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2月25日 ヱビスの日
「やっぱりうまいよなぁー」
父はヱビスビールを一口飲むと必ずそう言った。
何かお祝い事があると母の許可の元ヱビスビールを飲むことができた。
美味しそうに飲む父のお陰で皆が笑顔になっていた、
僕からしたら毎日飲んでいたらいいのにと思うのだがそう言う話ではないらしい。
そんな小さな幸せがある毎日に突然苦難は訪れた。
母の病気だ。
家の幸せは母のおかげで造られていた。
父は何とか気持ちを落ち着かせようと家に帰ってヱビスビールを飲んでいた。
その時の父はなんとも苦そうにそのビールを飲んでいた。
母が病気の間不幸せと言うほどではないが家はバラバラだった。
だから、母が退院した時はとにかく嬉しかった。
父もその様で家に帰るなり、ヱビスビールを飲んでいいのか母に聞いていた。
その時の顔がなんとも嬉しそうでこれから飲むヱビスビールも美味しいんだろうなと予想できた。




