じじいと旅の道連れと
という訳でついでなのでアッシェを拉致って旅の再開をするぷりちーなワシと愉快な仲間達一行
「カタナの旦那、なんで俺も付き合う事になるんですかねえ」
揺られる馬車の中でアッシェは怒ってる訳でもなく不満を口にする
なんだかんだこの男子供には激甘じゃからのぅ
「借り、作ったら利息付く前に返さないとですからね」
ワシはぷりちー100点満点の笑顔で答える
するとワシの服の裾を引っ張りレバニラくんが耳打ちをして来る
「彼は誰なんだい?大丈夫な人なのかい?」
レバニラくんが不安そうに聞いてくる
まあ、見た目は派手じゃが一般人に見えなくもないが堅気にも見えない
そんな風体しとるからのぅ
「ライバさん、安心してくだせえ、こう見えてもお父上とは今同じ仕事をしてるビジネスパートナーなんですぜ」
レバニラくんの声が聞こえたのかアッシェは笑って説明する
まあ、間違ってる訳でも嘘を言ってる訳でも無いのじゃがのぅ
まあ、その、うん
「アッシェさんは何でも屋さんでちょっと害獣駆除を手伝って貰っています」
ワシはアッシェを紹介する
「害…まあ、間違っちゃ居ませんがね、害獣もアレと比較されたら流石に気の毒でさぁ」
ワシらの説明を聞いて安心したレバニラくんの顔を見たアッシェは愉快そうに笑う
そうこうしている内にガーディアスに辿り着く
ガーディアスは嘆きの森に出現する魔物や魔族を退ける為に作られた最前線の街である
仕事を求めた傭兵や冒険者も沢山居て最前線ながら賑わいを見せている
ワシやアッシェの住んでるところじゃ
「王都とは大分異なるんだな」
見るものが珍しいのかレバニラくんは元気を取り戻し辺りをキョロキョロと見渡す
王都の様な華やかさは確かに無いのぅ
ここは質実剛健の城塞都市じゃからのぅ
「アッシェさんには今回はこのままラゴウ村まで付き合って貰いますからね?」
ワシは逃げる素振りを見せるアッシェに釘を刺す
ちょっとアッシェにも仕事を頼みたくてのぅ
「マジですかい旦那…」
逃げようとしたのがバレたアッシェは素直に言う事を聞くより無かった
「確かこの辺りのハズですが…」
ワシらはハモンから貰った手紙を頼りに鍛冶屋を探しておった
「店でも探してるんですかい?」事情を知らぬアッシェが問う
そうじゃった、アッシェに聞けば良かったのじゃな
アッシェはこの街で開く顔が知られた一帯を仕切っているヤクザもんじゃった
「はい、この鍛冶屋に用がありまして」
ワシはアッシェにハモンから渡された地図を見せる
「ああ、サク爺の店ですかい、いい店知ってるじゃないですか旦那」
アッシェは店の事を知っていたらしく鍛冶屋の家まで案内してくれた
「サク爺居るかぁ」
アッシェが声を掛け入り口に入る
「おう鼻垂れ、どうした…客人かい?」
アッシェを鼻垂れと呼ぶ老人がワシらに気付く
「こんにちわ、お爺ちゃん」
ワシはぷりちー100点満点の笑顔で挨拶をする
「コッパー家からの依頼の物を受け取りに伺いました」
ワシはそう言うとハモンから渡された手紙を手渡す
「ああ、ハモンさんのところの…ちょっと待ってな」
爺さんはそう言うと奥に入っていった
「あんたは確か領主様のとこのカタナ様だったな、あんたにはこっちだ」
そう言うとワシに一枚の紙を手渡す
魔物用の檻?
ああ、忘れておった
森の主の一角のオオカミ型の魔物のヤツじゃな
一人で納得していると爺さんはレバニラくんの方に向かい一振の剣を渡す
「坊っちゃんはハモンさんのとこの息子さんだろ、ハモンさんが若い頃に使ってた剣を仕立て直して渡して欲しいって言われててな」
そう言ってレバニラくんに剣を渡す
「これを…父上が…抜いてみて良いですか?」
レバニラくんは剣をまじまじと見つめながら爺さんに問う
何時になく謙虚じゃな
「物壊すんじゃねえぞ?」
爺さんは笑いながら了承する
それを聞いたレバニラくんは剣を引き抜く
子供には少々大きな剣じゃか刀身は見事な造りをしておる
相当な業物なのは伺える
「これが…僕の剣…」
何とも不思議な表情をしておるが表情の意図はワシには解らんかった




