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騒いでいる声。荷物を返せと、だが決して返さない。携帯の充電費用や宿泊代だと言ったらキレて。だが然りだろうに……。
お次はドタバタ走り、我らが先んじて抑えておいた物資を抱えて外へと出て行く姿で。
「そう、そうですっ。収穫物は全て残らず接収してね、あとで燻製にするから! それで出すのは賞味期限が過ぎてて構わない、あと小出しにするんですよ!」
「保険の先生から非常食の相談ぅ? あぁいや、病人がいるのか――」
しかし私達を見かければ「出ねえよ出ねえっ。文句言ってしつこいのはぶった斬って良いよ、ほら、行ってぇ!」
なんとかかき集めさせておいた物。だがしかしこれも収穫の方が問題だ、今の量では100人程度にもならない。全員で儲けた金が25万、それは1000人にすれば250円。大量に仕入れしてもそれでも物価のほうが高い。
夜でも騒がしい学校、疲れるのを待つだけしかできずに。
「でもこれは本当にマズイです……」
頭を悩ませている、その塩味でごまかし水に浮かぶ肉の欠片を生徒会でも食すが。
「でも良かったじゃないかな~、変に地獄の世界じゃなくてねー。もーしこれが農業依存、耕作完全依存の世界だったらば選択肢すらなかったな~」
「これがその選択、ねぇ……」
その特別の、焼いた肉を見やる一同。生徒会室で一部だけは白米と非常食だが、その他に属する者たちにも今日採って来たばかりの物が並んで。それでも十分多い方で。
「なんか現物見た後だと無理っすねぇ……」「じゃあ俺が食うぞ~。あのギルドだって正式名称は 食料調達・害獣駆除ギルドらしいからな~。あの森やダンジョンが今や食糧庫だわ!」
うん、変わった味だぜ。バキっと音がして、それでポーズを決めるの「そうして面白い事にね……、宗教も森が基本。全てにおいて世界はそう、なんと信じられない事に、それはモンスターが出る場所を中心として作られてるらしいんだよねぇ」
狩猟の神に祈る事が教えらしい、正確には狩猟する事自体が神らしいのだが。勇ましい、ではないらしい。それで森を取り囲むように国家ができててその森を滅ぼしたいのに、そこを上手く守る事を、そうしてそこから富をいかに生み出せるかで威信としている。
「森は神聖にして恐怖、ただ畏れ多いとかではね……ないらしい、アナザードラゴンというのが関係するらしいと。コッチの宗教指導者は必ず森への祈祷を行い森に選ばれて、そうして安全と神の祝福を諭すらしい。だから何よりギルドと仲が悪いと」
「ギルドはそういうのはないな~~、森あるし採れるから食う!そんな感じだったよぉっと……?」
よし、一気派か、彼は丸ごとの、その頭をグイっとし、ただ……「ウっ? んぅ……、まぁ、でも結局は2つともただただ、襲ってくる金塊と言った所なんだろうね、モンスターをそのように見ているんだ――」
森を神領分として所有権を主張し人心掌握する宗教家と、その森に勝手に入っていって荒らしまくる野良ゴミとは仲が悪くてしかり。
そこにつけ入れられないかと。
ある種この世界の大問題こそが逆転的に世界の柱となって続いているらしいから。誰かが言った、「解釈違い――。それは死すべし」
「うんまぁ、それで残ったのは、だ、国家だ。それは恐らくは外征、そして内政としての暴力装置であり、森を自由に統治する者達。いわば開放派であり、そうして何よりも武器と魔法を生産する学者と製造業者の集まりらしい」
そうだ、このハガネが肝なんだそうな。
かつぅぅん……デコピンして不協和音が響く、その王国印がデカデカ入ってかなり洗練された武器を見やる。国は鋼と魔石の扱いにおいて力を発する、そうして供給や派閥を形成させていてやはり複雑に入り組んでいるその権力図は。
然りだ、まぁ、あまり我らの世界と変わらない構図とみえるがな。
一先ずはよくやったと声をかけ、そうしてそれは会長としてその場へ君臨し。
「然り。ギルド、宗教家、そして王家。全部が全部森を巡って争っている……。ならば取り込めそうではあるかな……? 利用できそうならそうしたいねぇ、切り崩せるかどうかかな」
見える、遠くのギルドを見やる。今のところ没交渉だが利用せねばならないだろう、早急に。
「ですがその前に教師陣から苦情が殺到してますよ、すぐに襲撃したあの倉庫を開放するようにと」
「あぁ……、然りだよ、もう遅い。コッチの方が数が多いから大丈夫だね、占拠されたなんて言わないしねぇ? もし言っても馬鹿を見るだけだもの。ネェ………それで」裏切らないでね?
知らないよ?
その選抜された者達に投げかければ悲喜こもごも「初日に数をそろえれた方が勝ち~~~ぃ、フフフ――。ねぇ?教師はもう良いよネ! 僕らは我ら自身が選んだ者だけで良いのだよ!」
満足気にうなずいた金色は。
教室に歩いて回り始めて……触れる指や擦れる服の音が、再度ドッカリと腰を落とし、そこに居並ぶ大人達へも笑いかける、だが問題は……。
「持続しますかね」「でも丁度いいだろうにぃ……、自分達が採れなきゃ飢え死にするだけだと知らしめることができるっす。少しは腰が入るさ」
「でも、互いに争っている場合じゃ……。確かに分かるんですよ、1日目くらいはしっかりと食べないとって、一気に崩れるんだ、ここが瀬戸際なんだって……!」
んフフフ――。それに笑うだけだ。そうして「よし、然りだよ、提案しようか。私達は専属のシェフをつけるぞ、それ以外の食事はとらないし必ずその者が作った物以外は食べないから」
この薄汚いのは近づかせるなよ――。
その得体の知れない肉にクビをかしげる。やはり本当に食べて良いものかと。
調理場の区分すら分けるという、そこにはモンスターを一切持ち込むのを禁止させ。そうして生徒会だけが入る聖区画というのを立案するのだ。
血からは遠ざけたいと、誰もが感じ取る物が、地盤固めでもあるという。
「で、ですが恐らくまともにその……―今アナタ達のそのわがままを通したとしてもッ」――その言葉に視線が集中し「そ、そう――ある程度の要望だったとしてもです。それでもアナタたち自身がですね、このままでは飢え死にする可能性が高い、贅沢は持たないんだ……っ。もし稲が成るとしても来年……いや相当先の事になるんですよっ!」
「じゃあもっと減らしたまえよぉ~、そうして小麦を仕入れれば良いじゃない?ネ? 白~い小麦は売っているぞ」「当然我々を優先するんだよ、あとの者は知らないよぉ。早めに基金でも作っておくかな――」
そう言ってその米のパックを捨てるから。もう当分先まで食えないその「然りだ。それで君達も選ばれし者は入れる……。精進なさい。今からは何せ階級が必要だからね、そうしてそれに沿った国づくりの必要があるんだ」
そう、この世界ならば幾らでも――。




