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第六話 最弱トカゲに転生した俺、悪徳ハンターアジトでお宝を発見する

 しばらく、レンカちゃんとマモンになぐさめてもらった。

「はあ、お宝がないか探しに行くか」


 俺の言葉にレンカちゃんとマモンが頷く。

「ちなみに転がってる悪徳ハンターたちはどうするの?」

「アグリーサラマンダーの石板もあるだ」

「うーん、しばっておきたいけど、俺達じゃあ縛れないよな。とりあえずお宝がないか見に行こう」

「そうね」


 俺達は痙攣けいれんして意識を失っている悪徳ハンターたちを尻目しりめに洞窟の奥に向かう。

 ごつごつとした岩肌と曲がりくねった道を進んでいく。

 黄色い雷属性のランプが同じ間隔かんかくで付けられている。

 しばらくすると宝箱が見えてきた。


「お、これは期待できそうだな」

「どんなものが入ってるのかしら」

「楽しみだあ!」


 しかし宝箱どうやって開けよう。

 まあ押し倒せば中身出るか。


「プランC、体当たり!」

「だからプランAとプランBは何よ!」

「プランCだ!」

「マモンは何でこんなに興奮こうふんしてるのかしら……」


 宝箱の中から手鏡が出てくる。

「お、これは?」

「ただの鏡じゃない」

「これはどういうお宝だ?」


 俺は手鏡を上からのぞき込む。

 すると俺の体が白い光に包まれて変化していく。


「何よこれ!」

「ガランの姿が変わっていくだあ!」


 俺の姿はトカゲの二足歩行の姿からフォルムが変化していく。

 頭に黒髪が生えて、塩顔の日本人顔に変わっていく。

 これはあれだな。前世の時の俺の顔だな。


「え、ガランって人間だったの!」

「黒髪黒目ってここら辺では見ないだ」

「ちっちっち。この手鏡は人化の鏡だ」


 人化の鏡は基本的にエルフやドワーフが人間の姿に変わるときに使われる。

 だがエルモンも使えないなんてことはない。

 知性がある存在ならだれでも使えるんだ。


 それをレンカちゃんとマモンに説明すると微妙そうな顔をする。

「うーん、人間は嫌だわ」

「オラもトラウマが……」

「まあそうだよな」


 だが人間にできてエルモンにできないことがある。

 それは……。

「道具を使う事だ!」


『……』


 レンカちゃんとマモンがジト目を向けてくる。

 だがしかし!

 退かぬ、びぬ、かえりみぬ!


「お宝! お宝!」

「誤魔化したわね」

「誤魔化しただ」


 ふっふふーん。何の事やら。俺は次の宝箱を開ける。

 次の宝箱は、ナップサックのような袋だった。

「おっ、これは、アイテム袋だな」

「なんで、捕まった時の記憶がないのに、こういう知識があるのかしら」

「ガランだからなあ」


 はあとため息をつく、レンカちゃん、可愛い。

 マモンは何故か俺の顔を見ない。何でだよ。


 さあ、次のお宝は……?

「おお!」

「今度は何?」

「これはすごいぞ」


 俺は宝石で装飾されたペンダントを上に掲げる。

 これはなんと、解呪かいじゅのペンダントだ。

 俺は不思議そうな顔をしているレンカちゃんの首にペンダントをかけてあげる。


 白銀色の鱗にガーネットとエメラルドで装飾されたペンダントが良く似合う。

 レンカちゃんにキラキラとした白い光が降り注ぐ。


「これは……服従の鞭の呪いが消えていくわ!」

「これはすごいだ!」

「恐らく、悪徳ハンターたちがトレーナーにエルモンを渡すときにこれを使うんだろうな」


 悪徳ハンターたちに所有権があるのは引き渡しの時にまずいからな。

 だからこのアジトにこれがあったんだろう。

 レンカちゃんはトカゲ顔の表情をニマニマさせている。


 多分レンカちゃんが人化の鏡を使ったら、めちゃくちゃ可愛い美少女になるんだろうな。マモンはイケオジになる気がする。古傷がめちゃくちゃあって口調は可愛いんだけど見た目(こわ)そうだな。


 マモンにも解呪のペンダントを使ってあげた。

 お宝はこれ以上ないようだ。


「でも、ガランは人化の鏡で人間になってどうするつもり?」

「人間の街に潜入するんだよ」

『?』


 レンカちゃんとマモンは不思議そうな顔を浮かべる。

「良いか? 俺はエルモンたちが安心して暮らせる国を作りたい」


 俺が最初に思ったことを話し始めるとレンカちゃんとマモンは真剣な表情を浮かべる。

「だが、国を作るにはまずその場所や環境作り、食料や道具なんかも必要になる」

「その国はエルモンだけの国?」

「違う。人間とエルモンが共生する国だ」

「なんで、人間と暮らさなきゃいけないだ! どうせ支配されるだけだ!」


 マモンがドスンと地面を踏みしめ、いきどおりをあらわにする。

「俺が知っている世界では、人間とエルモンが共生して助け合いながら生きていた」

「そんなのおとぎ話よ」

「俺は……いやこれはいいか。人間たちの中にも良い人がいると思ってる」


 俺は自分が元人間だという事を言いかけて、やめる。

 まだ話す時期じゃないと思うからな。


 レンカちゃんとマモンは納得できないという顔をしている。

 でも……やっぱりゲームの世界のような国にしたい。


「俺に付いてきてくれとは言わない。ここで別れてもいい。だが俺は人間の街に潜入する」

「決意は変わらないのね」

「そうだ」


 俺とレンカちゃんはお互いに見つめ合う。

 はあ、レンカちゃんとマモンとはここでお別れか。

 すごくこのメンバーは楽しかったけどな。


 レンカちゃんとマモンはしばらく押し黙っていたがため息をつく。

「しょうがないわ。何をしでかすかわからないから私も行くわ」

「え?」

「トレーナーになったふりをするんでしょ? エルモンもいないと不自然だわ」

「オラは、人間の街にはいかない」

「そうか……」

「勘違いしてほしくないだ。国を作るんだな? だったらおらがその土地を守るだ」


 おお、レンカちゃんとマモンは協力してくれるのか。

「まだガランの言う国が作れるとは思っていないけどね」

「でも危なくて見てられないだ」


 うう、二人の気遣い(きづかい)が嬉しい。

 レンカちゃんとマモンは仲間になった!


 悪徳ハンターたちは縛って別の檻に入れておいたぞ。

 アグリーサラマンダーの石板は何かに使えるかもしれないのでアイテム袋に入れておいた。



 次話、人間の街、アルカディアに潜入!




小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


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