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 モンスターさえいない貧弱なデッキだがなんとか倒しきり、お互いに安堵する。

 ただヘビというだけあって油断はできない、頭だけで5メートルもある化け物だ。首をしっかりと斬り取り3等分、手も縛っておく、生命力の強い蛇は警戒しておかねばならないからな。

 大汗をかいて頷(うなず)く二人は「何よりあとは加島、任せた。お前の逃げ足が速いんだ、これにつきるわ」


 帰りは彼女の嗅覚を使って逃げる道をしっかりと選んでいく、なんとか安全に下山して一安心。

 そうして本番だ。

 影で2人っきり、特等席で彼女を確認しておきたい。何より試したいのは。


「サモン・ゴブリン! どうだ……、ゴブリンの力はさ」

 山での探索で手にしたカードは少しだけ形をつけ始めていたから。まだ力の輪郭だがもしかしたらと思って「あぁ……、なんでしょうか。確かにすばしっこくはなりますね、ただでも……えぇ、これって利点は少ない気がしますよ、はいぃ――」

 頬っぺぷっくり、小さく可愛くなっているのだ、そのカラダは緑に成り果てて。あんなに大きかったのに、こんなに――。

「少し服も……ダボダボです、あ……あぁブラまでが、こんなのいつ以来で。あの……駄目ですよ、上から覗くのは絶対絶対――」

 その姿に目を咄嗟に他へやる。すっかりと小さくなっていてなんとも言えないのだ、すっごい危ない姿。ヤダもう……、9歳の時くらいかなぁって、そんな彼女の言葉に無事、戦慄す。性徴が力強くて早すぎるだろう。


 ただ集団としての機能の方がメインっぽいので。だって既にうっすらと既に見えているその――。

「もしかしてスキルか? なんか早すぎないだろうか」なんとなく発動しても利益が分からないスキル、轟軍。なるほどとうなずく。

 ただ緑のカラダは非常に新鮮で、不思議なのはこう、肌艶が良い彼女が染まってしまうと綺麗に見えてくる不思議。セーラー服だし。

 あとだ……、ふと、それはピンク色なのかは非常に興味が湧く所だな、汗を拭う。



 そうしてお次は「あ、これは不思議な感覚ですねぇ、勇さんすごく面白いです!ふふフ」

 スライム少女にうなずく。どうやらやっぱり彼女は召喚の器になれるらしい、髪の毛もなんか一体化してしまいプニンっと音がしそう。プルンプルンだ。

「防御力は軍を抜いてのアップだな。しかもこの動き……、人間じゃないぞ、斬新かもしれん、少し剣の練習してみたいんだが加島、それ使えるのか」

 ぽよヨんと跳ねる半透明な少女は喜んでいる。そうして剣を振るうが。

「あ、えい! なんでしょうねぇ、これ……。あまりこう、不思議な……」フフフ。

「あぁ、両手はしない方が良いな、意味がない、何せ柔らか過ぎて曲がってくから両腕でも微妙だ。それで腕だけでも酸が吐けるってのは――」

 変に関節が曲がっても何もない、強く剣を弾いても腕が伸び、そして引っ張られる様子もなく戻る姿は正にゴム人間。彼女が痛そうにないのが幸いか、しかも剣を避けた瞬間ヘビの如く巻かれかけたし。


「ほぉ、それで……、剣は使えるのは分かった。じゃあお前としては戦えそうなのか、加島」「はい、こっちは大丈夫ですね。色々探る余地がある気がして、ただ少しだけ動きが……、これは足が吸いつく、あ、あ、」

 ヤダ、あっあっ。

 倒れそうになり抑えてやり、ぺたっと吸いつく感じに戸惑う。妙に温い上に吸着が凄いのだ。じゃあ、傲慢な程に揺れるデっカい脂肪もきっとナマは……、あぁいや、今は吸いつく水の塊なんだが。そうじゃないな、ただしかも顔はかなり可愛いとも――。


 いや、何よりもすごいそそるから。後ろの髪が透けてチラリと見えたという事は底まで見えるという事だ、内臓は見えていなくて。だったらソレが見えてそうで、向こう側って意味が分かるだろうか。

 後ろを向いた時、斜めからなら貫通しそうで――。


「ま―――――、まぁとりあえず色々なのを知っていかないとな、カードの記述を増やさないとだゾ、加島ぁ」「えぇ、それと私も色々と修行したいですから勇さんっ。お願いします、師匠としてしっかりと剣術を教えて下さいね!」

 あぁ……、まだソレ有効なのかよ、固持して戻したはずだが。とーぜん有効ですね、はい!


 ぽんっと時間制限でその姿も戻ったが、魔物とは思えない程のアレだったのでなんとも言えない感じだった。アレだ。



 そのままひとまず村にあの収穫した物を持って行く、ただほとんど金にはならなかったなと。花を採って来て1000円で、5メートル級の人食いアナコンダを狩って2000ゴールド、日本円で合計3000円程度。唯一なんとか肉は持って帰ってるが、それもイマイチ――。

「リザードマン、結構美味いな――」「はい――。最初はちょっとって思ってましたけれど、全然鶏肉みたいで」むぐむぐ、ムチ……ビジ……、ギジジジ!

 一応ヒト型なのだが、もう言ってられない。食えるモンは食う。だって学校から昼の弁当として配給されたのはパンのたった一個で、もうな……、もう、特に村人に与えて嬉しがるヤツは率先して食べる事にした。

 肉屋にお願いして食べれるようにしてもらい、比較的無言。でも青春はお腹が空く、あと何気に体育会系の2人。異世界での食事を奇怪な黒が走る青空の下。


「でも結構厳しいなぁ……、かなり燃費が悪いんだわ、召喚術師」「えぇ、その……真理でしたか。もうマナって言ってますけど、貰えたのは壊れかけなんですよね、毎回魔石が必要で」

 うなずく、その壊れかけの真理の器にザザっと入れる俺。でもホントはその赤い宝石を売って儲けを得るべきなのだ。だが今回得た分から肉屋からも天引きされ、そうしてマナの回復をも鑑みると正直時給としては最悪とも言え。


 結構要求されますねぇ………、うわーー……。


「あぁ、こうなると弱い層だとほとんど金にならないな……。魔物の力と魔石の質は完全に比例してるって予想は本当か」

 それでなけなしの儲けた金でマップを買っておいた、この地方に来るのは俺らだけだし後で写メすれば使えるだろうよ。色んな聞き込みもしたいがあまりしない、二人じゃ限界があるし。


 野山を歩いてく。

 加島が斬り殺したあたりで心象が色づいて。


 1真理【グリルス】2/1 ピアシング(貫通)。

 合成獣の鳥だな。頭は鳥だがな……腹部にニンゲンらしき顔があり背中には虎とかヤギの顔までもを持ってる。変な場所にある多頭なので飛べないようだが異様な雰囲気で怖いんよ、なんせ胸の部分に男女の目鼻があるからな。こいつが森でよたよた歩いてるとやっぱり異世界だなって思う。


 まぁ……籠へ入れておいてだ、一応鳥だしまぁ飛ばないから良いよなって。うん。

 あとピアシングだが、貫通とあるのでトランプルに思うだろうが、それよりは呪殺に近いなって、仲間を殺したので1点所有者へダメージ。

 あぁ……、呪いかな?


「えぇっと……、それで森は中央に行けば行くほど危ないんでしたよね? 少しハミ出したところもだいぶと大きいですが、かなり入り組んでますし」

「あぁそうだな。しかも人間みたく国家の地殻変動があるらしいしな。じゃあ加島よ……、気合い入れて、午後の後半戦も行くか」

「はい、とりあえず必死にやるという事で、二人で頑張りましょうね師匠!」フフフ。

 頭をかく。でも山に一日中潜るって大変だよな、へとへとになるが。ただ恐らく……、あの学校ではもっと厳しいだろう。

 特に今は緊張状態だ、下手にヒトが動いてるのがバレると……。


 おぉぉい! オォーーい!

 ふと声が、ソッチを見やると、何か遠くから……「なんだ、アレは、和樹か?」「えぇ? そうなんですか? 和樹さん……。何かすごく急いでるような……?」

 剣を胸で抱いて目を細めるが、前かがみは大きすぎるだろって――。

 ただそんな事言ってられないほど和樹が急いでて。





 まだ1コスト、真理1なので結構ドマイナーなモンスターばっかり、しかも比較的地味で神話、伝承からアレンジもしてないですけど個人的に好きです。

 続けます。

 あと色んなのが混ざってます


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