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第十二話 最弱トカゲに転生した俺、ゴブリンの巣で戦う

「すごいにゃ! 何でそんなにフウリンの事を知ってるにゃ?」

「ニャーサ、ガランはマスタートレーナーだ!」

「そうだにゃ、だから一目でエルモンのことがわかるんだにゃ!」


 ニャーサとブルドが俺の周りで騒いでいるが、俺は恥ずかしいので照れ隠しにぶっきらぼうな声を出す。

「ほら、もういいだろ」

『耳が赤いわよ』

『レンカちゃんうるさい』

『フフフ』


 しばらくはニャーサとブルドに変な目で見られそうだ。

 そうこうしているとマモンが歩いてきた。

『ガラン! 久しぶりだあ!』

『おう、よく拠点になりそうなところを見つけたな』

『やっぱりマモンは大きいわね』


 三人で再会を喜び合っているとニャーサとブルドが慌てた声を出す。

「ま、まさかそのエルモンが仲間のエルモンなのにゃ!」

「凄いだ。古傷がいっぱいで歴戦のエルモンって感じがする」

「ああ、こいつはウシ型エルモンのマモン。気のいいやつだからよろしく」

『マモンだあ』


 ニャーサとブルドは恐る恐るマモンに頭を下げていた。

 マモンはブンブンとしっぽを振りながら、何回も頭を上下している。

 それ興奮しているみたいに見えるからやめような。


『じゃあ、ゴブリンの巣に行くだ』

 マモンの案内で魔の森の中を進んでいく。

 木の上には鳥型のエルモンや猿型のエルモンがこちらを警戒した表情で見ている。

 

 だがマモンがいるお陰で攻撃してこないようだ。

 やっぱり強そうなエルモンっていいよな。

 ゴブリンの巣に近づくと何回かゴブリンの襲撃に遭った。


 そこで活躍したのがマモンだ。

『オラがやるだ! アースクエイク!』

『待てマモン。その技は大技過ぎる。他の技にしてくれ』

『ええ? まあ確かに周りの木々が折れちゃうだ。アースシュート!』


 アースシュートは威力80の土タイプ技だ。マモンの前に岩が浮かび上がり、それを魔法で飛ばすのかと思いきや……。


「アースシュート!」

 いやマモンが突進して吹き飛ばすんかい!

 だが威力はかなりのものでゴブリンたちは岩にやられて素材になっていく。


 いやあ、俺の体当たりとは大違いだなあ。

 いつになったら強くなれることやら。

 そんなことを考えながら、俺たちはゴブリンの巣に着いた。


「それで作戦はどうするんだにゃ?」

「ゴブリンは何匹位いるんだ?」

「マモン、何匹位いそうだ?」


『そうだなあ。100匹くらいはいそうだあ』

『百匹ってめちゃくちゃ多いじゃない! どうやって倒すのよ』


 俺がマモンの情報をニャーサとブルドに伝えると顔を青くする。

「それは無理だにゃ!」

「百匹のゴブリンを倒すのは無謀。上位種もいると思う」

「フウリンとアイアンバップの力を借りれば大丈夫だ」

「どうやって倒すんだ?」


 まあ俺に任せろって。

 俺は皆に作戦を伝えると驚きの顔をする。

「にゃ? ガランも戦うのにゃ?」

「ガランはマスタートレーナーだぞ?」

「だってニャーサとブルドも戦うだろ? 俺も戦える」


 じゃあそろそろ作戦を始めるか。

 このパーティーの遠距離攻撃役はレンカちゃんにしてもらう。

 見張り役のゴブリンは暇そうにあくびをしている。


『レンカちゃん、頼むぞ』

『ええ』


 レンカちゃんは遠くのゴブリンに狙いを定めると遠距離技を放つ。

『ホーリーアロー!』

 レンカちゃんの特性はふくがんという特性だ。

 命中が不安定の技も百パーセントで当ててしまう。


 ゴブリンは空から降ってきた白い矢に貫かれて倒れる。

 子狐型のエルモンフウリンが俺に補助技をかけてくれる。

『レベルアップ!』

 

 これもようせいだましいによって先制発動し特定の補助技を強化する技だ。

「マモン!」

『了解だ! アースクエイク!』


 マモンはゴブリンの巣の近くでアースクエイクを発動させる。

 ゴブリンの巣になっている洞窟が大きく揺れて、中でゴブリンたちの叫び声が聞こえる。


 そしてマモンがこちらに引き、ダメージを受けたゴブリン達が走ってきた。

 俺が発動する技は目つぶし。

 だがレベルアップによって技は強化されている。


 ——つまり。

 砂かけ程度の小さな目つぶしが砂の大波になるのだ!


「いけ! 目つぶし!」

「にゃ⁉」

「ガランはエルモン⁉」


 ニャーサとブルドが驚く中、俺が放った砂の大波はゴブリン達を巻き込んで進む。


「グギャアア!」

「ギャアアア!」


 ゴブリン達は岩肌に叩きつけられたり、洞窟に戻されている。

 後はとどめを刺すだけだ。


「ニャーサ、ブルド! ゴブリンにとどめを刺すぞ!」

「にゃ!」

「ブルドはやるぞ!」


 二人は双剣と大盾を構えて攻撃していく。

「フウリンとアイアンバップも攻撃! 体当たりでも何でもいい!」


 子狐型のエルモン、フウリンはこちらを一瞬見て嬉しそうに尻尾を振ると球体のような光を出して攻撃する。

 あれは太陽や月の光を借りて攻撃するライトフォースだな。


 アイアンバップは小さな鋼の鎧で体当たりしている。

 鋼タイプだから攻撃は重く、ゴブリンを一撃で倒している。


 それにしてもフウリンとのコンビネーションで放つ目つぶしは使えるな。

 皆が頑張っている中、レンカちゃんはホーリーアローで攻撃。

 マモンはアースシュートでゴブリンたちを倒しまくっている。


 ふっふっふ。これなら経験値も稼げるなあと思っていると洞窟の奥から三メートルくらいの大きな棍棒を持った魔物が現れた。


「あれはオークにゃ! 何でゴブリンの巣にいるにゃ!」

「ニャーサそれどころじゃないぞ! 皆で逃げよう!」


 だが俺はマッドコモドの姿でオークの前に歩いていく。

 逃げる? 何を言っているんだ。あいつは経験値の塊じゃないか。


「こいつを倒して拠点を手に入れるぞ」

 俺は人化の鏡を使いながら、ニャーサとブルドに対してニヤリと笑った。


小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎を★★★★★にしてくださると作者が大変喜んで更新頻度が増えるかもしれません。よろしくお願いします。

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