第四事件 霊専門の探偵
前回までのあらすじ
ポストに謎の紙切れが入っていた。ちなみに少しグチャッとしていた。
次の日、私は学校を終えた後、切れ端に書いてあった住所に赴いた。路地裏にあって少しジメジメとした暗い印象だった。正直入りたくない。イメージでしかないが暴力団とかそうゆう類の人たちが居そうで。気持ちを整え思い切って扉の横にあったチャイムを鳴らした。
ピンポーンと雰囲気に似合わない可愛らしい音が耳に届いた。数秒して、勢いよく扉が開かれた。それはもう私に当たりそうなほど。
「やぁ。君は……この前の女子高生か。」
「まぁ、はい。あの——」
「言わなくてもわかるさ。まずは入ったらどうだい?こんなジメジメしたところ君も長くは居たくないだろう。」
彼の言葉に甘えて、中に入れわせてもらった。なんとも奇妙なレイアウトだった。真面目な義務所とどこか遊び心を感じるものが入り混じっていた。
案内されたのは端が少しちぎれているソファーに案内された。男は机を挟んで向かい側の一人用の明らかにこちらよりも質が良いソファーに座りやがった。
「?どうした。そんな訝しむような顔をして。」
「……いえなんでもないです。」
お前は客をもてなすという心はないのか。そんな事を言いたくなるが話を長くする気はないので黙っておく。
「さて。アイスブレイクはいらないだろう?」
「ええ。まぁ。」
「よし。本題に移ろう君がここに来た理由は俺と初めて合ったときは俺を信用していなかったが、怪奇現象が止まることがなく、頼る宛もなく、俺がポストにここの住所を書いて入れた紙を見て来た。違うか?」
「はい。そうです。」
相変わらず話が長い。だが、話すことは的を得ていた。
「本当に困っているんです。何より、母の体調が一向に優れなくて……」
「いいだろう。俺が解決してやる。料金は……解決した後で良い。」
「えっ?お金取るんですか?」
「当たり前だろう。金が貰えないとこんな事やらないさ。」
どこまでも無神経な男だ。本当にこいつを信頼しても良いのだろうか。……いや、ここまで来てしまったんだ。もう戻れない。
「……わかりました。代わりに必ず解決してください。」
「あぁもちろんだ。解決しなかったら料金は貰わないさ」
「はい。よろしくお願いします。えっと……探偵さん?」
そういえばこの男の名前すら知らなかった。彼はそんな私の困りごとを見越して言った。
「俺の名前は現身 霊人。霊専門の探偵だ。君の名前は?」
「私の名前は平野 幽日です。」
彼の口角はほのかに上がったような気がした。
ここに来てようやくフルネーム登場です!




