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21話

 昨日のポイズンスパイダーの魔石が高く売れたので、現在手持ちは約50,000ユグ。

 いい武器が買えるはずだ。



 「よお、きてやったぜ!」


 いつもの露店だ。


 「兄ちゃんか。今日は何だ?」


 「コイツの剣があっという間に折れちまったからなぁ。

 新しく買いに来たんだ。」


 ちょっとでも安くするためにイチャモン着けてやる。


 「……かえれ」


 「ちょっ、ごめん。嘘。怒んないで。

 『スキル持ち』とやったんだけど、刃が通らなくて困ってんの。

 頑丈で切れ味のいい奴ない?今日は新品買うぜ!」


 「それを先に言え!いいぜ、いくらまで出せる?」


 くくく。


 「聞いて驚け!50,000ユグだ!短剣2本で頼むぜ。」


 「よっしゃ!気前良いな。いいの持ってきてやる。」


 新品の相場は1万とちょっとだ。

 1本25,000ユグなら、良いのが買える。


 「50,000ユグならこのへんだな。気に入ったの2本持ってけ。」


 「ノール、好きなの選べ。」


 「よーし、どれがいいかな」

 

 楽しそうだ。ちょっと羨ましい。

 

 でも……手持ちがなくなった。ほぼ0。

 あんだけ稼ぐのに、一瞬でなくなる。どうなってんの?


 「このちょっと長いのと、短いやつにする。」


 「まいど、また頼むぜ。」



 ここで宣言しておく。


 「おう、お前ら。今ので金がなくなった!

 稼がないと宿から追い出されるぜ!

 行くぞー!!」


 「「おおー!!」」

 

 天に向かって手を突き出す。

 周りから注目されてる。きもちいい。うそだよ。





 「今日から4層行くか。オークっていう2足歩行の豚だってさ。」


 「ふーん」

 「豚さん……」


 アイラは変な反応だ。


 「最初はノールが行くか。剣の試し切りして来い。

 アイラは援護だ。」


 「「りょーかい」」


 3分歩いてでっけー豚を見つける。

 でっけー斧もてるな。

 力はありそうだが、スピードはないな。

 ノールとの相性がいい。


 「よっしゃ、行くぜ!」


 やる気だな。昨日はやられっぱなしだったからな。


 オークが斧を水平に払ってくるが、ノールはスライディングして股抜きした。

 抜けた瞬間体を1回転して、アキレス腱を切り裂きやがった。

 えげつない。これであのオークは立てない。


 これで終わったと思った矢先、腕だけで斧を後ろに振り回した。

 ノールはちゃんと反応して、前方宙返り、オークの背中に着地すると同時に2本の短剣を突き立てる。

 首にも攻撃を加え、絶命した。


 「どうだ?」


 「全然違うよ。昨日これがあったら違ったね。」

 

 武器を新調したのは成功だな。

 俺のも考えとくか。


 「次はいつも通り、3人で行く。

 『スキル無し』でも油断するなよ。」


 「おっけー」

 「わかりました」


 

 ここからは千切っては投げ、千切っては投げの快進撃だ。



 はい、調子に乗りました。すいません。




 「くそ。『スキル持ち』だ。昨日の今日で運が悪い。」


 「「!」」


 単独行動をしているオークだ。

 『スキル持ち』は1匹でいることが多いのか?


 解析結果だ。


名前:オーク

レベル:11

スキル:剛腕Lv10


嫌な組み合わせだ。長所がさらに伸びている。


 「ボス、スキルは?」


 「『剛腕』だ」


 『剛腕』は『強化』と違い、腕のみ強化する。

 その分上昇率は高い。厄介なスキルだ。


 「昨日の反省を活かすぞ」


 「「了解」」


 少し考える。


 「さすがに接近戦は避けたい。主力はアイラだ。

 最初は体を狙え。俺もファイヤアローを使う。

 痛めつけたら、エクスプロージョンで無力化して『スナッチ』を使う。

 ノールは俺たちの護衛だ。奴が近づかないように配慮してくれ。」


 「「了解」」


 「行くぞ」




 オークは後ろを向いている。

 今回は気を引く必要はない。完全な奇襲で行く。

 ハンドサインで攻撃開始を合図する。

 

 アイラの4本の矢が戦闘開始の合図になった。



 「ブオオォ!」


 背中に4本すべて突き刺さってる。いいぞ。


 俺も行く。


 『火炎魔法』(ファイヤアロー)



 背中の傷のせいで回避に移っていない。10本全部刺さったが、アイラの矢ほど深くは入らないか。


 こっち向いて大声を上げて向ってくる。


 「ノール!頼んだぞ!」


 「昨日とは違うぜ!!」

 

 ノールも駆け出し、応戦する。

 オークが斧を斜めに振り下ろす。


 肝がひえる。大丈夫か!?


 

 焦るネクロに対して、ノールは完璧に受け流し太ももを浅く撫で切る。

 標的がノールに向いた瞬間、アイラの援護が飛来する。


 アイラの方向をオークが向いてしまうが、その瞬間にまた切りつける。

 ノールとアイラのコンビネーションがオークを完全に蹂躙している。



 これなら魔法に集中できる。エクスプロージョンにいつもより多くの魔力を込めて一撃で殺す。



 オークはすでにノールとアイラに弄ばれている。

 出血がない場所を見つける方が困難だ。


 「焦らなければこんなもんか。反省会ひとつで違うな。」

 

 仕上げにアキレス腱を切りつけてその場から離れる。


 「ノール。さっさとこっち戻ってきて!お兄ちゃんが魔法使えないでしょ!」


 「わかってるよ」


 ノールは走って戻る。




 『火炎魔法』(エクスプロージョン)!!!



 今回はさらに一工夫した。爆発の方向性を限定して威力を上げた。


 熱に光に爆音。酷いもんだ。

 だが、工夫したかいがあったな。両腕がもげてる。


 「バアアァァアアアァ!!!」


 これで『剛腕』の恩恵はない。終わりだ。


 「アイラ、一応警戒しておいてくれ。『スナッチ』を使う。」


 「気を付けてね、お兄ちゃん。」


 右手に短剣を持ち、左手でオークの頭を掴みあげる。


 

 『スナッチ』



 一回で成功か。


 これで終わりだ。

 短剣が目に突き刺さり、脳に達する。

 完全に力尽き、倒れ込んだ。



 2人の所に戻り、にっこりと笑う。


 「大成功だ。やったな。」


 2人とも嬉しそうだ。



 「「「イェーイ!!!」」」


最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

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