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3月15日 靴の記念日
ピカピカだ。
輝く革靴を見てそう思った。
新しく卸した革靴はいささかキツく感じられるがそれが心地よかった。
奮発して買った革靴は今身につけている何よりも値段が高かった。
自分の足の形になった頃には少しはこの仕事も慣れると願掛けをしているので、多少の出費は仕方がないのだろう。
一年後、毎日磨き続けたお陰で靴は未だにピカピカのままだった、足にピッタリとフィットして俺だけの特注品のようだった。
仕事がまだまだなれないのは予想外だったが、無心で靴を磨いている時は何か嫌な事も忘れられた。
この靴がダメになるまではもう少し仕事を頑張ろう。
この靴が履かなくなるくらいになったら仕事も多少楽しくなっているだろう。




