6話
名前:ネクロ
歳 :18
性別:男
レベル:14
スキル:スナッチLv1
強化Lv8
生徒手帳にはこう記されている。
「やったああああ!!!」
スキル!スキルだ!!念願の!俺のスキル!
嬉しい!本当にうれしい!俺のやってきたことは間違いじゃなかった!
「イェイ!俺の時代だぜ!」
小躍りしてると今さっき倒したゴブリンが目に入る。
急速に熱が引いていくのを感じる。なんでこんなところにゴブリンがいたんだ?
おそらく、騎士団の討ちもらしだろう。
問題はこいつだけなのか?ということだ。もし、いたら倒せるか?
勉強してるから、スキルについては詳しいつもりだが、『スナッチ』なんて聞いたことがない。解析系スキルで詳細を確認しないと。『スナッチ』は当てにできない。
『強化』は知ってる。割とポピュラーなスキルだ。身体能力が向上する。単純だ。故に強い。しかも、パッシブスキル。俺は常に『強化Lv8』の恩恵を受ける。
では、ここから俺はゴブリンを相手にできるか?
答えはNo!
攻めてきているのはゴブリンキングだ。適正レベルは30~。確かに下位ゴブリンだったら倒せる。
けど、上位ゴブリンは絶対に無理。瞬殺される。
じゃあ、ここに隠れて終わるのを待つ?
これもNo!
俺は優しい両親が結構好きなので、家に帰ろうを思います。ぱぱー、ままーいまかえるよー
ということで、家への帰り道です。やばい、結構いる。道幅7mのところで、3匹いるよ。
まじかー、3匹は多いわー。
なんで、武器持ってこないんだよ俺。アホの子か。せっかく学校にいて、より取り見取りの状況だったのに。
でも、全部下位なんだよな。さっきのゴブリンがトラウマになってるけど、『スキル持ち』のゴブリンなんてごく少数だ。うわ、そう考えると俺運悪すぎ。
『強化』持ちのセオリーは、力に任せた投擲と接近戦。これも勉強した成果だ。解析系でないかな。
幸い石ころならそこらへんに転がっている。といっても、3つか……。
一つを『強化』任せで、ぶん投げた後、残りの2つを握りこんで殴る。あいつら棍棒持ってるけど『強化』された肉体にあの程度だったら、大丈夫。……だよね?
よし、できるだけ静かに投げる。この一発で一匹を仕留めるくらいで行く。
「……ッ!」
「ギャ!」
当たった!ここからは時間勝負だ!
「ウオオオオオオオ!!」
「「!!」」
右ストレート!!
「ボギャ!」
スッゲエエエエ!!何メートル吹っ飛んだんだよ!?スキルすげぇ!
固まってるもう1匹には、とび蹴りくれてやるぜ!
「セエィ!」
「ゴバ!」
『強化』すごい!なんだこの全能感!何でもできる気がする
あとは、狙撃したゴブリンだけだな。……気絶してんのか?
『強化』がすごいのか、ゴブリンが弱いのかわからんな。まあいいや、踏み抜いて終わりだ。
「父さん、母さん大丈夫?」
やっと家についたわ。あれからもう5匹は倒したしな。
「「ネク!?」」
あれ?何このリアクション?愛しの息子が帰ってきたのに。
「大丈夫なのか?外にゴブリンがいると聞いていたんだが。」
「ええ。ネクがそんなところに行ったなんて考えただけで……」
そうか。普通なら俺も外でゴブリンキングと戦ってなきゃいけないわな。
「学校で寝てたらいつの間にかみんないなくなってたんですよ。スキルのない俺を連れて行っても意味ないと思って放置したんじゃないかな?」
「そ、そうか。ならいいんだ」
「本当に良かったわ」
どんだけ心配だったんだ。俺の評価低すぎだろ。しょうがないけど。
「まあいいや。俺もここまで帰ってくるのに、結構苦労したし。今日はご飯はいいや。もう寝るよ。」
「そう?まあ大丈夫ならそれでいいわ。ゆっくり休んでね。」
「そうするよ」
2階に上がっていくにつれて、俺は眠くなるどころがどんどん冴えていった。
ゴブリンキングのことは気になるけど、戦力のことを考えればよほどのことがない限り負けない。
それよりも、スキルだ。もっと言うなら『スナッチLv1』。
スナッチ、奪う?何を奪うんだ?そもそもなんで俺は『強化Lv8』を持っているんだ?
普通だったらLv1からだろう。奪う。対象が必要。当たり前か。
俺はあのゴブリンから、『強化Lv8』を奪ったのか?
もしそうだとしたら、凄い。本当に凄い。あらゆる可能性を秘めている。
いや?確定か?あの戦闘でゴブリンは突然弱くなった。力が弱くなって、俺に攻撃が効かなかった。
対して俺の攻撃は格段に強くなった。あそこまでのどこかで、やつの『強化Lv8』を奪ったのか。
凄い。本当に凄い。スキルを奪うだけがこれの本当の力じゃない。敵を弱体化できる。どんな強者にも通じる攻撃手段を俺は手に入れたんだ!
「あははははははははは!!!!!最強だ!最強のスキルだよ!『スナッチ』イィィィィィ!!」
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