じじい取り戻す
阿呆を牢屋にぶち込んだワシはそのまま学園の学園長室に行く
「失礼します」
ワシはノックをして中に入るとそこには何時もの様に80過ぎの幼女が座っておる
「既に色々と話は聞いている、重ね重ね本当に申し訳無い」
学園長が開口一番謝罪をしてくる
「今回は全て承知の上で巻き込まれに行ったので謝罪は不要ですよ、これでも学園都市の冒険者ですしね」
ワシはワシに冒険者ギルドの許可証を渡した本人である学園長に言う
学園都市の警備と巡回もこの学園都市の冒険者の基礎的は仕事らしい
「そう言われると返す言葉も無いよ」
学園長は苦笑いをする
「今日お尋ねしたのは他でもなくバトモンカード強盗の現についてです」
ワシは神妙な顔で学園長に相談をする
「無論聞かせて貰うよ、君にはその権利がある」
学園長は
力強く答える
「可能なら出来るだけ早くカードを取られた子達にカードを返してあげて欲しいんです」
この世界の警察がどの様な物かは知らんが押収した証拠品をすぐに被害者に返すのは難しいのじゃろうが、子供らにとってはその紙切れは大切な宝物じゃ、証拠品だから返せませんで許して良いハズもない
「うむ、学園都市の長である私の名に賭けて即座に子供達に返せる様に誓おう」
学園長は言う
今更じゃが学園都市の長ってどのくらい偉いのじゃろうか?
『辺境伯に匹敵します、場合によっては国王に次ぐ権限を与えられています』
ガイダンスさんが教えてくれる
パーパスと同程度という事じゃろうか
その学園長がその名に賭けて誓ったのじゃから安心じゃな
「それだけでは当然終わらせない、子供達の心の傷を少しでも癒す為にあのカードを魔法の授業に取り入れるし学園で大会も開こうとおもっている」
学園長はかなりの熱量で語り出す
「みんな喜んでくれると思いますよ」
ワシは素直に答える
元々マナが魔法使い育成の為に作った魔道具の一種らしいからのぅ、教材にも最適じゃろう
「そうか、君にそう言って貰えると少しは心が楽になるよ」
学園長は嬉しそうに言う
この人も根っからの子供好きじゃ、今回の件では相当心を痛めていた事じゃろう
「大会、楽しみにしてますね」
ワシは笑顔で学園長に答える
おそらくはどんな言葉よりもこの一言が彼女の心を救うのじゃろう
「君も出るのか、楽しみにしていてくれたまえ」
学園長はそう言うとようやっと笑顔をワシに向けてくれる
なる程、あのロリショタ神が成長を止めたくなるのも解らんではない可愛さじゃのぅ
カードの即時返還の約束を取り付けたワシはそこでようやく帰路に着く
晩飯、食い損なったのぅ
変質者の撃破から学園長への頼み事、この辺りで時間を使いすぎてしまった
ここは集団行動が原則じゃ、今日は晩飯抜きじゃのぅ
空腹を覚えながら寮と言う名の離れの一軒家にたどり着くとそこにはスタンプ先生がおった
「こんばんはカタナくん、事情はちゃんと聞いてるよ」
スタンプ先生は何時もの様に軽いノリで話しかけてくる
「夕食の時間に間に合わず申し訳ありません」
ワシはそれでもスタンプ先生に謝罪をする
「そうだね、二つだけ先生は怒ってるんだよ」
スタンプ先生が言う
「一つは先生に相談しなかった事、二つ目は君が危険な事をした事だ」
スタンプ先生は続ける
「君がその年齢で既に多くの魔物や魔族を倒しているというのは聞いているよ、でも君に万が一があれば私は君のご両親に対してなんとお詫びしたら良いのか…」
スタンプ先生が少し寂しそうな顔をする
「ごめんなさい…」
ワシはそんなスタンプ先生に返す言葉が思い付かずただ謝罪する
「うん、素直に謝れて偉いね」
スタンプ先生はそう言うとバスケットをワシに差し出す
「今日の君はお友達の為に一生懸命頑張ったんだけど、それは良くない事だからプラスマイナス0でスタンプは無しだ、でも一生懸命頑張った君がお腹を空かせて我慢するのは可愛そうだからね、ご飯を持ってきたよ」
スタンプ先生が優しく微笑みながら言う
「ありがとうございます」
ワシは礼を言ってバスケットを受け取る
「今日はもう遅いからそれを食べて早く寝るんだよ、じゃあまた明日ね」
スタンプ先生はそれだけ告げると去っていった
いい先生じゃのぅ
ワシは貰った飯を食べて早々に眠りに付くのじゃった




