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3月14日 ホワイトデー
口実を考えていた。
ホワイトデーを渡す口実だ。
俺は誰からもチョコを貰っていない。
そんな事に文句を言うほど馬鹿ではない。
いよいよ当日だ。
朝、下駄箱に入れようと早起きしたが、急に男らしくないと感じて入れるのをやめた。
彼女が来てかは自然と動向をまだ追ってしまっているが、隙が見当たらない。
ジリジリと時間は目減りしたいき、昼休みに入ってしまっていた。
「ごめん。今いい?」
気がつくと俺は彼女の前に立っていた。
「なに?」
彼女は少し怪訝そうな顔で見てきた。
ぼくはその顔にテンパってしまった。
「これ、ホワイトデーだから」
「え?」
そう言うとおれは彼女の机にチョコを置いて、足早に何処かへと立ち去っていた。
最悪の渡し方になりがちあたまを掻きむしる。
それでも一瞬彼女の頬が緩んだと信じて、自分を慰めていた。
後ろから誰か俺を呼ぶ声が気配がある。




