質問者
ん?
ああ、何で航空主兵論の高野五十六が潜水艦何かに興味を持ったのかって?
航空主兵論の主眼は何だ?
そう、飛行機を多数用意してアメリカ艦隊を撃滅するって考え方だな。
そのために多数の空母を要求している。
だが、空母さえ揃えて真正面からぶつかる事ばかりを考えていたわけじゃない。
アメリカ艦隊の根拠地を狙う考えも持っていたんだよ。
さすがにハワイや沙萌夢からはるばる空母艦隊でいきなり攻撃するのは危ないって認識は持っていたんだろう。
そんな時に目に入ったのが標的機を使った演習だった。
標的機も最初はただ真っ直ぐ飛ぶだけだったが、いくらかパターンを設定して防空側を欺く様な動きも出来る様になると、その機体に爆薬を詰めて目的地まで飛ばせるんじゃないかって思うようになって行く訳だ。
実際、実験してみるとかなりうまく行ったらしい。
精度はあんまりよろしくないから無線誘導が必要って結論になったんだがな。
そう。
こうして誕生したのが、飛行水雷だ。
だが、無線誘導する関係から、あまり射程は長く出来なかった。
だから、高野五十六は飛行水雷じゃなく、飛行機を何機か載せてメキシコ沿岸まで行ける大型潜水艦をまずは構想したんだ。
飛行機だと2機か3機って計画だったらしい。
もともと、日本海軍はアメリカを敵と定めていたから、メキシコ沿岸まで行ける大型潜水艦は有していた。小型偵察機を積むことは出来たが、既存の潜水艦に複数の攻撃機を載せるってのは難しく、新たに設計される事になった。
その要求が膨らんで、当初は3千トンくらいだった物が5千トンを超える。
そんな事をしていたら戦争が始まった訳だが、それで多少の無茶が通る様になり、高野五十六は一計を案じたわけだ。
当時、標的機として2時間ほど飛べる機体に爆薬を載せ、1時間飛べる仕様を要求した。
爆薬も単一の物ではなく、多数の小爆薬をばら撒くタ弾式爆弾を要求した。
確かに、指定座標から数kmもズレがあるんだから、その方が理にかなうよな。
こうして開発されたのが、対地飛行水雷「青嵐」だ。
そして、それを搭載できるように潜水艦の設計も変更され、さらに大型化して6千トンに達してしまった。
もともとは飛行機を飛ばせる様に艦首に大型カタパルトを備える設計だったんだが、標的機とサイズの変わらない青嵐を飛ばす事になり、射出装置を4基備える事になった。
それは良いんだ。
問題は、そこそこ大型な射出装置をどう取り付けるかだったんだが、水中抵抗を減らす為に格納型が要求され、そのスペースを設ける為にさらに格納庫が大型化、それにつられて船体まで大型化する事になった。
当初の設計だと6基搭載する計画だったものが、船体が大型化した事で格納庫の容積がさらに拡大出来た事から8基に増えるんだ。
こうして、戦時設計となりブロック建造が用いられた伊400は、1年掛からずに戦力化、いきなりカリフォルニア湾攻撃を実施してアメリカを混乱に陥れる事に成功したって訳なんだよ。
伊400型をまるで成功作みたいに言う人が居るが、戦後に開発された飛行水雷潜水艦が、飛行水雷を6基に減らしたのを見れば、あまりに攻撃能力に極振りし過ぎていたってのが分かる。
まあ、戦時中は積み込んだ飛行水雷は半年以内に飛ばせたから、あまり整備について考える必要がなかったって話にもなるんだがな。
まあ、そんなところだ。
そろそろ休み時間が終わるぞー




