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第四話 最弱トカゲに転生した俺、アグリーサラマンダーとの戦いに終止符を打つ

 アグリーサラマンダーのタイプは火だ。濃霧《のうむ》の状態によって水が立ち込める。

 アグリーサラマンダーのHPは少しずつ減っていく。


「何も考えていないと思ったのに、これを狙ってたなんて!」

「プランBだ! プランBかっこいいだ!」


 後ろからレンカちゃんとマモンが興奮している声が聞こえる。

 でも何も考えてないって酷《ひど》くない?

 

 アグリーサラマンダーとモヒカン刈りの悪徳ハンターの頭が騒いでいる声も聞こえてくる。


「不愉快不愉快《ふゆかいふゆかい》! 怒りましたぞ!」

「トカゲ風情《ふぜい》が舐《な》めやがって! アグリーサラマンダーが怒ったらもうこっちの勝ちだぞ!」

「頭! サラマンダー、やっちまえ!」


 ちっ。アグリーサラマンダーが怒り状態になったか。

 アグリーサラマンダーが怒ると火タイプの技の威力が1.5倍になる。

 濃霧状態で火属性の技は半減されているが、それでも喰らったらお陀仏《だぶつ》だ。


「レンカちゃん、マモン! 今のうちに他のエルモンを逃がせ!」

「分かったわ!」

「でもこの濃霧の中で戦えるのか?」


 レンカちゃんが返事をするが、マモンは疑問を呈する。

「はっはっは! 任せておけ!」


 ちなみにエルモン同士の会話は人間にはただの鳴き声にしか聞こえていない。

 エルモンは人間の言葉も理解できるから、指示に従うことができるんだ。

 だからアグリーサラマンダーしか聞こえていないはずだが、あいつも怒り状態でそれどころじゃなさそうだ。


 柵に捕まっていたフェアリーハーピィやスラモン、他にも蝙蝠《こうもり》型のエルモンが俺に感謝を伝えてくる。


「疑っててごめんなさい。無事に勝ってね」

「スラの技をかけていくスラ」

「かーかっかっか! 死ぬでないぞ!」


 お、スラモンが水属性の補助技をかけてくれた。

 これは……バブルバリアだ。攻撃を一度だけ防いでくれる。

 蝙蝠型のエルモンはキャラが濃いな。また会いたい。


 これで柵からはエルモンは抜け出した。

「頭! エルモンたちが逃げ出した!」

「お前らは追いかけろ! サラマンダー! 範囲攻撃だ!」

「ビッグボムである!」

「ッ!」


 アグリーサラマンダーの体から、火タイプの魔力が膨《ふく》れ上がり……。


『アグリーサラマンダーのビッグボムが一秒後に来ます!』

「まずい!」


 ドォォン!


 俺は油断していたせいで、まともに爆発に巻き込まれて吹き飛ばされる。

「グアアア!」

「なるほど。範囲攻撃には弱いのですね」

「最弱トカゲを焼き尽くすんだ!」


 壁に張りつけになっている間にアグリーサラマンダーの火炎放射の溜《た》めが始まる。

 やばい。スラモンのバブルバリアでビッグボムは防げたが、避けられない。

 濃霧状態は解除されていないが、サラマンダーの嗅覚《きゅうかく》で場所を察知《さっち》されている。


 ああ、ここでエルモン転生は終わりか。

「まあ、でもみんなを逃がせたからいいか」

 霧の向こうから、火炎放射が迫る。


 俺の体が火に焼かれていく中、温かい光が体を包む。


「何やってるの! 貴方が諦《あきら》めるなって言ったんでしょ!」

「これは……レンカちゃんの回復だ」


 俺のHPが1になるところでギリギリ耐えている。

 すごい継続《けいぞく》回復もできるのか。


「オラは攻撃は出来ないだ。でも盾にはなれるだ!」

 更にウシ型のエルモン、マモンがアースシールドで火炎放射を遮《さえぎ》る。


「男はレディの前ではかっこつけるんでしょ! しっかりしなさい!」

「レンカちゃん……」

「早く! マモンが耐えている間にプランBよ!」

「プランB!」


 そうだ、まだ水は噴《ふ》き出ている。

 火炎放射をマモンが苦悶《くもん》の表情をしながらも耐《た》えている。

 土タイプは火タイプ技は半減だからまだ耐えられる。


 俺がやることは、これだ!

 俺は黄色い光を放つランプに近づく。

 これは雷タイプの魔法が保存されている。

 今はまだ濃霧状態で地面が濡れている。


「男は度胸!」

 グレーコモドンは無属性だから電撃は痛い。


「レンカちゃん! 俺に回復をかけ続けてくれ!」

「分かったわ!」


 雷属性のランプに食らいつき、電撃に耐えながらトカゲの嗅覚でアグリーサラマンダーとモヒカン刈りの頭の場所を察知する。


「うおおおお!」

 俺は濃霧の中を突き進み、火炎放射を吐いているアグリーサラマンダーの足元に雷属性のランプを放り投げる。


 さあ、喰らえ。これが有効急所だ。

 ビリビリビリ!


「ぐおおお!」

「な、何ですか! 電撃が私のHPを削って!」

 悪徳ハンターとアグリーサラマンダーは感電して麻痺《まひ》状態になる。

 悪徳ハンターたちは泡を吹いて倒れていく。


「よお、クソサラマンダー」

「ま、まずいです」


 俺は慌てるアグリーサラマンダーの前でトカゲスマイルを見せる。

 ようやく俺の攻撃が効くなあ?

 濃霧状態でHPは結構削れているし、感電してほとんどないはずだ。


「や、やめてくれ。今なら頭にとりなしてやる、やります」

「うるさい! プランC! 必殺、体当たり!」


 サラマンダーの体に体当たりが当たった!

 急所に当たった!


 サラマンダーはHPが0になった。

 サラマンダーは戦闘不能になった。


 アグリーサラマンダーの体が光に包まれて、石板に戻る。

 HPが0になったエルモンは石板になるんだ。

 これはゲームの頃と一緒だな。


「勝ったぞおおお!」

「プランCって何よ! ただの体当たりでしょ」

「ぷらんC、うおおおだあああ!」


 レンカちゃんはあきれながらも笑ってる。

 マモンは顔にすすがついているが無事だ。


 俺達三匹の勝利だ!


 次話、悪徳ハンターの洞窟に隠された秘宝と進化!




 


小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を★★★★★にしてくださると作者が大変喜んで更新頻度が増えるかもしれません。よろしくお願いします。

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