じじいとフウゲツ再び
フウゲツ様はこの世に存在する全ての世界の風を司る神様じゃ
やたら露出の激しいボディラインがくっきり出てるセクシーな格好をしておるが残念ながら神のまな板を持った幼児体型をしておる
ただ性格や考え方は今まであった神様の中では一番の大人の女性じゃ
「誰がまな板だって?」
フウゲツ様の機嫌の悪そうな声が聞こえた気がする
神様でも冒頭の茶番には参加せんで欲しいのじゃがのぅ
「まあいい、私様も暇で来た訳じゃ無いから」
フウゲツ様はやれやれといった風に言う
「ところでどの様なご用件で?」
ワシはフウゲツ様に問う
「そうそう、それ」
フウゲツ様は思い出したかの様に語り出す
「水属性レベル∞のお前がそんなもんに何も考えずに魔力なんぞ込めたらどうなるのか考えるのだ」
フウゲツ様は両手を腰に当て、無い胸を張ってふんすする
確かにそこまで考えておらんかったのぅ
「…お前、私様を敬おうとかは無いのか?」
怒りを通り越して呆れたといった感じでフウゲツ様が言う
「これは申し訳無い」
ワシは毎回勝手に心の中を覗いてる事に若干の不満を持ちつつ詫びを入れる
やはり神様は神様じゃしのぅ
「風属性」
フウゲツ様がぼそりと呟く
「バトモンとやら、風属性が冷遇されておる、風属性はもっとポテンシャルが高いはずなのよ、お前が風属性の合成魔獣を生み出してバトモン界に革命を起こすのです、これは神託だからね」
フウゲツ様は人差し指をビシッとワシに向けて物凄い熱量で語り出す
そう言えば初めてお会いした時からずっと風属性推しじゃったからのぅ
「どうせ子供のお遊びなのでそれは構いませんが…」
フウゲツ様の熱に圧されてワシは思わず了承する
「うむ、素直で宜しい」
ワシの返事を聞いたフウゲツ様は満足そうに頷く
「冗談は兎も角としてメイスイは加減を知らんから他の属性は兎も角として水属性にだけは手を出さない様にな」
メイスイ様が本当に心配そうに忠告をしてくださる
確かにメイスイ様はワシが治めておるラゴウ村に最高神に怒られたからと逃げ込んできたこの世の全ての世界の水を司る神様で所謂駄女神というヤツじゃからのぅ
「本当に気を付けます…」
赤子のワシに水属性レベル∞を何の説明も無しに押し付けた事を思い出しながらワシは苦々しく答える
「うむ、私様が伝えたかったのはそれだけだ、さらばだ」
フウゲツ様はそう言うと徐々に姿が透明になっていき、それと同時に世界に色が取り戻されて行く
何なのじゃろうな、あの空間
『Q:神と邂逅する空間について>神と邂逅している時に発生する空間は神域と人の世界の狭間の世界です、私は介入出来ませんのでトラブルは起こさない様にお願いします』
そう言えばガイダンスさんがあの空間で出てくる事は無かったのぅ
それよりバトモンで思う様に強い合成魔獣出すにはどうしたら良いのじゃ?
『バトモンの合成魔獣について解析します……
………
………………
…』
珍しく長いのぅ
『…………解析が完了しました、大賢人マナ・ライの掛けたプロテクトの解除に時間を掛けてしまい申し訳ありませんでした』
ガイダンスさんが詫びを言うが、どうせ暇潰しじゃから気にせんでええよ
そんな事よりもこの世界の上位存在らしいガイダンスさんを手こずらせるマナの方が恐ろしいのじゃ
『ありがとうございます、解析が完了していますのでご自由に合成魔獣をクリエイトする事が可能になりました』
自分で好き勝手に作れてしまうのはズルじゃ無かろうか?
『カタナ様の魔力量と膨大な属性値を考えますと自ら控え目な物を作らなければ誰も勝てなくなってしまいます』
ガイダンスさんが言う
確かに加減は必要なのかも知れんのぅ
ワシはそう思いながら改めてバトモンカードに魔力を込めつつガイダンスさんの助けを借りる事にしたのじゃった




