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4月3日 シーサーの日
もう20年も前の事だ。
家に帰ると玄関に見慣れない一対の置物があった。
それが何か私には理解できなかった。
父は全国を転々としいて何をしているかもよく分からなかった。
それでも私たち家族を大切にはしているらしく方々でお土産を買っていた。
狛犬然り、どこかの部族の仮面然り、今回の狛犬のような謎の置物然りだ。
それでもなんとなく父の事を信頼していなかった私が父の事を尊敬し始める出来事があった。
ある夜のことである。
その日も何もなく夜が更けていくはずだった。
丑三つ時。急に家鳴りがし始めた。
母はよく古い家だからといたが、そんな規模ではなく全体が軋み、叫ぶような家鳴りだった。
寝ていた私も飛び起きて、居間に向かうと母もそこに合流した。
「ここにいれば大丈夫だから。」
その言葉を信じてそこにいたが、何か玄関で壊れる音ととも壁にかけてある魔除けの品が大きく揺れ始めてひびが入っていった。
そんな不安な夜を過ごした。
翌朝、玄関前に出ると多くのものが壊れている中シーサーだけが壊れておらず場所も玄関前に立っていた。




