、そんな気配だった。
「おぃ、こいつ等……たの……人~、しかも……女の…は極上の極――う」
歪み、痛み、その言葉、すぐに気付いた、ただただ混乱状態の中でアシが視界に、横向きの視界で遠く行って近づいてって。
「むも、むもぉお!」すぐさま攻撃、偉い、お前は偉いぞ、スライム太郎! その一瞬の空白で理解して加島は飛ぶから、でもあっさりスライムは切り捨てられてしまって。
そうだ、こいつ等はそうだ……。
「追撃か――」俺に向かってくる最後のナイフにすぐにカードを掲げる俺は、そして飛び出した力には「ちぃ!? なんだコイツは、魔法詠唱無しで攻撃とは――」
可能性を探る目、その隙に痛む頭を我慢し必死に転がる。
「でも傷が……、つかない、はぁ……はぁ……、強いな、強い……。やっぱアニメみたいにはいかないか」
ぐぅぅ。【ショック】をあっさりと受け流されてる。この魔法世界、当然のように対魔仕様というのが存在するのだ、一瞬光ったそれを見やる。
殴られた、そのまま人員交代か、俺ではないのを狙ってて。
「お~ぃ、ソッチは任せたぞ、始末しておけぇ」「了解だ、死ねぇ!」
次にかかってくるのは弓師だ、一射され、ナイフで仕留めに来てふらふらの俺は逆らえず。
よしよし、良いのが来たなぁ、おィ、こーんな綺麗なのが手に入るとは――。あぁあぁ……じゃあまずはなぁ、でもやっぱ味見だよなぁ? おぃおぃソレで値段下がったらどうすんだよ~。
腹ブチ殴ればしまいだろうに。やれんのかー? オマエ前も壊してたろうに。ヒヒヒ。
「おぃ勇……っ、勇! あと加島ちゃん大丈夫か!? 待てよオッサン達ぃ、俺がいるってぇ!」「フン――、ガキがよ」
喉元への剣の牽制、ただそれだけで「ウ――」「ふへへへ……、どけどけドケ~~。見えてんだよぉ、その恐怖がよォ」
剣を突き出されるだけで動けない。脅威ってのは大きい、あと鎧。1撃で死ぬのと1撃で頭が陥没して痛い では心構えが違い過ぎるから。
そのままズカズカズカと遠慮を知らず、大人が加島に近づく、首を振るが和樹は殴られても勇気は。
「さ、させませんよ、でやァ!」「ほ――!? ふへぇ、コイツが一番強いのかよ、でもよぉ――!」
剣閃を避けて、そうして剣を構えないスタイル。対面する男の舌がうごめく、剣を大地へと刺して何かを狙っているのだ。こんな無骨なスタイルは初めてな彼女は。
「恐らく……斬ったらマズいの、ハァ……ハァ……、腕……、コブシだけで来るんだ。それしかないなら私は」「待て、加島ぁ!?」
そいつは歴戦だ、恐らくそういうのに慣れてる。選択肢を狭める戦い、見透かしてんだ、防御をヨロイに頼んだなら身軽で避けられやすいし。
あと、その突きでは決して突進を封じれないという弱点があるんだよ。
「ア――」タックルのような形になられると簡単に刺さらないし痛みにすらならない。なんとか足を掴まれるのを避けるが、大人に掴まれると最悪だ、しかも一旦この体勢に入ると剣を振るどころではなくなって。更に。
「はぁ……はぁ……!? 全然剣なんて、これは……っ、クぅ――!?」鎧……硬い。硬いです、どうすれば――。頭突きされてしまい、目が見えない、うぅぅ。後ろに転がりかけるしか、間一髪で腕を挟んでいなければ顔が血まみれだったし。
こんなの日本じゃ。
実際鼻から血を……「こんなに……っ、これ程の気迫、実戦は――」その直後に抱きつくグラップリングを、剣道では決して味わえない強さ、激しさ、そして私への欲求。登って来ようとするその気持ち悪さを。
「フゥ……フゥ……、ですが、それでもォ――」なんとか身をよじって逃げる、そこへ渾身の反撃。そう思いたいけどもう一人の男からの蹴りで危うく剣を落としかけてしまい。2対1は相当にキツイ――、マズいです。
でも和樹さんが横から……。
「加島ちゃんっ……、もう逃げて良いぞ、逃げて良いんだっ!」「ちぃ!? コイツ邪魔だぁ!」
必死に押しとどめようとするが、殴られて蹴られ、それでも和樹さんが食い下がるから。ナイフで揉み合う。私は必死に草を鳴らして逃げようと。
そうしていつしか大声が響き――「ギャぁああ!? あが……あぁぁ!?」




