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じじいと学校

ソーディアス王立初等学園

母神ワルド様が大昔地上に降臨して子供に等しく学びを与える様に各国の王に命じたとかで各国には様々な形で子供に等しく学びを与える機関が作られたらしい

ソーディアス王立初等学園もその一つじゃ

八歳から四年間読み書きなんかの基礎を教える

貴族も農民も異種族も地位も財力も全て取っ払った状態で寮に放り込む全寮制の学園じゃ

姉のシスが既に入学しておる

四つ年上じゃから学校で合う事は無かろう

13才になると社会に出るか高等教育を受ける為に高等学園に入る事となる

王族や貴族はほぼ高等学園へ進学するのじゃが、ワシが14の頃に魔王が出現するらしいのでワシが高等学園に入る事はあるまい

なんでこんな話をしとるかと言うと入学手続きの為に学園の事務局に訪れとるからじゃ

「ではこちらの書類に目を通してサインをお願いいたします」

事務のお姉さんが書類を差し出す

受け取ったのは我が家の執事長で幼馴染みでワシの専属メイドをしておるメイの父にあたるアルフレド…通称アルじゃ

パーパス専属執事のセバスチャンと我が家の雑務全般を任されとる偉い執事さんじゃ

「かしこまりました」

そう言うとアルは馴れた手付きで書類に目を通す

「国王陛下からの進言なのですが、カタナ様は既に読み書きは出来ますので一般教養以外の授業は全てキャンセルにして武術や魔法の授業を高等部の生徒と同じ様に教えて頂きたいのですが」

アルは書類を読みながらお姉さんに伝える

「その報告はこちらにも届いてはおりますが、何分特例になりますので…」

国王の指示であっても簡単にはいかんという事なのかのぅ

「学園の独立性の高さとそれ故に国王陛下からの介入を拒みたいという学園の考えは理解致しますが、カタナ様はとても優秀な…そうとてつもなく優秀なお方なのでその成長の為には無駄な時間を使って頂く訳には参りませんのですよ」

アルはプルプルと小刻みに震えながら力説する

「は…はぁ…」

その熱量にお姉さんは退いてしまう

「では私が何かしらの学科免除の試験を受けるというのはどうでしょうか?」

隣で話を聞いていたが埒が開かなさそうなのでワシも言葉を掛ける

「流石はカタナ様、大変賢明なご判断に私感服致しましたぞ」

ワシの提案にアルが感嘆の声を挙げる

「良いじゃない、貴族なんてみんな子供に読み書き教えててどうせ殆どの子供が授業に来ないんだから」

別の男がお姉さんの後ろから声を掛けてくる

成る程、その辺割りと自由なのかも知れんのぅ

「そうは言いますがスタンプ先生、授業をサボる児童を甘やかすのを先生が認めてしまうのは…」

お姉さんの抗議する唇にスタンプ先生と呼ばれた男が指をそっと置いて止める

良く良く見ると綺麗な金髪に青い瞳、整った顔立ち

如何にもな優男じゃのぅ

「甘やかしては居ないさ、ちゃんと期末試験は受けさせているとも」

そう言うとスタンプはキザ100%の笑顔で笑って言う

「い…何時もその手で女の人を黙らせようとするの、よ、よ、よ、よろしく無いですからね」

お姉さんは顔を真っ赤にしながら抗議をする

「嫌われちゃったね」

やれやれといった風にスタンプは苦笑いする

「でも、学科の免除は良いけど高等部の生徒と同じ授業はちょっと違うかな?」

スタンプがワシの方をチラッと見て言う

「それこそ飛び級試験が必要だから学園長に相談しないといけないね」

そう言って彼はワシの方に歩み寄る

「カタナくん、だったかな?君が良ければ学園長とお話するかい?」

スタンプはワシに新たな提案を申し出たのじゃった

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