78/365
3月19日 カメラ発明記念日
「なにこれ」
父が酔っ払って帰ってくると当たり前のように買ってくる変なものの。
今回はよくわからなかった。
なにかの機械なのはわかるが、見たこともない。
昔、変にいじってやけどをしたことがある。
その時は変な形の電気アイロンだった。
しかし、このまま何もしないわけにもいかない。
父は変なものを買ってくると、翌朝気分よく買ってきたものが何だったのかというクイズをする。
それを当てることが出来たら小遣いをもらうことが出来た。
必死にその機械をいじりまわすが何も手掛かりがなかった。
「おはよう!それが何かわかるかな?」
朝なのに上機嫌な父が現れた。
「わからないんだけど。難しいよ。」
「今回は難しかったかな。ヒントは最先端のものだよ。」
父は洗濯機やカラーテレビなどとにかく新しいものが好きだった。
しかし、そのヒントでも答えが出なかった。
しばらく俺たちの反応を楽しんだ後、父は答えを言った。
「正解はカメラでした。」
「カメラ?」
「そう写真を撮るカメラ。」
そういわれたもののピンとこなかった。
「これって、どうやって写真をみるの?」
「え?」
「写真撮れるんでしょ。」
「さぁ。」
父は相変わらず勢いでものを買ってきていた。




