じじい池を作る
池と湖の違いは人工的に作ると池で自然に出来ると湖じゃ
川に繋がっとるとどんなに大きな水溜まりでも川になるのじゃ
じじいの小説は為になるのぅ
ワシはオニやドワーフ達を旧村民集会所に集めて池作りの相談をする事にした
「まあ、近くに水源が有るのは正直助かりますが、池ですか」
ドワーフの一人が言う
彼はウド商会から派遣されてきた職人を束ねておるボレという男じゃ
ボレ自身は木こりじゃがそこはドワーフ、土いじりの腕も一級品じゃ
「問題があるのですか?」
ワシはボレに問う
「いえね、坊っちゃんが魔法で水を出せるというのは解りましたが水というのは難しい物で一朝一夕で穴を掘ればどうにかなる物じゃないんですよ」
ボレは難しそうな顔をする
そこにソンが付け加える
「それに水というのは利権その物です、村の中ですら水の利用で揉める事になるでしょうし、万が一にも村の外に知れでもしたら…」
水源利権、なる程のぅ
うん、さっぱり解らん!
水が貴重だから揉める
と言ったところかのぅ
「当面池を作るのに必要な土木工事は始めますが、土を固めてならしてなんて大事業十年やそこらは掛かりますし、流石に領主様に無許可って訳にも行かないんじゃないですかね?」
十年は待てんのぅ、何か裏技は無いものじゃろうか?
『土木工事には土属性魔法が最適とされています、王都で探してみる事を提案します』
ガイダンスさんの声がする
提案と言っとったのぅ、新しい機能なのかのじゃろうか?
ありがとうガイダンスさん
『お役に立ててなによりです』
そう言うとガイダンスさんの気配は消えていった
益々便利になっとるのぅ
「そうですね、土属性魔法が使える方を探すついでに父上に面会を頼んでみます」
普通は逆?
それはそうじゃな
「それで何処に池を作られるおつもりですか?」
同席していたガイはそう言って村の地図を広げる
流石は地球人が介入しているだけあってこの世界の地図は割りと正確じゃな
村の南側は開けておるが交通の為の空間なので使えん
西側は目下開墾中で畑が拡がっておる
今後の拡張を考えるとここに大きな池を作るのは少し問題じゃな東側だと畑が遠くなる…
北側…
すぐそこに森が広がっとるからのぅ
魔物が厄介じゃのぅ
「村の北側、少し広げて奥の方に池を作りましょう」
ワシは北側の案を提案する
村か今後大きくなる事を考えると北側を拓いて行くより無いのが現状じゃからのぅ
「やはりそうなりますよね…」
ガイも地図を見ながら言う
「なに、魔物の討伐は我々にお任せくだされガイ殿」
ソンは地図を見ながら難しそうな顔をするガイを安心させるかの様に言う
「毎回危険な目に遇わせてしまい申し訳無い、ソン殿」
ソンの気遣いにガイが頭を下げる
旧村民とオニの関係は極めて良好なのじゃがのぅ
「オニは食事を共にした者を戦友と見なします、我々は戦友である皆さんの為に戦える事を誇らしく思いますよ」
ソンは17歳とは思えん気配りの出来るいい子じゃのぅ
ワシはオニを束ねる能力と引き換えに老人の様な見た目をしとる若いソンを見ながら妙な感覚に襲われてしまった
「取り敢えず父上に許可を貰って、それからですかね」
全権委任されとるとは言っても大規模な公共事業じゃからのぅ、結局ワシも王都に行く流れになってしもうた
久しぶりにパーパスと遊んでやるかのぅ




