じじいの合成魔獣
ワシは直接ではなくガイダンスさんを通して間接的に魔力を注入する
直接注入すると確実にとんでもないスペックの水属性の合成魔獣が出てくるからじゃ
『どの様な魔獣にされますか?』
ガイダンスは問う
一から作れと言われてもサッパリ解らんから要望を聞いてくれる形は助かる
そうじゃのぅ、攻撃も出来るサポート役がええのぅ、チーム戦とか言っても子供は基本的に自分の手札の火力上げる事しか考えんじゃろうからのぅ
銃後の守り、補給こそが戦場には肝要じゃからそんな感じで頼むのじゃ
『解りました、自衛力のあるのサポートタイプですね』
ガイダンスが要望を聞くと何やらカードに細工を始める
『完成です、風神フウゲツです』
ガイダンスさん…それはやっちゃいかんのでは無かろうか…
カードには何時ものチビッ子の女神様の姿がある
『問題ありません、露出はナーフしています』
ガイダンスさんが言う
確かにオリジナルには無いスカートは穿いとるのじゃが、問題はそこじゃ無いのじゃ
神のカードとか問題にならんのかのぅ
『人型の魔獣の出現率は虹で0.3%です、茶色では.00002%程度で0ではありません』
ガイダンスさんが出て当然くらいに言うておるのじゃが、神は良いのかのぅ
どうなっても知らんぞワシは
「スゲェ、茶色から人型が出たぞ」
ワシのカードを見た男の子が早速食い付き声を挙げる
それに呼応して回りの子供達が一斉に集まってくる
「スゲェ、風神って神様かよ」
「それにしても女かよ」
「攻撃力は低いんだな」
集まった子供達が好き勝手に騒ぐ
「そんなに凄いんですか?」
ワシは知らないふりをして子供らに問う
「凄いよ、超レアだよ」
ワシのカードの出現を子供らは和が事の様に喜ぶ
寄越せとか言わんのじゃのぅ
『基本的にこのカードは魔力を込めた人の言う事しか聞かず人のカードは合成の素材の役にしか立ちません、おそらくは素材としてよりはグループの戦力アップを喜んでいるのだと思われます』
成る程のぅ
「これ、どうやって使うんですか?」
ワシは男の子らに問う
ガイダンスさんに聞いても良いのじゃがこうやって目上の人を立てるのも処世術というヤツじゃ
「おっ、やる気じゃねえか、良いぜバトルしようぜ」
仕切り屋の男の子がワシに笑顔で勝負を申し込んでくる
「やり方解りませんが…」
ワシは困惑して見せる
多分じゃが普通に勝てそうな気はするのじゃが何事も建前じゃ
「安心しなって、俺達は素人狩り絶対禁止のグループだぜ、一番弱いバトモン使って一から教えてやるよ」
素人狩りなんてもんもあるんしゃのぅ
『学園でも若干問題になっている様です、初心者に無理な勝負を挑むケースが多数報告されています』
ガイダンスさんが教えてくれる
それでスタンプ先生がバトモンを知っていたり意地悪しない子らを誉めていたのじゃな
スタンプ先生の行動に一応の納得を得る
「じゃあ早速始めようぜ」
そう言うと男の子は畳半分程度の大きさの紙を広げる
「これがバトルをするのに必要な魔方陣フィールド、これも駄菓子屋に売ってるぜ」
男の子が説明してくれる
「でこうやってカードを魔方陣フィールドに投げる」
そう言うと男の子はメンコでもするかの様にカードを魔方陣フィールドに叩きつける
「こうですか?」
ワシも真似をしてカードを叩きつけるのじゃがメンコ程カードは厚くないので格好良くやろうとすると練習は必要な様じゃのぅ
その点でこの子の投げっぷりは中々どうして様になっておる
「で、必ずここで叫ぶんだ」
ワシに男の子が試合開始の合図を教えてくれる
「「バトモンゴーッ!!」」




