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29話

昨日はお気に入り登録をしていただいた方が100人でしたが、今日で300人以上に増えました。

昨日の今日でこんなにも多くの方に登録していただき、本当にありがとうございます。

引き続き29話もお楽しみください。

 毎度すいません。1週間たって街の手前まで来ました。


 襲ってくる魔物はノールが気合を出して屠っていたので、楽ちんです。

 きゃー、ノール君つよーい!


 ということで、その辺に馬車を放置して街に向かう。



 「ボス、正面から堂々と入るの?」


 それが問題だよな。

 街はちょっとした壁で囲まれている。魔物の侵入を防ぐための防壁だ。

 だいたい3~4m程度。

 ちょっと厳しいが行けるか?


 「正面からはいかない。人が少ないところの防壁まで移動して飛び越える。」


 「え?結構高いよ、お兄ちゃん」


 「大丈夫だ。『付与魔法』を使って脚力を強化する。全力で跳んでくれ。」


 「本当にたくさんスキルを持ってるのね。便利な人だわ。」


 「こっちだ」


 人の少ない場所に向かっていく。

 この辺ならだれもいなかったはずだ。


 「魔法を使うぞ」


 

 『付与魔法』(フィジカル・アップ)



 「何度使ってもスゲーな、これ」

 「あんまりいい思い出はないわ……」

 「これはすごいわね」


 感想をありがとう。でも、欠点もある。


 「長続きしないんだ。さっさと行くぞ。」


 4人同時に走り出し、地面を蹴りつけ飛び上がる。

 予想以上に跳んでる。マジかよ。


 「うおおおおおお」

 「すっげえええ!」

 「だから嫌だったのにー!」

 「きゃあああああ」


 可愛い声をありがとう!ノール聞いてる?


 地面が迫ってくる。本能がこの光景を拒んでいることが分かる。

 あんなに魔力を込めなければよかった!調節難しすぎる。


 「ぐ!」

 「おりゃ!」

 「もう!」

 「っ!」


 みんな無事に着地を成功させる。周りを見るが目撃した人はいないみたいだ。

 アイラとアイビスがこっちを睨んでくる。悪かったって。


 「悪い悪い。魔力を使いすぎた。次からは気を付ける。

 アイビスもいい声で鳴いてくれたな!」


 「おらぁ!!」


 アイビスのローキック!(『付与魔法』付き)


 「ぐあああ!脹脛がああぁあ!」


 照れ隠しでそれはない。『付与魔法』が俺にもかかってなかったら、絶対折れてたぞ!


 「あんな男は放っておいて早く行きましょ」


 3人とも行ってしまう。ノールもあっち側か。アイビスが来てから形勢が変わってしまった。


 地面を転がりながら、言い放つ。


 「お前ら俺ん家知らないだろ」


 「「「……」」」




 3人を連れて家の前まで来た。

 ノールは周りをきょろきょろし、アイラはちょっと顔が赤い、アイビスは冷静に見える。



 ドアを開けて中に入る。

 音に気付いたのか母さんが姿を見せた。


 「ネク、帰ってきたのね。お帰りなさい。後ろの子たちは?」


 「お前ら自己紹介してやれ。」


 「ノールだぜ。ボスの母さん?若けぇな!」

 「は、初めまして!お母様!アイラと言います。お兄ちゃんにはいつもお世話になっています。」

 「はじめまして。アイビスと言います。」


 アイラ、お母様って何?


 「あら、ノール君はお世辞がうまいわね。

 アイラちゃんもアイビスちゃんもとっても可愛いわ」


 ノールの言葉に気をよくしている。やっぱ若いって言われると嬉しいもんなのか。


 「父さんは?」


 「お父さんは今はいないわ。夕ご飯には帰ってくるって。」


 そうか。まあいつでも会えるからいいけど。


 「じゃあ、皆行きましょうか」


 何の話?


 「どこか行く予定でもあるの?」


 「何言ってるの?ノール君はあまり服に頓着しなさそうだけど、女の子は違うのよ。

 アイラちゃんもアイビスちゃんもちょっと服が古いじゃない。

 新しいのを買ってもっと可愛くなりに行くのよ?」


 なんだ、俺が変みたいな言い方は?


 「二人とも本当に可愛いわ。家はネクしかいなかったからこういう楽しみがなかったのよ。

 さ、行きましょ!」


 悪いことじゃない。二人とも嬉しそうだ。


 「えー、俺はここに残ってゆっくりしたい。服には興味ないし。」


 お前は分かっていないな。

 また、ひそひそと話す。


 「アイビスが今以上に可愛くなるんだぞ?見に行かなくていいのか?

 それに寄ってくるハエを散らすのもお前の役目だ。違うか?」


 「これが天才か……!よっしゃ、やっぱりおれも行く!」


 これで天才なら、世の中天才しかいない。


 「決まりね。早速行きましょ。お金は私が出すわ。私の楽しみだもの、邪魔はさせない……!」


 なんだこの気迫は。そんなに着せ替え人形が欲しかったのか、母さん。





 すっごい楽しそう。俺は何で付いてきたんだ。まぁ、見てて飽きないけど。

 素材が一級品だし、何着ても似合ってる。


 でも、アイラは白っぽいのが似合うし、アイビスは黒で締めた方が似合うな。

 アイラはフワフワしてるのがいい。

 アイビスはボーイッシュなのがいいな。まな板だし。やべ、睨まれた!


 「いいわ~、二人とも。とっても似合ってる。ね?ノール君?」


 「あ、ああ!すっげぇ似合ってるよ!めっちゃ可愛い!」


 アイビスから視線が外れてないな。一貫してる。


 「そう?嬉しいわ、ありがと」


 そういってニッコリと微笑む。めっちゃレアなの見れた。

 ノールも顔が真っ赤だ。あれがいつもできたら完全無欠の美少女だな。


 「ノール?私は?」


 「ん?ああ、似合ってんじゃねーの?」


 わっかりやすい奴だな。アイビスは何も気づいてないのか?


 「適当すぎよ、もう!」


 アイラがこっちに向かってくる。俺に感想を求める気か。


 「お、お兄ちゃんどうかな?似合ってる?」


 ワンピースの裾をちょっと引っ張って、不安げに見上げている。

 ちょっと、その表情はヤバい。たってないよね?


 「ああ、完璧だ。さっきまでも可愛かったが今は全然違うな。

 真っ白な髪とちゃんと合わさってる。薄ピンクなのも儚げで好印象だ。

 ちゃんと似合ってるぞ。母さんにお礼言っとけ。」


 これくらいしか思いつかん。


 「~~~~~!!」


 顔を真っ赤にしてアイビスの方へ戻って行った。

 やばい、メチャクチャ可愛かった。落ち着け。13歳だぞ。

 でも、もうちょっと年齢が高かったら、襲い掛かってたかも。


 アイビスもこっちに来る。お前もか。


 「どう?似合ってる?」


 「そうだな。カッコ可愛いっていうのか?ノールのべた褒めもわかるな。似合ってるぞ。」


 思ってることは本当だ。かわいい。


 「……ん、ありがと」


 「なんだ、俺には微笑んでくれないのか?」


 「はっ!」


 最後に見たのは拳だった。

 気絶した。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

評価や感想をいただけると、一段と頑張れます。

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