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じじいと都会っ子

翌朝

「れーばーにーらーくーん、いーくーよー」

ワシはハモンの家の前に居た

土属性魔法で池の土台になる場所の整地をして貰う為じゃ

「これはカタナ様、お話は伺っております」

ハモンが挨拶に出てくる

「料理の仕込みに手間取ってしまいご挨拶が遅れて申し訳ありません、ディナーの準備は順調ですので暫しお待ちください」

とハモンは言う

「リクエストしたのはこちらですので、仕事を増やしてしまい申し訳ありません」

ワシはハモンに謝意を示す

本当は子供の入学前で忙しかろうに申し訳の無い事をしておる

「こちらは問題ありません、それより我が子ライバを連れ出して頂けるとか、感謝の念に絶えません」

ハモンはそう言うと深々と頭を下げる

「まだまだ未熟者ではありますがどうか外の世界を見せてやってください」

そう言うと再びハモンは頭を下げる

子供が可愛くない親などおるまいと言ったところかののぅ

「おはよう、レバニラくん」

ワシはハモンの影に隠れてたレバニラくんを見付けてぷりちーな笑顔100点満点の挨拶をする

「お…おはようございます、カタナくん」

父親の前だからかぎこちないがちゃんと挨拶を返してくる

「お渡ししたい物が御座いますのでガーディアスにお立ち寄りの際には鍛冶屋に寄ってください」

ハモンはそう言うとワシに手紙を渡す

ガーディアスはランス辺境伯であるパーパスの居城があるソーディアス北部の要所の街の名前じゃ

「解りました、ライバくんにはナナシ村とガーディアスを見て貰おうと思っています」

ワシはハモンから手紙を受け取りながら言う

「それは素晴らしい、ナナシ村の発展した姿は必ずや我が子の見聞を広めてくれる事でしょう」

ハモンはそう言うと手紙を受け取ったワシの手を両手で掴みブンブンと振る

今回のレバニラくんの旅を我が事の様に喜んでおる

「それでは私達はそろそろ…」

はしゃぐハモンの相手をしていては日が暮れてしまうから早々に切り上げてワシは馬車に乗って出立した

「一つ聞きたかったんだけど」

馬車の中でレバニラくんがワシに声を掛ける

「レバニラってなんだ?」

不思議そうな顔でワシの顔を見ながらレバニラくんは言う

そこかぁ

「詳しくは知りませんが異世界の料理の名前だそうです、何となく似てるのでそう覚えてしまいました」

ワシはぷりちーに笑いながら悪びれもなく答える

詳しくないどころか好物じゃがのぅ

「一つも合ってなくないか?」

レバニラくんはあだ名に対する嫌悪感よりも先に呆れたというのが先にある

そんな顔をしながらワシに返してくる

「不快でしたら名前で呼ぶように善処しますが?」

今のレバニラくんは以前程嫌な感じでも無いのでレバニラくんをライバくんにと呼ぶのはやぶさかではない

「好きに呼べばいい」

レバニラくんは頬杖をつき窓から覗く風景を覗きながらワシに返す

「ところでカタナくん、この馬車に護衛の大人はいるのかい?」

レバニラくんが不意に変な事を聞いてくる

「いえ、御者と僕らだけですが何か?」

ワシ、護衛とか付けた事が無いのじゃが普通は付けるものなのじゃろうか?

「並走してる犬みたいなの、多分魔物だよな…」

レバニラくんの声がみるみる不安そうな声に変わっていく

「ああ、ワイルドドッグですか、そこらの自警団でも追っ払える弱い魔物ですよ」

ワシはそう言うと御者に馬車を停めさせ外に出る

「危ないよカタナくん、大人に任せようよ」

レバニラくんが不安そうにワシに言う

ワシを心配してくれるとはありがたいのぅ

「問題ありませんよ、直ぐに終わらせますから」

唸るワイルドドッグは三匹

ワシは腰のキーホルダーの刀を実体化させる

と三匹は一斉に飛び掛かってくる

「せめて連携くらいして欲しい物じゃ」

ワシは芸もなく突進してくる魔物をあっという間に仕留めて馬車に戻る

「ね、大した事無かったでしょ」

ワシはぷりちーに笑って見せる

「いやそんなに簡単な訳が…」

レバニラくんは目の前で起きた現実に理解が追い付かず口をパクパクさせるのじゃった

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