表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
のんびりスライム道中 ~エルフの少女とのんびり世界を旅します~  作者: 千両


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/19

4 密の本当の実力

(今日もお疲れ様です。おアリ様)


 今日は朝から蟻に密を貰う事が出来た。

 場所はいつも同じだが、蟻が来る時間は決まっている訳では無いので、このタイミングで手に入れられたのは実に幸先がいい。


 ステータスの確認には体力がいる事が理解できたので、蜜は心強い味方だ。

 ひと舐めして、齧られて減った部分を回復した後、気合を入れる。


(よーし、今日で一気に終わらせるぞ! ステータスオープン!)


 気合を入れてステータスの一番上から、まだ見ていない項目を見ていく。



 体内魔力量:

 魔力を吸収することで蓄えられる、スライムの体力の様なもの

 スキルを使う以外でも行動の全てで消費されていく。

 基本的にスライムは魔法を使わないよ?

 だって駄目でしょ? 食べ物で遊ぶのは。



(あれ? ステータスさんの文章がフレンドリーなままになってる? まぁ良いか、それにしてもスライム的には魔力は食べ物なのか。言われてみれば確かにそうだけど、基本的にはって事は、魔法を使うスライムもいる?)


 せっかくだし魔法使いたいなーなどと考えたが『使ったら、あなたは死ぬ』の文字が頭によぎって蜜を舐めた。



 生産:H

 自分の体積を増やしたり、体の一部を使ってスライム特有の物質を生産するスキル。

 現時点で作れるのは、消化スキルを活かした消化液くらい。

 そして、今の体内魔力量で生産した場合、体の体積と魔力を大きく消耗して、あなたは死ぬ。

 ちなみに、生産された消化液は、顔を洗うのに丁度いい、肌に優しい弱酸性。


(これも死んじゃうスキルじゃん! 肌に優しい消化液って何!)



 貯蔵:H

 吸収したものを蓄えるスキル。

 体内魔力量の上限を増やし、スキルの魔力消費も抑えらる。

 獲得しているスキルポイントはスキルに振ることが出来るが、まずはこのスキルに振りましょう。

 ⋯⋯勝手に振っちゃってもいい?



(⋯⋯やめてね? しかし、スキルポイントを振れるのか。明らかに強化した後の恩恵も大きそうだし、有力候補なのは間違いないな)



 粘力:H

 体に魔力を流して、粘体の形を保つスキル。

 耐久力を上げたり、移動速度や純粋な力にも影響する。

 このスキルだけ上げてしまうと、魔力消費量が吸収する魔力量と釣り合わなくなり、あなたは死ぬ。

 1ポイント振ればナメクジには勝てるかもしれないが、まずは努力しましょう。



(努力すると成長するのか? 種族は【幼生】になってたけど、レベルアップとは別で能力は成長させられるって事? そういえば、消化も後から覚えたスキルみたいに書いてあったし、レベルアップ以外の成長があるのか)



 魔力探知:G

 魔力を感じ取るスキル。

 スライムが初期から持っている能力。

 スキルが上がれば魔力を見る事で、相手の強さや性質を見抜いたりも出来るようになる。

 範囲は任意で広げる事が可能だが、精度が落ちる上に魔力もかなり消耗する。

 


(ああー。もしかして、森がキラキラして見えたのって無意識にこのスキルを使っていたからか? だとしたら魔力に気が付けるチャンスはあったんだな。惜しいー)



 現状把握:A

 転生したばかりの頃に、スライムの魔力探知の感覚が理解できず、必死に周りを把握したいと願った結果、獲得したユニークスキル。

 魔力探知に、視覚的な色や聴覚の機能を与えているすごいスキル。

 ステータス画面もこのスキルの恩恵によるもの。

 このスキルは凄いのです。

 崇めなさい。

 ステータスも崇めなさい。



(ステータスさん、人格持ち始めてる!? ⋯⋯目も無いのに何で見えるんだろうとは思ってたけど、このスキルのおかげだったのか。ここは素直に感謝だな)


 視覚を得たことで、スライムの本能を感じられなかった可能性はあるが、視覚や聴覚が有るのは本当にありがたい。

 さらに、スキルポイントを確認したら、ポイントを振って自由にスキルを上げられる事もわかった。

 ステータスが見えることでポイントを自分で自由に振リ分ける事が出来るなら、十分にチートスキルと言える。


(極振りとか出来るかもなー。まぁ、現状は貯蔵一択なんだけど⋯⋯)


 貯蔵の画面を見ながら『振る!』っと念じてみる。

 すると、確認するような文章が表示された。



 スキル貯蔵にスキルポイントを振りますか?

 YES/NO



 YESをしっかり選んで押すように意識を向ける。

 すると『パパッー!』と少し派手な効果音が頭の中に響いた。

 すぐにステータスを確認すると、貯蔵の値が”H”から”G”に変わっている。


(おおー。1ポイントで一段階上がった。最初からステータスを確認していた訳じゃないからわからないけど、あと7ポイントで”A”に出来るとすれば、結構すごい上がり方なのでは?) 


 思った以上の効果に、少し気落ちが高揚する。

 成長したのならば、後はスキルの使用確認だ。

 使ったら死ぬスキルは別としてスキルの把握は重要だ。


 近くの雑草まで行くと、まずは魔力探知を意識しながら見つめてみる。

 すると雑草の周りを、薄っすらと緑色に輝く靄が包んでいるのが見えた。


(これが魔力か!⋯⋯は良いけど、スキル使用の影響か少し疲れを感じるな。スキルの使用で体内魔力を使ってるって事だろうけど、感覚としては疲労なのか)


 魔力と体力が同じくくりな事でか、魔力の消費で伝わる感覚は疲労だった。

 正直、貯蔵を上げたが燃費はまだまだ悪いように感じる。


 ステータス画面で、体内魔力量を確認すると100だった数字が90になっていた。

 幸い、魔力感知は魔力を消費し続けるタイプのスキルでは無い様で、使い続けても継続して減ってはいない。

 無意識に状況把握と合わせてスキルを使っていたのなら、最初期の空腹も魔力の使いすぎだったのだろう。

 知らず知らずの内に『あなたは死ぬ』の危機に陥っていたと思うと、ちょっと震えてしまう。


 眼の前の輝く霞をひとしきり観察した後は、吸収を意識しながら緑色の靄に触れてみる。

 すると、スッと靄が触れた部分から体に入ってきた。


(美味くは無いな。なんだか薄く感じる。雑草を覆う霞もまだ残ってるし。全部を吸収出来て無いのはスキルのランクが低いからなのか? それとも草がまだ地面に植わっているから吸収に抵抗されてるとか?)


 今の俺の能力的には、生きている相手から根こそぎ魔力を吸収する姿は想像出来ないし、たぶん本当に出来ない。

 スキルのレベルを上げれば出来るのだろうか?

 まぁ、討伐されたくないし、俺は優しい無害なスライムで居たいので別に良いのだが。

 他から少しずつ分けて貰うだけでもこの体なら十分だし、今では蜜もある。


(草の魔力は、食事をした感覚も味も薄いなー。蜜を知ってしまった今だと、ちょっと物足りないかも)


 ステータスで確認すると、体内魔力量が105になっていた。

 お腹の方は、まだ満腹にはほど遠い感じだ。

 昨日、密を舐めながらステータスを確認していた時は、数値は100以上になっていなかったので、貯蔵を上げた事で上限がかなり増えているようだ。


 続いて、先程用意した密にスキルを使いながら意識を向ける。

 するとかなりキラキラした、靄というよりオーラに近い魔力を感じる。


(すっごいなアリ蜜! 濃度が雑草と明らかに違う。今までは蜜をそのまま食べていたけど、魔力を意識して食べたらどうなるんだろう?)


 蜜は食べずに、あえて魔力のみを意識して吸収してみる。


(あっ! 味が違う。甘いには甘いけど上品な甘さと香りがいっぱいに広がるような感覚だ。これも美味いなー)


 そこで今度は、消化と吸収を同時に意識して蜜を食べてみる。

 すると⋯⋯


(うっまぁぁぁぁぁぁぁっい!)


 あまりの美味さに、その場で跳ね上がってしまった。


(ステータスの説明では森スライムは消化を初めは持っていないって書いてあったけど、なんて勿体ないんだ! この美味さ! やっぱり消化は必要だよー!)


 感覚的にはこれで体内魔力は満タンだった。

 魔力量を見ると一気に200になっている。

 ランクが一つ上がって容量が倍になった計算だ。


(これは次のポイントを振るのが楽しみだな⋯⋯って、あれ?)


 体内魔力量を確認していると、ステータスに変化があることに気が付く。

 項目の一番下に『進化の条件を満たしました。進化しますか? YES/NO』と表示されていた。


(進化きたぁぁぁぁ! 長いようで短かった弱々スライム生活もこれでおさらばだな!)


 俺は迷わず『YES』を選択した。

もし面白いと思っていただけたら、評価の方をお願いします。

とても励みになります。なりました。


あなたの評価が私を支える!

レッツ気軽に高評価!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ